2013年1月9日 (水)
ガンダムのお約束 ~その38~『ガンダムの熱いライバルたち(その1)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第38回!
ガンダム界のメンダコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
年も改まった新年第一弾・お正月企画としまして『~ガンダムのお約束・その38~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力と言えば、ライバル同士の熱い闘いがありますよね。“好敵手”と書いてライバルと読む……そしてあるときは宿敵……というお話はよくありますが、お互いの立場や考えが違う故に激しくぶつかり合い、戦場では命のやりとりをしなければならないというシビアな関係……これがガンダムにおけるライバルの基本的な形のようです。
というわけで第38回目は「ガンダムの熱いライバルたち(その1)」をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムシリーズに登場するライバルは、最初は主人公よりも強い!? のがお約束!?
さて今回は、上は卒寿を迎えるお年寄りから、若きはお宮参りをしてきたばかりの幼児までの誰もが知っているというガンダム史上最も知られたライバル、地球連邦軍の“連邦の白いヤツ”に乗る「アムロ・レイ」とジオン公国軍の“赤い彗星”こと「シャア・アズナブル」です。
言わずと知れたこの二人、ガンダムの登場人物知名度ランキングがあれば必ずや上位にランクインするくらいに有名ですよね。
主人公「アムロ・レイ」はサイド7(スペースコロニー)で暮らす内向的で機械いじりが好きな少年でしたが、民間人でありながら偶然ガンダムに搭乗することになり、初戦でいきなり地球連邦軍と敵対するジオン公国軍のMS、ザクを撃破して、そのまま連邦軍の宇宙戦艦・ホワイトベースの乗組員となってしまいます。
対する「シャア・アズナブル」は、れっきとしたジオン公国軍の軍人で、しかもMSのエースパイロット。頭が良くて勇猛果敢、しかもイケメンという、いってみれば相当チート(!)なスペックの持ち主です。“ニュータイプ”として後に覚醒したアムロもスゴい能力を発揮しますけど、生まれながらの“イケメン”というシャアの基本スペックも、それに負けないくらいの強力な魅力(!?)がありますよね~。
シャアとアムロが戦場で初めて相見えることになるのが、第2話『ガンダム破壊命令』です。
“赤い彗星”と呼ばれるシャアが搭乗する赤いザクに怯える連邦軍のホワイトベース。それを護衛するためにガンダムで迎え撃つアムロ・レイ。この時のアムロはガンダムのずば抜けた性能のおかげで辛くもシャアの攻撃からホワイトベースを守り抜くことに成功します。
でも、この時点ではパイロットとしての能力はシャアの方が遙かに上です。なんたって負傷しているホワイトベースの艦長が、通常の三倍の速さで迫ってくるMSがいる、と聞いただけで「シャアが来た!(恐)」とぶるぶる震え上がっちゃうくらいですからね。まぁ、敵側にさえその勇名を轟かせているエースパイロットのシャアと、後に思いっきりビンタされるくらい親密になるブライトさんにまで「あんた誰?」状態のアムロでは、はなから比較にならないかも知れませんが……。
このときは攻撃に失敗したとはいえ、シャアから見れば単にガンダムの機体性能や武器、火力etc.がずば抜けて良かっただけで、搭乗しているパイロットの存在など歯牙にもかけていなかったことでしょう。しかし、アムロはその後メキメキとMS乗りとしての実力をつけ、ニュータイプとして覚醒することで、パイロットとしてはそれまで無敵のように思われていたシャアの立派なライバル(!)として成長していくのです。
そして、二人は第34話『宿命の出会い』で初めて生身の人間同士として邂逅します。
実の父親と面会した帰り、車が悪路に車輪を取られて往生しているところに、たまたまシャアと「ララァ・スン」(シャアが見出したニュータイプの少女)が通りすがり、なんと、アムロの車をぬかるみから引き出して助けてくれるんですね。
二人はこれが初対面になるんですが、このとき、なぜかアムロには相手がシャアであることがピキーン! とわかってしまいます。しかし、彼は宿命のライバルであるシャアに自分の名前を答えるのが精一杯で、あとはなんだか「あぅあぅ」言っているだけです。いったいなんなんでしょう、この小物っぷりは!? この場にセイラさんがいたら、きっと「この軟弱者!」とばかりにひっぱたかれること間違いないですね!
一方、シャアは「ん? 不思議と知っているような名前だな」程度の鈍い認識しかしてません(←この辺でアムロの持つニュータイプの能力はシャアを上回っていたのかもしれませんが)。
とはいえ連邦軍の少年兵相手に余裕をカマして、ぬかるみにはまった車を親切に牽引してあげるあたり、さすがはシャア大佐、アムロと違って実に大物ですね !! (拍手) とても裏でジオン公国を支配するザビ家への怨恨と復讐に燃えるドロドロ~っとした憎悪の心を持っているとは思えない、さわやか好青年ぶりをばっちりアピールしてくれちゃってます。
きっと、オープンカーに乗ったイケメン(←仮面つけててわからないけど)が一風変わったオリエンタル風な女の子とキャッキャウフフしながら(←してないしてない)近づいて来たもんだから、そのリア充ぶり(?)にアムロは思わずコミュ障全開でキョドってしまったのでしょうが、「礼ぐらい言ってほしいものだね」とシャアから促されなければお礼も言えないくらいにビビっちゃってる様は、シャアのライバルどころかしょぼーんとして情けないかんじです。
しかし、アムロも後半にかけてはシャアのライバルとして俄然、イイトコ見せてくれてます!
第38話『再会、シャアとセイラ』では、テキサスの砂嵐の中でシャアの動きを読んで互角の戦いぶりを見せ、追い詰めることに成功します。これに焦った(!?)シャアは偽装爆発を起こして、すたこらさっさと逃げ出すというまさかの事態に(もっともガンダムもエネルギー切れでこれ以上は戦えなかったようですが)。
さらに第40話『エルメスのララア』になると、すでにアムロは宇宙空間でシャアが搭乗するゲルググの左腕を奪うほどの実力をつけてます! で、シャアの方はというと、それまでザビ家への復讐にばっかり血道を上げてたもんだから(?)、初めて実戦に参加したばっかのララァに助けてもらったあげくにしまいには邪魔者扱いまでされちゃって、最後はエルメス(ララァが乗ってます)につかまって戦線を離脱せざるを得なくなってしまうというダメっぷり(?)。今度はこっちがイイトコ無しな有様です(←むしろ、ニュータイプとして覚醒したアムロが強すぎるのかも?)。
たとえ天賦の才(←見た目も含む)にいくら恵まれてても、つい別のことにかまけて慢心しちゃってたりすると、いつのまにか(もとは弱っちかった?)相手(アムロ)と立場が逆転して、最強だったはずの自分(シャア)がついにはライバルとしての座すら追われてしまう(?)ことに、なんていうとんでもないことだってあるかもしれない!? ということですね~。
でも、なんだかんだいって世間一般では、主人公のアムロよりわかりやすいイケメンのシャアの方がなにかと人気があるみたいだし……(←シャア、ほんまに悪い奴やで~)。この二人、やっぱりガンダム史上に残る永遠のライバル同士と言えそうですね!
この二人のライバルとしての戦いはこれ以降も続いていくのですが、それはまた別の機会に改めてご紹介させて頂ければと思います~。
というわけで、以上「ガンダムの熱いライバルたち(その1)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のメンダコと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
年も改まった新年第一弾・お正月企画としまして『~ガンダムのお約束・その38~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力と言えば、ライバル同士の熱い闘いがありますよね。“好敵手”と書いてライバルと読む……そしてあるときは宿敵……というお話はよくありますが、お互いの立場や考えが違う故に激しくぶつかり合い、戦場では命のやりとりをしなければならないというシビアな関係……これがガンダムにおけるライバルの基本的な形のようです。
というわけで第38回目は「ガンダムの熱いライバルたち(その1)」をご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムシリーズに登場するライバルは、最初は主人公よりも強い!? のがお約束!?
言わずと知れたこの二人、ガンダムの登場人物知名度ランキングがあれば必ずや上位にランクインするくらいに有名ですよね。
主人公「アムロ・レイ」はサイド7(スペースコロニー)で暮らす内向的で機械いじりが好きな少年でしたが、民間人でありながら偶然ガンダムに搭乗することになり、初戦でいきなり地球連邦軍と敵対するジオン公国軍のMS、ザクを撃破して、そのまま連邦軍の宇宙戦艦・ホワイトベースの乗組員となってしまいます。
対する「シャア・アズナブル」は、れっきとしたジオン公国軍の軍人で、しかもMSのエースパイロット。頭が良くて勇猛果敢、しかもイケメンという、いってみれば相当チート(!)なスペックの持ち主です。“ニュータイプ”として後に覚醒したアムロもスゴい能力を発揮しますけど、生まれながらの“イケメン”というシャアの基本スペックも、それに負けないくらいの強力な魅力(!?)がありますよね~。
シャアとアムロが戦場で初めて相見えることになるのが、第2話『ガンダム破壊命令』です。
“赤い彗星”と呼ばれるシャアが搭乗する赤いザクに怯える連邦軍のホワイトベース。それを護衛するためにガンダムで迎え撃つアムロ・レイ。この時のアムロはガンダムのずば抜けた性能のおかげで辛くもシャアの攻撃からホワイトベースを守り抜くことに成功します。
でも、この時点ではパイロットとしての能力はシャアの方が遙かに上です。なんたって負傷しているホワイトベースの艦長が、通常の三倍の速さで迫ってくるMSがいる、と聞いただけで「シャアが来た!(恐)」とぶるぶる震え上がっちゃうくらいですからね。まぁ、敵側にさえその勇名を轟かせているエースパイロットのシャアと、後に思いっきりビンタされるくらい親密になるブライトさんにまで「あんた誰?」状態のアムロでは、はなから比較にならないかも知れませんが……。
このときは攻撃に失敗したとはいえ、シャアから見れば単にガンダムの機体性能や武器、火力etc.がずば抜けて良かっただけで、搭乗しているパイロットの存在など歯牙にもかけていなかったことでしょう。しかし、アムロはその後メキメキとMS乗りとしての実力をつけ、ニュータイプとして覚醒することで、パイロットとしてはそれまで無敵のように思われていたシャアの立派なライバル(!)として成長していくのです。
そして、二人は第34話『宿命の出会い』で初めて生身の人間同士として邂逅します。
実の父親と面会した帰り、車が悪路に車輪を取られて往生しているところに、たまたまシャアと「ララァ・スン」(シャアが見出したニュータイプの少女)が通りすがり、なんと、アムロの車をぬかるみから引き出して助けてくれるんですね。
二人はこれが初対面になるんですが、このとき、なぜかアムロには相手がシャアであることがピキーン! とわかってしまいます。しかし、彼は宿命のライバルであるシャアに自分の名前を答えるのが精一杯で、あとはなんだか「あぅあぅ」言っているだけです。いったいなんなんでしょう、この小物っぷりは!? この場にセイラさんがいたら、きっと「この軟弱者!」とばかりにひっぱたかれること間違いないですね!
一方、シャアは「ん? 不思議と知っているような名前だな」程度の鈍い認識しかしてません(←この辺でアムロの持つニュータイプの能力はシャアを上回っていたのかもしれませんが)。
とはいえ連邦軍の少年兵相手に余裕をカマして、ぬかるみにはまった車を親切に牽引してあげるあたり、さすがはシャア大佐、アムロと違って実に大物ですね !! (拍手) とても裏でジオン公国を支配するザビ家への怨恨と復讐に燃えるドロドロ~っとした憎悪の心を持っているとは思えない、さわやか好青年ぶりをばっちりアピールしてくれちゃってます。
きっと、オープンカーに乗ったイケメン(←仮面つけててわからないけど)が一風変わったオリエンタル風な女の子とキャッキャウフフしながら(←してないしてない)近づいて来たもんだから、そのリア充ぶり(?)にアムロは思わずコミュ障全開でキョドってしまったのでしょうが、「礼ぐらい言ってほしいものだね」とシャアから促されなければお礼も言えないくらいにビビっちゃってる様は、シャアのライバルどころかしょぼーんとして情けないかんじです。
しかし、アムロも後半にかけてはシャアのライバルとして俄然、イイトコ見せてくれてます!
第38話『再会、シャアとセイラ』では、テキサスの砂嵐の中でシャアの動きを読んで互角の戦いぶりを見せ、追い詰めることに成功します。これに焦った(!?)シャアは偽装爆発を起こして、すたこらさっさと逃げ出すというまさかの事態に(もっともガンダムもエネルギー切れでこれ以上は戦えなかったようですが)。
さらに第40話『エルメスのララア』になると、すでにアムロは宇宙空間でシャアが搭乗するゲルググの左腕を奪うほどの実力をつけてます! で、シャアの方はというと、それまでザビ家への復讐にばっかり血道を上げてたもんだから(?)、初めて実戦に参加したばっかのララァに助けてもらったあげくにしまいには邪魔者扱いまでされちゃって、最後はエルメス(ララァが乗ってます)につかまって戦線を離脱せざるを得なくなってしまうというダメっぷり(?)。今度はこっちがイイトコ無しな有様です(←むしろ、ニュータイプとして覚醒したアムロが強すぎるのかも?)。
たとえ天賦の才(←見た目も含む)にいくら恵まれてても、つい別のことにかまけて慢心しちゃってたりすると、いつのまにか(もとは弱っちかった?)相手(アムロ)と立場が逆転して、最強だったはずの自分(シャア)がついにはライバルとしての座すら追われてしまう(?)ことに、なんていうとんでもないことだってあるかもしれない!? ということですね~。
この二人のライバルとしての戦いはこれ以降も続いていくのですが、それはまた別の機会に改めてご紹介させて頂ければと思います~。
というわけで、以上「ガンダムの熱いライバルたち(その1)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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