機動戦士Ζガンダム A New Translation 星を継ぐ者
【劇場】
2005年5月28日公開
ストーリー
一年戦争終結から7年以上が過ぎたU.C.0087、旧ジオン公国軍残党の掃討を名目に設立された地球連邦軍特務部隊「ティターンズ」が勢力を拡大し、スペースノイドへの弾圧を強めていた。地球連邦政府がティターンズの活動を黙認する中、事態を憂慮した人々が結成した反地球連邦政府組織「エゥーゴ」は、新型艦アーガマを中心とする部隊をティターンズの宇宙基地サイド7「グリーン・オアシス」に投入、クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)率いるMS部隊がティターンズの新型MSの奪取に動いたことで戦闘が発生してしまう。この際、ティターンズの士官とイザコザを起こして拘束されていた民間の少年カミーユ・ビダンは、エゥーゴに協力してガンダムMk-IIを強奪。結果、エゥーゴとティターンズの軍事衝突は不可避となり、新たな宇宙戦争の火蓋が切られた。
スタッフ
[企画・制作]サンライズ
[製作]吉井孝幸
[企画]内田健二
[原案]矢立 肇
[原作・脚本・絵コンテ・総監督]富野由悠季
[プロデューサー]松村圭一(サンライズ)、久保 聡(バンダイビジュアル)
[キャラクターデザイン]安彦良和
[メカニカルデザイン]大河原邦男、藤田一己
[キャラクター作画監督]恩田尚之
[メカニカル作画監督]仲 盛文
[美術監督]東 潤一、甲斐政俊
[撮影監督]木部さおり
[音楽]三枝成彰
[音響監督]藤野貞義
キャスト
[シャア・アズナブル]池田秀一
[カミーユ・ビダン]飛田展男
[アムロ・レイ]古谷 徹
[ブライト・ノア]鈴置洋孝
[エマ・シーン]岡本麻弥
[レコア・ロンド]勝生真沙子
[ファ・ユイリィ]新井里美
[ジェリド・メサ]井上和彦
[バスク・オム]郷里大輔
[パプテマス・シロッコ]島田 敏
キャラクター
カミーユ・ビダン
サイド7のグリーン・ノア1に住む17歳の少年で、高度なニュータイプ能力を持つ。ガンダムMk-II強奪事件への関与、軍の技術者である両親の死を契機にエゥーゴに参加し、MSパイロットとしてティターンズと戦うことになった。
シャア・アズナブル
かつてジオン公国軍の“赤い彗星”として恐れられた人物で、正体はジオン・ズム・ダイクンの遺児キャスバル。一年戦争後、小惑星帯に逃れていたがティターンズと地球連邦政府を危険視し、クワトロ・バジーナを名乗ってエゥーゴに参加した。
アムロ・レイ
一年戦争時、ガンダムを駆って活躍したニュータイプ。戦後は、その能力を地球連邦政府から危険視され、事実上の軟禁生活を送っていた。戦う気力も失っていたが、フラウとの再会をきっかけにカラバとの合流を目指した。
ジェリド・メサ
グリーン・オアシスでガンダムMk-IIのテストにあたったティターンズ中尉。傲慢かつプライドが高いエリート士官だが、MS戦では軍歴がないカミーユに苦戦したうえ次々と仲間を失ってしまう。
バスク・オム
ティターンズの総帥ジャミトフ・ハイマンの右腕で、武闘派としてならした男。階級は大佐で、宇宙基地「グリプス」を任されていた。目的のためには手段を選ばず、ガンダムMk-II奪回任務ではカミーユの両親を人質にした。
メカニック
RX-178 ガンダムMk-II
一年戦争で活躍したガンダムの後継機。ティターンズが試作した機体だが、3機がエゥーゴの手に渡った。そのうちの1機がカミーユ・ビダンに任され、戦局の推移と共に宇宙から地上へと転戦。黒がティターンズ仕様、白がエゥーゴ仕様である。
MSN-00100 百式
金色の装甲を持つ、エゥーゴのMS。スペック面で優秀なうえ、メガ・バズーカ・ランチャーの運用が可能である。リック・ディアスを失ったシャアの新たな乗機となり、ジャブロー侵攻作戦では降下部隊の中核を担った。
RMS-099 リック・ディアス
エゥーゴが戦力化した新世代のMS。シャア、アポリー、ロベルトが操る機体はグリーン・オアシス襲撃の実働部隊となった。当初はシャアの機体のみ赤の塗装だったが、ジャブロー侵攻作戦直前に全機が赤に統一されている。
RMS-106 ハイザック
地球連邦軍の主力MS。性能的には中途半端な部分も見られるが、操縦性に優れる。代表的なパイロットはジェリド・メサで、アーガマ追撃などに投入された。地球連邦軍の一般部隊は青、ティターンズは緑のカラーリング。
NRX-044 アッシマー
ニュータイプ研究所で開発された大気圏内用可変MA。円盤型のMA形態は優れた飛行能力を持つ。ブラン・ブルタークが駆る機体は、単機でカミーユとシャアを相手取り、アウドムラを拿捕寸前まで追い詰めた。
作品解説
TVシリーズ『機動戦士Ζガンダム』から20年を経て制作された劇場版・新訳『Ζ』三部作の第1作。1stガンダムの劇場版同様、基本はTV版を再編集したストーリーだが(第1作はTVシリーズ第1話から第14話に相当)、完全新規のカットが多数導入されたほか、TV版の旧カットと劇場版の新カットをなじませるデジタル技術「エイジング」の導入、スタンダードサイズからビスタサイズへの変更などがなされた。テーマ曲は3部作を通して、熱烈なガンダムファンであるGacktが提供している。
TV版との相違
基本ストーリーこそTV版と同じだが、劇場版ではTV版と異なる切り口で見せているシーンもある。一例を挙げれば両親を失ったカミーユに周囲の人間が声をかける場面で、TV版ではシャアがクワトロとしてシャア本人の過去を語るが、劇場版ではエマがシャアのことを語っている。エピソードのカットで作品の密度を高めてもおり、TV版のサイド1・30バンチや月への寄港、ケネディ宇宙基地の戦いなどが省略された。カミーユが感情を爆発させるシーンが少なくなり、性格が幾分穏やかに描かれた点も特徴である。
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