2012年12月19日 (水)
ガンダムのお約束 ~その36~『可変MS(その1)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第36回!
ガンダム界のグラスフロッグ(←画像検索するとカワイイかも!)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第36回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その36~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する魅力的なモビルスーツ(MS)の数々がありますが、その中には状況に応じて形を変えちゃうという器用な(!?)MSもあったりします!
というわけで第36回目は「可変MS」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムシリーズに登場する可変MSは、機動形態と戦闘形態があるのがお約束!?
まず最初に、ガンダムを一度も観たことがない人に向かって突然「可変MSってカッコいいよね!(ニコッ)」と言っても「お、おう……」っていう薄~い反応しか返ってこないんじゃないかと思いますが、今回はその「可変MS」について説明したいと思います。
「可変」MSということですから、呼んで字のごとく「可」が「変」わるんですね。「可」が変わるってナニ? って……実は私にもわかりません。大昔でいうところの「優・良・可」の「可」の成績が「良」にランクアップするということでしょうか……。
っていうのはいろいろと間違いで、実際には姿形を「変える」事が可能ということですね。
「可変MS」なんていうとなんだか機械っぽいしカタくて難しそうに聞こえますが、英語で言うと「TRANSFORMABLE MOBILE SUIT:TMS」(変形するモビルスーツ)ということで、ようするにガンダムなど人型を模したMSがなにか別の姿に形を変えちゃうということなんです。
パーツを取り付けてパワーアップする『換装』や『装備』とは違って、言ってみれば『変形』ということですかね。『換装』と『装備』の違いについては一部で大人気(←大人気ない、ではない)のコラム(!?) 『今日からガンダム』第7回を読んでください! どこの誰が書いたか知りませんけれど、すごく判りやすいコラムです!(笑)
でも、だからってガンダムが変身して巨大化したり、人間サイズになってオートバイへ乗ったりしたら大変です。ていうかそんなのガンダムじゃないです。この場合の「可変」の主な目的は、機動性の高い巡航形態から人型の戦闘形態へとMSの形状を変化させることで、戦闘能力と機動性能の両方を同時に向上させようというものです。つまり、蝶の様に舞い、蜂のように刺す(?)というかんじですね。
Gファイターなど他の機体を使って変形することとの違いは、変形が自己完結的に行えるということです。つまり「ひとりでできるもん」ってことです(←エライですね~)。
可変MSの登場はガンダム史上、その後のデザインや機能にも影響を与えたという、画期的な出来事だったのです。
今回、最初にご紹介する可変MSは可変MSの代表的存在こと「 Zガンダム」です。(『機動戦士Ζガンダム』)。型式番号MSZ-006、頭頂高19.85m、全重量62.3t。
「Z」と書いて「ゼータ」というこのガンダムは、反地球連邦組織・エゥーゴとスプーンから戦艦まで(!?)手がける軍産複合企業であるアナハイム・エレクトロニクス社が共同で開発したガンダムタイプの可変MSのことです。
「Z計画」というのは次世代高機能MS開発を目的とした軍事計画なんですが、ガンダリウムγ(耐久力に優れたガンダリウム系の合金の一つ)を使用してアナハイムで作られた「Z計画」においての開発の原点となるガンマガンダム(リック・ディアス)から数えてちょうど4番目となる機体なのでゼータと呼ぶみたいです。
「Z」はアルファベットの26番目の文字ではなくてギリシア文字「ζ」からきたもので、ガンマ、デルタ、イプシロン、ゼータと数えて4番目になるんです。ほら、ガンダムのおかげでまたひとつ賢くなりましたね! やっぱりガンダムはお子様の教育にも役立つ素晴らしい作品であることがココに示されました!!(とか言ってみる)
このリック・ディアスの完成直前に、反・ティターンズ勢力のエゥーゴはアナハイム・エレクトロニクス社に「可変MS」(TMS)の開発を要求しましたが、機体を支える骨格を持ち、装甲の支持なしでも機体を支えるという独自の構造を持つムーバブルフレームを必要とする可変MSの開発は困難を極め、百式で失敗したもののティターンズから奪取してきたガンダムMk-II(初めて本格的にムーバブル・フレームを採用した画期的な機体)と可変MSのメタスの開発を経たのちに、やっと完成に導きました。
この「Zガンダム」のスゴいところは、それまでのガンダムと違って巡航形態(ウェイブライダー)から戦闘形態(MS)へと可変するという画期的な能力を持っているということです。しかもこの変形機構を発案したのが、人呼んで“キレる若者”ことカミーユ・ビダン君だったというのが驚き!
やっぱり彼は天才だったんです。キレるのは感情ばかりではなく頭脳も、だったんですね~。
いつぞやは「ゆとり」とか「キレる若者」とか言ってごめんなさい。これからは「ゆとり」ではなく「キレまくる若者」と認識を改めます。
輸送機無しで颯爽と戦地へと飛んでいき、ガシャコーン! とMS形態に変形して、ガショーン!! と敵をやっつけてスーパーヒーローのように夕日の空を飛び去っていく(←そんなシーンありましたっけ?)、後のMSの開発において大きな指針となった、まったく新しいタイプのガンダムと呼べるでしょう。
次にご紹介する可変MSは、人呼んで青い海の仲間、じゃなくて悪魔ことRX-139「 ハンブラビ」です。(『機動戦士Zガンダム』)型式番号RX-139、頭頂高19.9m、全重量56.9t。
元宇宙要塞ア・バオア・クーであるところのゼダンの門工廠で9番目に開発された、MSでモビルアーマー(MA)形態に変形できる高機動型MSです。高い機動能力を誇り、時としてZガンダムを翻弄するほどの優れた性能を発揮します。
MA形態のときはエイ、MS形態のときはヒトデというなんともマリン風味の特異な姿を持ち、蜘蛛にも似た全身にもつ5つのモノアイで優れた索敵能力を発揮したり(←ちなみに蜘蛛は目が8つですけど)、ハンブラビ3機が連携して、間にワイヤー(「海ヘビ」)を張り巡らせて高圧電力を放出する攻撃(「クモの巣」)などを使って、見つけた獲物は逃しません。そして変形機構が単純なために低コストで整備性にもすぐれているという、実はとても素晴らしい可変MSなんです。
しかも今なら3機セットでお値段もお安く大変お得です! 地球連邦軍の特殊組織・ティターンズのヤザン・ゲーブル(大尉)さん率いる小隊のお三方(ダンケル・クーパーさん、ラムサス・ハサさん)にもすでに御利用頂いてます! どうです奥さん!? と、その感想をヤザンさんに伺ってみたところ「得体の知れない力を感じる」とおっしゃってました(←あくまで個人の感想です。MSの持つ特定の効果・効能をあらわすものではありません)。
さあ、欲しいと思ったあなたは今すぐお電話! ♪連邦ぜろさーん、ぴーぴぴぴぴぴぴー、てぃーたーんずぅ~♪(←バンダイさんから素晴らしいプラモデルが発売されてます!)。
……それにしてもハンブラビは元が試作機ゆえに少数しか生産されなかった事が大いに悔やまれる傑作機ですね~!
というわけで、以上、「可変MS」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のグラスフロッグ(←画像検索するとカワイイかも!)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第36回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その36~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する魅力的なモビルスーツ(MS)の数々がありますが、その中には状況に応じて形を変えちゃうという器用な(!?)MSもあったりします!
というわけで第36回目は「可変MS」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムシリーズに登場する可変MSは、機動形態と戦闘形態があるのがお約束!?
まず最初に、ガンダムを一度も観たことがない人に向かって突然「可変MSってカッコいいよね!(ニコッ)」と言っても「お、おう……」っていう薄~い反応しか返ってこないんじゃないかと思いますが、今回はその「可変MS」について説明したいと思います。
「可変」MSということですから、呼んで字のごとく「可」が「変」わるんですね。「可」が変わるってナニ? って……実は私にもわかりません。大昔でいうところの「優・良・可」の「可」の成績が「良」にランクアップするということでしょうか……。
っていうのはいろいろと間違いで、実際には姿形を「変える」事が可能ということですね。
「可変MS」なんていうとなんだか機械っぽいしカタくて難しそうに聞こえますが、英語で言うと「TRANSFORMABLE MOBILE SUIT:TMS」(変形するモビルスーツ)ということで、ようするにガンダムなど人型を模したMSがなにか別の姿に形を変えちゃうということなんです。
パーツを取り付けてパワーアップする『換装』や『装備』とは違って、言ってみれば『変形』ということですかね。『換装』と『装備』の違いについては一部で大人気(←大人気ない、ではない)のコラム(!?) 『今日からガンダム』第7回を読んでください! どこの誰が書いたか知りませんけれど、すごく判りやすいコラムです!(笑)
でも、だからってガンダムが変身して巨大化したり、人間サイズになってオートバイへ乗ったりしたら大変です。ていうかそんなのガンダムじゃないです。この場合の「可変」の主な目的は、機動性の高い巡航形態から人型の戦闘形態へとMSの形状を変化させることで、戦闘能力と機動性能の両方を同時に向上させようというものです。つまり、蝶の様に舞い、蜂のように刺す(?)というかんじですね。
Gファイターなど他の機体を使って変形することとの違いは、変形が自己完結的に行えるということです。つまり「ひとりでできるもん」ってことです(←エライですね~)。
可変MSの登場はガンダム史上、その後のデザインや機能にも影響を与えたという、画期的な出来事だったのです。
今回、最初にご紹介する可変MSは可変MSの代表的存在こと「 Zガンダム」です。(『機動戦士Ζガンダム』)。型式番号MSZ-006、頭頂高19.85m、全重量62.3t。
「Z」と書いて「ゼータ」というこのガンダムは、反地球連邦組織・エゥーゴとスプーンから戦艦まで(!?)手がける軍産複合企業であるアナハイム・エレクトロニクス社が共同で開発したガンダムタイプの可変MSのことです。
「Z計画」というのは次世代高機能MS開発を目的とした軍事計画なんですが、ガンダリウムγ(耐久力に優れたガンダリウム系の合金の一つ)を使用してアナハイムで作られた「Z計画」においての開発の原点となるガンマガンダム(リック・ディアス)から数えてちょうど4番目となる機体なのでゼータと呼ぶみたいです。
「Z」はアルファベットの26番目の文字ではなくてギリシア文字「ζ」からきたもので、ガンマ、デルタ、イプシロン、ゼータと数えて4番目になるんです。ほら、ガンダムのおかげでまたひとつ賢くなりましたね! やっぱりガンダムはお子様の教育にも役立つ素晴らしい作品であることがココに示されました!!(とか言ってみる)
このリック・ディアスの完成直前に、反・ティターンズ勢力のエゥーゴはアナハイム・エレクトロニクス社に「可変MS」(TMS)の開発を要求しましたが、機体を支える骨格を持ち、装甲の支持なしでも機体を支えるという独自の構造を持つムーバブルフレームを必要とする可変MSの開発は困難を極め、百式で失敗したもののティターンズから奪取してきたガンダムMk-II(初めて本格的にムーバブル・フレームを採用した画期的な機体)と可変MSのメタスの開発を経たのちに、やっと完成に導きました。
この「Zガンダム」のスゴいところは、それまでのガンダムと違って巡航形態(ウェイブライダー)から戦闘形態(MS)へと可変するという画期的な能力を持っているということです。しかもこの変形機構を発案したのが、人呼んで“キレる若者”ことカミーユ・ビダン君だったというのが驚き!
やっぱり彼は天才だったんです。キレるのは感情ばかりではなく頭脳も、だったんですね~。
いつぞやは「ゆとり」とか「キレる若者」とか言ってごめんなさい。これからは「ゆとり」ではなく「キレまくる若者」と認識を改めます。
輸送機無しで颯爽と戦地へと飛んでいき、ガシャコーン! とMS形態に変形して、ガショーン!! と敵をやっつけてスーパーヒーローのように夕日の空を飛び去っていく(←そんなシーンありましたっけ?)、後のMSの開発において大きな指針となった、まったく新しいタイプのガンダムと呼べるでしょう。
次にご紹介する可変MSは、人呼んで青い海の仲間、じゃなくて悪魔ことRX-139「 ハンブラビ」です。(『機動戦士Zガンダム』)型式番号RX-139、頭頂高19.9m、全重量56.9t。
元宇宙要塞ア・バオア・クーであるところのゼダンの門工廠で9番目に開発された、MSでモビルアーマー(MA)形態に変形できる高機動型MSです。高い機動能力を誇り、時としてZガンダムを翻弄するほどの優れた性能を発揮します。
MA形態のときはエイ、MS形態のときはヒトデというなんともマリン風味の特異な姿を持ち、蜘蛛にも似た全身にもつ5つのモノアイで優れた索敵能力を発揮したり(←ちなみに蜘蛛は目が8つですけど)、ハンブラビ3機が連携して、間にワイヤー(「海ヘビ」)を張り巡らせて高圧電力を放出する攻撃(「クモの巣」)などを使って、見つけた獲物は逃しません。そして変形機構が単純なために低コストで整備性にもすぐれているという、実はとても素晴らしい可変MSなんです。
しかも今なら3機セットでお値段もお安く大変お得です! 地球連邦軍の特殊組織・ティターンズのヤザン・ゲーブル(大尉)さん率いる小隊のお三方(ダンケル・クーパーさん、ラムサス・ハサさん)にもすでに御利用頂いてます! どうです奥さん!? と、その感想をヤザンさんに伺ってみたところ「得体の知れない力を感じる」とおっしゃってました(←あくまで個人の感想です。MSの持つ特定の効果・効能をあらわすものではありません)。
さあ、欲しいと思ったあなたは今すぐお電話! ♪連邦ぜろさーん、ぴーぴぴぴぴぴぴー、てぃーたーんずぅ~♪(←バンダイさんから素晴らしいプラモデルが発売されてます!)。
……それにしてもハンブラビは元が試作機ゆえに少数しか生産されなかった事が大いに悔やまれる傑作機ですね~!
というわけで、以上、「可変MS」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
あなたへのオススメ
編集部イチオシ
PREMIUM BANDAI
プレミアムバンダイ