2013年1月16日 (水)
ガンダムのお約束 ~その39~『ガンダムの熱いライバルたち(その2)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第39回!
ガンダム界のコウモリダコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第39回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その39~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
ガンダムの魅力と言えば “好敵手(ライバル)同士の戦い”がありますが、中にはそれまで無二の親友であったにも関わらず、過去の事情や関係を一切断ち切って、互いの立場のために戦場で戦わざるを得なくなってしまう、という悲劇的・運命的なライバル同士もいたりします。
“好敵手”と書いてライバル……しかしあるときは宿敵、そしてマブダチ……!?
というわけで第39回目は「ガンダムの熱いライバルたち(その2)」をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムシリーズに登場するライバルは、運命的な出会いと別れを繰り返すのがお約束!?
さて、今回ご紹介するライバルの二人は、上は白寿を迎えるお年寄りから、若きはお食い初めをしたばかりの幼児まで(?)誰もが知っているという、新世代ガンダムパイロットの代表選手こと「キラ・ヤマト」VS「アスラン・ザラ」(『機動戦士ガンダムSEED』)の二人です。
主人公の「キラ・ヤマト」は、遺伝子操作を受けて誕生した新しい人類「コーディネイター」の中でも特に優れた能力を持っているとされる一人です。
地球とプラントが戦争をしている最中に、とっても内気な少年・キラは中立国のオーブでゆったりまったりの~んびりと(?)趣味のコンピューターのプログラムなどを作成しながら楽しい学園生活を送っていましたが、プラントの武装組織であるザフトのG奪取作戦に巻き込まれた際に、試作中の新型MSを目撃してしまったため、突然、ストライクガンダムのコクピットにぎゅ~っと押し込まれて(!)熱い戦いの中に巻き込まれてしまうところから物語は始まります。(←でも超速でOSを書き換えてストライクガンダムをすぐに乗りこなしちゃったりして……)
一方の「アスラン・ザラ」は、プラントの最高評議会議長パトリック・ザラの息子で、彼もキラと同じコーディネイターです。彼は手先がとっても器用でロボット作り(電子工作)が趣味らしく、今までにも小型小鳥ロボットのトリィ(←鳴き声もトリィ! というとってもわかりやすい子)や、おなじみの小型球形ロボット、ハロ(←鳴き声も……以下同)を自作して親しい人たちにプレゼントしてたりします(その器用さはキラに「米に字が書けそう」と言われるほど?)。
そんな心優しくてしっかりもののアスランも「血のバレンタイン」という核攻撃事件で母親を亡くしたために大きなショックを受け、その仇をとるために事実上の国軍であるザフトへの入隊を決意することになります。
で、この二人にいったいどんな経緯があったかと言うと、なんと、キラとアスランは幼いころからの友達同士だったというじゃありませんか!
実はキラとアスランは月面都市にあるコペルニクス幼年学校からの幼なじみ&親友で、6歳で出会ってからは、お互い家族ぐるみでの深い親交があったほどなんです。自作小型ペットロボットのトリィもこのとき(幼年学校卒業のとき)にキラに親友の証としてプレゼントしてるんですよ~。
そんなかんじで幼いころのキラとアスランは家族同様に仲良く育ったものの、地球連合とプラントの関係が悪化してきたため、アスランは母とともに父のいるプラントへ避難することになり、キラは中立国オーブのコロニーであるヘリオポリスに移って暮らすことになります。しかし平和なヘリオポリスでG奪取作戦によるザフトの急襲が起こり、避難しようとするキラが目撃したのは、赤いザフトのパイロットスーツに身を包んだアスランの姿……ああ、なんということでしょ~!
これ以降、運命のいたずらによって二人は親友同士ではなく、敵対する者同士として幾度となくガンダムに乗って激しい戦いを繰り返すことになっていくんです~!
そして地球連合軍の大西洋連邦所属の宇宙戦艦(強襲機動特装艦)・アークエンジェルを追っていたアスランはオーブにクルーゼ隊の一員として潜入しますが、動物の本能で(!?)生みの親であるアスランが近くにいることを察知したトリィの仲介により、キラと再会することになります。
ふいに飛び立ったトリィを追って工場の外に出るキラ。トリィが降り立ったのはオーブに潜入していたアスランの手のひらで……フェンス越しに向かい合うキラとアスランの二人。
と、戦場以外では久々の対面ながらも、アスランのすぐ後ろにはにはザフトのクルーゼ隊の面々がじーっと見ていることもあり、アスランはとっさに「え、ぼく、こんな人知らないよ~」ってなかんじでいかにも初対面のような態度を装います(←アスランくん、や、役者やのォ~!)。
目の前にいる相手が忘れるはずもない大の親友・アスランだと気付くキラですが、戻ってきたトリィを指して「昔、大事な友達にもらった大事なものなんだ」と言ったにもかかわらず、しばし無言の後でアスランは「そう」と言ったきり……。そう、今の二人にはお互いがわかっていてもすれ違うことしかできないのでした。
元はかけがえのない親友でありながらも、今は皮肉にも互いに敵のライバルとして闘わなくてはならなくなってしまったキラとアスランの葛藤が表れている……シーンですよね!
戦場のロミオとジュリエット、いや戦場のロミオとロミオ(?)とはこのことじゃないでしょうか!?
(この後、二人は互いの戦友の命を奪いあうことになり、愛憎&復讐の怒りに燃えた壮絶な決闘を繰り広げていくことになります)
スタイリッシュな赤い軍服に赤いMSというと(←シャアっぽさ丸出しの仮面の隊長ラウ・ル・クルーゼはまた別に)どことなくシャアの出で立ちを連想しちゃいますが、シャアとアムロの間柄とはまったく違う形で、アスランはキラにとっての強力なライバルであると同時に、本当に特別な同志でもあるんですね~。
……え、同志って? このあと この二人はどうなるの~、と、とっておきのエピソードはまだまだこの後も紆余曲折、山盛りであるんですが、その辺はぜひとも本放送時よりさらに迫力を増した『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター』をじっくりとご覧になって確かめてみてください!!
というわけで、以上、「ガンダムの熱いライバルたち編(その2)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のコウモリダコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第39回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その39~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
ガンダムの魅力と言えば “好敵手(ライバル)同士の戦い”がありますが、中にはそれまで無二の親友であったにも関わらず、過去の事情や関係を一切断ち切って、互いの立場のために戦場で戦わざるを得なくなってしまう、という悲劇的・運命的なライバル同士もいたりします。
“好敵手”と書いてライバル……しかしあるときは宿敵、そしてマブダチ……!?
というわけで第39回目は「ガンダムの熱いライバルたち(その2)」をご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムシリーズに登場するライバルは、運命的な出会いと別れを繰り返すのがお約束!?
さて、今回ご紹介するライバルの二人は、上は白寿を迎えるお年寄りから、若きはお食い初めをしたばかりの幼児まで(?)誰もが知っているという、新世代ガンダムパイロットの代表選手こと「キラ・ヤマト」VS「アスラン・ザラ」(『機動戦士ガンダムSEED』)の二人です。
地球とプラントが戦争をしている最中に、とっても内気な少年・キラは中立国のオーブでゆったりまったりの~んびりと(?)趣味のコンピューターのプログラムなどを作成しながら楽しい学園生活を送っていましたが、プラントの武装組織であるザフトのG奪取作戦に巻き込まれた際に、試作中の新型MSを目撃してしまったため、突然、ストライクガンダムのコクピットにぎゅ~っと押し込まれて(!)熱い戦いの中に巻き込まれてしまうところから物語は始まります。(←でも超速でOSを書き換えてストライクガンダムをすぐに乗りこなしちゃったりして……)
一方の「アスラン・ザラ」は、プラントの最高評議会議長パトリック・ザラの息子で、彼もキラと同じコーディネイターです。彼は手先がとっても器用でロボット作り(電子工作)が趣味らしく、今までにも小型小鳥ロボットのトリィ(←鳴き声もトリィ! というとってもわかりやすい子)や、おなじみの小型球形ロボット、ハロ(←鳴き声も……以下同)を自作して親しい人たちにプレゼントしてたりします(その器用さはキラに「米に字が書けそう」と言われるほど?)。
そんな心優しくてしっかりもののアスランも「血のバレンタイン」という核攻撃事件で母親を亡くしたために大きなショックを受け、その仇をとるために事実上の国軍であるザフトへの入隊を決意することになります。
『機動戦士ガンダムSEED』PHASE-01「偽りの平和」から
で、この二人にいったいどんな経緯があったかと言うと、なんと、キラとアスランは幼いころからの友達同士だったというじゃありませんか!
実はキラとアスランは月面都市にあるコペルニクス幼年学校からの幼なじみ&親友で、6歳で出会ってからは、お互い家族ぐるみでの深い親交があったほどなんです。自作小型ペットロボットのトリィもこのとき(幼年学校卒業のとき)にキラに親友の証としてプレゼントしてるんですよ~。
そんなかんじで幼いころのキラとアスランは家族同様に仲良く育ったものの、地球連合とプラントの関係が悪化してきたため、アスランは母とともに父のいるプラントへ避難することになり、キラは中立国オーブのコロニーであるヘリオポリスに移って暮らすことになります。しかし平和なヘリオポリスでG奪取作戦によるザフトの急襲が起こり、避難しようとするキラが目撃したのは、赤いザフトのパイロットスーツに身を包んだアスランの姿……ああ、なんということでしょ~!
これ以降、運命のいたずらによって二人は親友同士ではなく、敵対する者同士として幾度となくガンダムに乗って激しい戦いを繰り返すことになっていくんです~!
『機動戦士ガンダムSEED』PHASE-28 「キラ」から
そして地球連合軍の大西洋連邦所属の宇宙戦艦(強襲機動特装艦)・アークエンジェルを追っていたアスランはオーブにクルーゼ隊の一員として潜入しますが、動物の本能で(!?)生みの親であるアスランが近くにいることを察知したトリィの仲介により、キラと再会することになります。
ふいに飛び立ったトリィを追って工場の外に出るキラ。トリィが降り立ったのはオーブに潜入していたアスランの手のひらで……フェンス越しに向かい合うキラとアスランの二人。
と、戦場以外では久々の対面ながらも、アスランのすぐ後ろにはにはザフトのクルーゼ隊の面々がじーっと見ていることもあり、アスランはとっさに「え、ぼく、こんな人知らないよ~」ってなかんじでいかにも初対面のような態度を装います(←アスランくん、や、役者やのォ~!)。
目の前にいる相手が忘れるはずもない大の親友・アスランだと気付くキラですが、戻ってきたトリィを指して「昔、大事な友達にもらった大事なものなんだ」と言ったにもかかわらず、しばし無言の後でアスランは「そう」と言ったきり……。そう、今の二人にはお互いがわかっていてもすれ違うことしかできないのでした。
元はかけがえのない親友でありながらも、今は皮肉にも互いに敵のライバルとして闘わなくてはならなくなってしまったキラとアスランの葛藤が表れている……シーンですよね!
戦場のロミオとジュリエット、いや戦場のロミオとロミオ(?)とはこのことじゃないでしょうか!?
(この後、二人は互いの戦友の命を奪いあうことになり、愛憎&復讐の怒りに燃えた壮絶な決闘を繰り広げていくことになります)
スタイリッシュな赤い軍服に赤いMSというと(←シャアっぽさ丸出しの仮面の隊長ラウ・ル・クルーゼはまた別に)どことなくシャアの出で立ちを連想しちゃいますが、シャアとアムロの間柄とはまったく違う形で、アスランはキラにとっての強力なライバルであると同時に、本当に特別な同志でもあるんですね~。
……え、同志って? このあと この二人はどうなるの~、と、とっておきのエピソードはまだまだこの後も紆余曲折、山盛りであるんですが、その辺はぜひとも本放送時よりさらに迫力を増した『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター』をじっくりとご覧になって確かめてみてください!!
というわけで、以上、「ガンダムの熱いライバルたち編(その2)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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