2013年1月30日 (水)
ガンダムのお約束 ~その41~『女性パイロット(その2)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第41回!
ガンダム界のヒレナガチョウチンアンコウと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第41回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その41~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものに、美しい女性パイロットの存在がありますが、荒涼とした戦場の中にあって、あるときは情熱的な花の色のように、ときには冷たい輝きを放つ月の光のように華麗に戦い続ける彼女たち……その中には、並み居る男性パイロットをも凌駕するほどの才能や能力、そして強い信念の持ち主だってい~っぱいいるんですよ~!
というわけで第41回目は「女性パイロット」(その2)をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その2】
ガンダムシリーズに登場する女性パイロットは、とても優秀で一途な思いを貫くのがお約束!?
ルクレツィア・ノイン(『新機動戦記ガンダムW』)
地球圏統一連合軍の特務機関(軍事秘密結社)OZの士官という彼女は、いかにも高潔そうな雰囲気を漂わせた女性です。
もともとはレイク・ビクトリア基地の新兵養成所で新型宇宙用MS(モビルスーツ)のパイロット候補生の教官をしていましたが、新型MSのトーラスを狙った張五飛(チャン・ウーフェイ: 5人の主要ガンダムパイロットの一人)の強襲によってどっかーん! と基地は壊滅、大事な訓練生たちもほとんど全滅してしまうという彼女にとっては非常にショックな事件が起こります。
すぐに彼女も専用機のOZ-07AMS エアリーズで追跡したものの、まだ幼さの残る少年である五飛を見てつい攻撃をためらってしまったために、彼の乗るシェンロンガンダムに反撃を受けて自らの機体も大破、その上、輸送機まで落っことされてしまうという惨敗を喫してしまいます。
相手をまだ幼い子供だと思って隙をつかれてしまった、という、自分の兵士としての弱さと甘さを思い知った彼女は、これ以降、かつてはこの養成所で一緒に訓練を受けていた同期であり、同じくOZの士官、ゼクス・マーキスと行動を共にして、兵士としての自分をさらに強く鍛えていこうとします。
もっとも、旧友でもある仮面の男・ゼクス・マーキス(←実は完全平和主義の国、サンクキングダムの元王子様だったんです)に対しては長い間、深い信頼と同時に深い愛情(!?)を寄せていたようで、自分が養成学校を首席で卒業できたのは彼女のおかげだ、とゼクスも言ってたりします。どういうことかといいますと、彼女はゼクスのために学校をわざと次席で卒業した(?)みたいなんです。どうです、このけなげな献身ぶり! 「仮面の男」というだけあって、ゼクスは確かにハンサムでカッコイイですけど……いや~ほんとに世の中って不公平ですな。
彼と再会するまでの日数を正確に記憶していたりするところ(「ゼクス……1年と22日ぶりですね」って……林家ペー・パー夫妻並みの記憶力の良さでしょ~!)とかまでくるとけなげとか信頼とかを超えてちょっぴりストーカーチックなかんじもしてきたりなんかしますが、まぁ、この二人の関係は俗にいう一途な恋、とかそういうのともまた違う、お互いの兵士としての信頼を軸にした深~いものだったみたいなんですよ。
主要5人のガンダムパイロットとほぼパイロットとしての腕前が同格というゼクスよりも養成学校時代はパイロットとして才能があったという話ですから、物語の中では目立たないものの、操縦テクに関してはノインこそひょっとしてNo.1の腕前の持ち主(?)だったのかしれませんね~。
後にいろいろあってOZを離反することになった彼女は、復興したサンクキングダムに近衛兵として所属しますが、さらなるOZの侵攻によってサンクキングダムは再度崩壊の憂き目に。
その後は超巨大戦艦のピースミリオンに合流して、最終的にはGチームとともに行動していましたが、その間、運命の人・ゼクスとは時に敵となり相反して戦いながらも、最後は和解して彼のそばで戦いを見守っていました。
軍人として強くなることをずっと目指していたノインですが、最終的にはもっと大きな視点に立って、世界平和のために戦うことを選んだところが彼女らしいんじゃないかと思います~。
レディ・アン(『新機動戦記ガンダムW』)
秘密組織・OZの実働部隊の指揮を執る士官である彼女は、若きカリスマであるOZ総帥、トレーズ・クシュリナーダの副官でもあります。過去の経歴は一切不明ですが、カタそうな見た目からしていかにも真面目で仕事一徹という雰囲気が漂ってますよね~。
もちろん、MSの操縦に関しても高い腕を持っていますが(←張五飛のシェンロンガンダムを量産型MSのリーオーで迎え撃ったことも)彼女を語るうえで絶対にはずせない重要な部分としては、二重人格(!)ということがあげられます。
と言っても、うははははは、明智君! とかいきなり公衆の面前で叫びだすとかじゃなくて(←それは二十面相ですね)、その変装、じゃなかった俗にいうメガネっ娘スタイル(←丸メガネというのが個性的ですね)の時は、総帥ことトレーズの命令にひたすら忠誠を誓いつつ、第一人格の凍りつくほどの冷酷無比さをむき出しにして、地球圏統一連合軍に対しては無慈悲な要人の爆殺! 暗殺!! 襲撃!!! 恫喝!!!! とまるで一人マフィアかギャング団か!? というくらいの暗躍、強行作戦をしまくってくれちゃいます(←あんまりにも非情すぎて後でトレーズさんに怒られちゃったりするんですが……)。
ですが、一転、髪の毛を下してメガネをはずしたスタイルのときは真逆ともいうべき慈愛に満ち溢れた優しいお姉さん(=聖女)になっちゃってスペースコロニーのみなさんを懐柔にかかるんですから大変な違いです。これは自分の行動がトレーズの考えとだんだん食い違ってきていることに悩んだ末の変化みたいなんですが、職務に忠実なあまり、本能的(!?)に人格が変わってしまうってのもスゴすぎだと思います。一粒(?)で二度おいしいというお菓子がありますが、お菓子ならともかくこんな極端な性格が二つもあるのはおいしいとかそういう以前にいろいろと難儀でしょうね~(←それが魅力的という人もいるんでしょうけど)。
そんなレディも、本当は第二人格である慈愛に満ちた平和論者が真の姿であって、最終決戦の前に昏睡状態から目覚めた後は二つの人格も無事統合され(!)、トレーズの死後には世界国家の敗北を宣言。誰よりも戦いの悲しみを強く実感していた、という彼の理念を真に理解したレディは、ウイングガンダムゼロとガンダムエピオンの決闘を(←ノインに頼んで)配信することにより、戦争の悲惨さを世界中に広く訴えかけました。
というわけで、以上、「女性パイロット編」(その2)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のヒレナガチョウチンアンコウと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第41回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その41~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものに、美しい女性パイロットの存在がありますが、荒涼とした戦場の中にあって、あるときは情熱的な花の色のように、ときには冷たい輝きを放つ月の光のように華麗に戦い続ける彼女たち……その中には、並み居る男性パイロットをも凌駕するほどの才能や能力、そして強い信念の持ち主だってい~っぱいいるんですよ~!
というわけで第41回目は「女性パイロット」(その2)をご紹介していきたいと思います~!
【その2】
ガンダムシリーズに登場する女性パイロットは、とても優秀で一途な思いを貫くのがお約束!?
ルクレツィア・ノイン(『新機動戦記ガンダムW』)
地球圏統一連合軍の特務機関(軍事秘密結社)OZの士官という彼女は、いかにも高潔そうな雰囲気を漂わせた女性です。
もともとはレイク・ビクトリア基地の新兵養成所で新型宇宙用MS(モビルスーツ)のパイロット候補生の教官をしていましたが、新型MSのトーラスを狙った張五飛(チャン・ウーフェイ: 5人の主要ガンダムパイロットの一人)の強襲によってどっかーん! と基地は壊滅、大事な訓練生たちもほとんど全滅してしまうという彼女にとっては非常にショックな事件が起こります。
すぐに彼女も専用機のOZ-07AMS エアリーズで追跡したものの、まだ幼さの残る少年である五飛を見てつい攻撃をためらってしまったために、彼の乗るシェンロンガンダムに反撃を受けて自らの機体も大破、その上、輸送機まで落っことされてしまうという惨敗を喫してしまいます。
相手をまだ幼い子供だと思って隙をつかれてしまった、という、自分の兵士としての弱さと甘さを思い知った彼女は、これ以降、かつてはこの養成所で一緒に訓練を受けていた同期であり、同じくOZの士官、ゼクス・マーキスと行動を共にして、兵士としての自分をさらに強く鍛えていこうとします。
もっとも、旧友でもある仮面の男・ゼクス・マーキス(←実は完全平和主義の国、サンクキングダムの元王子様だったんです)に対しては長い間、深い信頼と同時に深い愛情(!?)を寄せていたようで、自分が養成学校を首席で卒業できたのは彼女のおかげだ、とゼクスも言ってたりします。どういうことかといいますと、彼女はゼクスのために学校をわざと次席で卒業した(?)みたいなんです。どうです、このけなげな献身ぶり! 「仮面の男」というだけあって、ゼクスは確かにハンサムでカッコイイですけど……いや~ほんとに世の中って不公平ですな。
彼と再会するまでの日数を正確に記憶していたりするところ(「ゼクス……1年と22日ぶりですね」って……林家ペー・パー夫妻並みの記憶力の良さでしょ~!)とかまでくるとけなげとか信頼とかを超えてちょっぴりストーカーチックなかんじもしてきたりなんかしますが、まぁ、この二人の関係は俗にいう一途な恋、とかそういうのともまた違う、お互いの兵士としての信頼を軸にした深~いものだったみたいなんですよ。
主要5人のガンダムパイロットとほぼパイロットとしての腕前が同格というゼクスよりも養成学校時代はパイロットとして才能があったという話ですから、物語の中では目立たないものの、操縦テクに関してはノインこそひょっとしてNo.1の腕前の持ち主(?)だったのかしれませんね~。
後にいろいろあってOZを離反することになった彼女は、復興したサンクキングダムに近衛兵として所属しますが、さらなるOZの侵攻によってサンクキングダムは再度崩壊の憂き目に。
その後は超巨大戦艦のピースミリオンに合流して、最終的にはGチームとともに行動していましたが、その間、運命の人・ゼクスとは時に敵となり相反して戦いながらも、最後は和解して彼のそばで戦いを見守っていました。
軍人として強くなることをずっと目指していたノインですが、最終的にはもっと大きな視点に立って、世界平和のために戦うことを選んだところが彼女らしいんじゃないかと思います~。
レディ・アン(『新機動戦記ガンダムW』)
秘密組織・OZの実働部隊の指揮を執る士官である彼女は、若きカリスマであるOZ総帥、トレーズ・クシュリナーダの副官でもあります。過去の経歴は一切不明ですが、カタそうな見た目からしていかにも真面目で仕事一徹という雰囲気が漂ってますよね~。
もちろん、MSの操縦に関しても高い腕を持っていますが(←張五飛のシェンロンガンダムを量産型MSのリーオーで迎え撃ったことも)彼女を語るうえで絶対にはずせない重要な部分としては、二重人格(!)ということがあげられます。
と言っても、うははははは、明智君! とかいきなり公衆の面前で叫びだすとかじゃなくて(←それは二十面相ですね)、その変装、じゃなかった俗にいうメガネっ娘スタイル(←丸メガネというのが個性的ですね)の時は、総帥ことトレーズの命令にひたすら忠誠を誓いつつ、第一人格の凍りつくほどの冷酷無比さをむき出しにして、地球圏統一連合軍に対しては無慈悲な要人の爆殺! 暗殺!! 襲撃!!! 恫喝!!!! とまるで一人マフィアかギャング団か!? というくらいの暗躍、強行作戦をしまくってくれちゃいます(←あんまりにも非情すぎて後でトレーズさんに怒られちゃったりするんですが……)。
ですが、一転、髪の毛を下してメガネをはずしたスタイルのときは真逆ともいうべき慈愛に満ち溢れた優しいお姉さん(=聖女)になっちゃってスペースコロニーのみなさんを懐柔にかかるんですから大変な違いです。これは自分の行動がトレーズの考えとだんだん食い違ってきていることに悩んだ末の変化みたいなんですが、職務に忠実なあまり、本能的(!?)に人格が変わってしまうってのもスゴすぎだと思います。一粒(?)で二度おいしいというお菓子がありますが、お菓子ならともかくこんな極端な性格が二つもあるのはおいしいとかそういう以前にいろいろと難儀でしょうね~(←それが魅力的という人もいるんでしょうけど)。
そんなレディも、本当は第二人格である慈愛に満ちた平和論者が真の姿であって、最終決戦の前に昏睡状態から目覚めた後は二つの人格も無事統合され(!)、トレーズの死後には世界国家の敗北を宣言。誰よりも戦いの悲しみを強く実感していた、という彼の理念を真に理解したレディは、ウイングガンダムゼロとガンダムエピオンの決闘を(←ノインに頼んで)配信することにより、戦争の悲惨さを世界中に広く訴えかけました。
というわけで、以上、「女性パイロット編」(その2)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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