2012年12月26日 (水)
ガンダムのお約束 ~その37~『可変MS(その2)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第37回!
ガンダム界のデメニギスと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第37回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その37~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する魅力的なモビルスーツ(MS)の数々がありますが、その中には状況に応じて形を変えることができるとっても便利な(!?)MSもあったりします!
というわけで第37回目は「可変MS」(その2)をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムシリーズに登場する可変MSは、作った人の個性が出やすい(?)のがお約束!?
前回もご説明しましたが、この「可変MS」、すなわち英語で言うところの「TRANSFORMABLE MOBILE SUIT:TMS」(変形するモビルスーツ)ということで、人以外のいろんなカタチに変形・変化しちゃえるという何かと便利なMSのことを指します。
ガンダムでありながら、時にはまったく違った形のもの(←なにかの動物とか)に姿を変えられる「可変MS」は、戦闘もよし、移動もよし、というまさにいいとこどりのMSなんですね~。
今回、最初にご紹介する可変MSは可変MSの代表的存在こと「ウイングガンダム」です。(『新機動戦記ガンダムW』)型式番号XXXG-01W、頭頂高16.3m、重量7.1t。
「W」と書いて「ウイング」と呼ぶこのガンダムは、A.C(アフターコロニー)における最初のガンダム、ウイングガンダムゼロの設計データを元にL1コロニー群で完成しました。
主人公、ヒイロ・ユイをちょっとアレな性格の男の子に育ててしまった、これまた見るからに少々アレな感じがする科学者ドクターJが産み出した可変MS、それがウイングガンダムです。
開発者が趣味に走りすぎたのかどうかはわかりませんが、コストと実用性を度外視したあげくにパイロットに過剰な負担(←ときには命まで)を強いる、高性能のみを追求したウイングガンダムゼロをベースに設計しているとはいえ、こちらではドクターJも多少反省したのでしょうか、こちらは全体のバランスもよく、危険きわまりない(!)ゼロシステムも撤去した、汎用性に優れる機体となりました。
ここで特筆すべきは、変形後に高速移動を可能にするバード形態です。バックパックに接続されたウイングユニットを利用したこの形態は、機動力も抜群で戦闘時の形態とは違った趣があってカッコイイです。
でも、それなのに……ヒイロ君によってこのウイングガンダムは自爆させられるは放置されたままにされるわで、全然に大事に扱ってもらえません(がーん)。これは英才教育を施してヒイロくんを戦闘兵器に育てたまではよかったものの、同時にモノを大切にしなさい! 的なMOTTAINAI精神をしっかり教えなかったドクターJの教育が悪いんじゃないか、と思います。
次にご紹介する可変MSは、軍事秘密結社「OZ(オズ)」の一派閥によって開発された格闘戦用MSの「ガンダムエピオン」です。(『新機動戦記ガンダムW』)型式番号OZ-13MS、頭頂高17.5m、全重量8.5t。
こちらは軍事秘密結社OZの元総帥であったトレーズ・クシュリナーダによって五体のガンダムのデータを素に極秘開発されたMSで、双頭龍のごとき飛行形態(MA形態)から力強さとともに優雅さを感じさせるMS形態へと変型することができますが、武装がビームソード(剣)とヒートロッド(鞭)だけ、というのはあまりにもシンプルすぎて、戦闘における実用性という点ではなにかが足りないよ~って感じもします。
でも、これは開発者であるトレーズさんの『漢がタイマン張るのにチャカはいらんのじゃ! ドスじゃ、ドスだけで勝負せい!』(←意訳)という崇高なる騎士道精神の現れなんですね。
トレーズさんは、「戦争は嫌いだけど、闘うのは好き(はぁと)」という中々難儀なお方だけあって、その理念と精神がエピオンの開発にもばっちり生かされているようです。
しかもトレーズさんったら、武士道精神(!?)を持っていそうな張五飛(5人のガンダムパイロットの一人)じゃなくて、『お前を殺す』が口癖のヒイロ君にエピオンを託しちゃうんですよ。
ウイングガンダムと並んでAC年代最強のパワーと機動性を持ちながら、バスターライフルもバルカンのような飛び道具も無いってのに、パイロットに廃人化や生命の危険を及ぼしてしまう戦闘補助システムのゼロシステムと同じ機能を持つ特殊インターフェイスを使用しているというこの機体は、あまりにもピーキー(?)過ぎて、そんじょそこらのMS乗りには扱えないシロモノなんじゃないでしょうか。確かに「騎士道精神」はカッコイイけど、その潔さは実際、MSとしてはどうよ? というかんじもしますが……。(←だが、それがいい!!)
なもんだから、さすがのヒイロ君も持て余したみたいで、後でライバルであるゼクス・マーキス(秘密組織OZの士官)と機体をとりかえっこしちゃいます。やっぱり「お前を殺す」のヒイロ君にも親友だと思っていたゼクスくんにもトレーズさんの崇高な精神が理解できなかったみたいです。トレーズさん、泣いていいよ~。
トレーズさんが作ったガンダムエピオンといい、ドクターJが作ったウイングガンダムといい、作った人の性格に難儀なところがあると、やっぱり出来てくるMSも中々ナンギなものになってしまう(!?)というお話でした。
というわけで、以上、「可変MS」(その2)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のデメニギスと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第37回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その37~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する魅力的なモビルスーツ(MS)の数々がありますが、その中には状況に応じて形を変えることができるとっても便利な(!?)MSもあったりします!
というわけで第37回目は「可変MS」(その2)をご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムシリーズに登場する可変MSは、作った人の個性が出やすい(?)のがお約束!?
前回もご説明しましたが、この「可変MS」、すなわち英語で言うところの「TRANSFORMABLE MOBILE SUIT:TMS」(変形するモビルスーツ)ということで、人以外のいろんなカタチに変形・変化しちゃえるという何かと便利なMSのことを指します。
ガンダムでありながら、時にはまったく違った形のもの(←なにかの動物とか)に姿を変えられる「可変MS」は、戦闘もよし、移動もよし、というまさにいいとこどりのMSなんですね~。
今回、最初にご紹介する可変MSは可変MSの代表的存在こと「ウイングガンダム」です。(『新機動戦記ガンダムW』)型式番号XXXG-01W、頭頂高16.3m、重量7.1t。
「W」と書いて「ウイング」と呼ぶこのガンダムは、A.C(アフターコロニー)における最初のガンダム、ウイングガンダムゼロの設計データを元にL1コロニー群で完成しました。
主人公、ヒイロ・ユイをちょっとアレな性格の男の子に育ててしまった、これまた見るからに少々アレな感じがする科学者ドクターJが産み出した可変MS、それがウイングガンダムです。
開発者が趣味に走りすぎたのかどうかはわかりませんが、コストと実用性を度外視したあげくにパイロットに過剰な負担(←ときには命まで)を強いる、高性能のみを追求したウイングガンダムゼロをベースに設計しているとはいえ、こちらではドクターJも多少反省したのでしょうか、こちらは全体のバランスもよく、危険きわまりない(!)ゼロシステムも撤去した、汎用性に優れる機体となりました。
ここで特筆すべきは、変形後に高速移動を可能にするバード形態です。バックパックに接続されたウイングユニットを利用したこの形態は、機動力も抜群で戦闘時の形態とは違った趣があってカッコイイです。
でも、それなのに……ヒイロ君によってこのウイングガンダムは自爆させられるは放置されたままにされるわで、全然に大事に扱ってもらえません(がーん)。これは英才教育を施してヒイロくんを戦闘兵器に育てたまではよかったものの、同時にモノを大切にしなさい! 的なMOTTAINAI精神をしっかり教えなかったドクターJの教育が悪いんじゃないか、と思います。
次にご紹介する可変MSは、軍事秘密結社「OZ(オズ)」の一派閥によって開発された格闘戦用MSの「ガンダムエピオン」です。(『新機動戦記ガンダムW』)型式番号OZ-13MS、頭頂高17.5m、全重量8.5t。
こちらは軍事秘密結社OZの元総帥であったトレーズ・クシュリナーダによって五体のガンダムのデータを素に極秘開発されたMSで、双頭龍のごとき飛行形態(MA形態)から力強さとともに優雅さを感じさせるMS形態へと変型することができますが、武装がビームソード(剣)とヒートロッド(鞭)だけ、というのはあまりにもシンプルすぎて、戦闘における実用性という点ではなにかが足りないよ~って感じもします。
でも、これは開発者であるトレーズさんの『漢がタイマン張るのにチャカはいらんのじゃ! ドスじゃ、ドスだけで勝負せい!』(←意訳)という崇高なる騎士道精神の現れなんですね。
トレーズさんは、「戦争は嫌いだけど、闘うのは好き(はぁと)」という中々難儀なお方だけあって、その理念と精神がエピオンの開発にもばっちり生かされているようです。
しかもトレーズさんったら、武士道精神(!?)を持っていそうな張五飛(5人のガンダムパイロットの一人)じゃなくて、『お前を殺す』が口癖のヒイロ君にエピオンを託しちゃうんですよ。
ウイングガンダムと並んでAC年代最強のパワーと機動性を持ちながら、バスターライフルもバルカンのような飛び道具も無いってのに、パイロットに廃人化や生命の危険を及ぼしてしまう戦闘補助システムのゼロシステムと同じ機能を持つ特殊インターフェイスを使用しているというこの機体は、あまりにもピーキー(?)過ぎて、そんじょそこらのMS乗りには扱えないシロモノなんじゃないでしょうか。確かに「騎士道精神」はカッコイイけど、その潔さは実際、MSとしてはどうよ? というかんじもしますが……。(←だが、それがいい!!)
なもんだから、さすがのヒイロ君も持て余したみたいで、後でライバルであるゼクス・マーキス(秘密組織OZの士官)と機体をとりかえっこしちゃいます。やっぱり「お前を殺す」のヒイロ君にも親友だと思っていたゼクスくんにもトレーズさんの崇高な精神が理解できなかったみたいです。トレーズさん、泣いていいよ~。
トレーズさんが作ったガンダムエピオンといい、ドクターJが作ったウイングガンダムといい、作った人の性格に難儀なところがあると、やっぱり出来てくるMSも中々ナンギなものになってしまう(!?)というお話でした。
というわけで、以上、「可変MS」(その2)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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