2012年12月12日 (水)
ガンダムのお約束 ~その35~『顔に傷のある男たち(その2)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第35回!
ガンダム界のダイオウグソクムシ(←画像検索してはいけません!)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第35回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その35~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今 度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する個性的なキャラクターの数々。中には見た目からして一癖ある、個性の強いキャラクターもいっぱいいたりします!
第35回目はその中から「顔に傷のある男たち(その2)」をご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムシリーズに登場する顔に傷のある男たちは、違いの分かるこだわりの趣味(!?)を持っているのがお約束!?
今回、最初にご紹介する顔に傷のある男は、人呼んで「砂漠の虎」こと「 アンドリュー・バルトフェルド」です。(『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)。
愛称:アンディ、とかいうとなんだか可愛らしく聞こえますが(←恋人のアイシャからはそう呼ばれてます)、そのあだ名とは違って、一般国民やザフト(自治組織『プラント』における事実上の軍隊の略称)の間で英雄としてその名を轟かしているのが彼です。
その指揮官としての才覚、モビルスーツ(MS)パイロットとしての優秀さ、そして数々の戦いっぷりも群を抜いてます。
戦場でのアンドリューは英雄の名の通りに勇敢に戦いつつも、あるときは主人公のキラ・ヤマトに対して人生に戦争に対する深い問いを投げかけたりもして、軍人としてだけでなく、一人の人間としても大いに存在感を感じさせてくれました。
性格は基本的に陽気、しかしプロの軍人らしく、ときにはテロリストに容赦ない制裁を加えたりもする一面を併せ持っている彼の特徴は、やっぱりもみあげがスゴいこと! だけじゃなくって、なんといっても超グルメなこと!! じゃないでしょうか。
キラやカガリ・ユラ・アスハたちと街で出会うきっかけにもなった通称:砂漠のドネルケバブ事件(!?)では、ドネルケバブのソースはヨーグルト味に限る! という妙な原理主義者ぶりをとことん発揮してみせただけでなく、自分でブレンドしたという自慢のコーヒーを幾人にも試飲(←半ば強制)させるなど、戦いのみならず、味に関しても一歩も引くことがありません。そのこだわりぶりはガンダム界の「美味しんぼ」(海原雄山)といっても過言ではないかもです。
『機動戦士ガンダムSEED』では最初の交戦の際にキラのコーディネイターとしての才能を見抜き、後に偶然街で出会った(←ドネルケバブ参照)際には交流も生まれ、キラに大きな影響を与えることになります。しかし最後の決戦では四足歩行式の陸戦用(指揮官用)MS・ラゴゥで恋人のアイシャとともにキラの搭乗するストライクガンダムと死闘を繰り広げた結果、SEEDが発動して暴走となったストライクガンダムに撃破されてしまうことに……。
キラとの戦いで恋人を失い、さらには左目、左手、左足をも同時に失ってしまったアンドリューですが、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では第三勢力としてアークエンジェルに乗艦することになり(副艦長)、可変MS・ムラサメや再生された可変MS・ガイアガンダム(どちらもバルトフェルド専用機)のパイロットとして、高速戦闘艦・エターナルの艦長、副艦長としてメサイア攻防戦までを戦い抜きました。
次にご紹介する顔に傷のある男は、人呼んで「乙女座の男」こと「 グラハム・エーカー」です。(『機動戦士ガンダム00』)。
グラハムは三大国家の一つであるユニオン・アメリカ合衆国軍MSWAD基地に所属する中尉(のちに上級大尉)で、モビルスーツパイロットとしてフラッグ(ユニオンの最新鋭主力MS)を自在に乗りこなすトップファイターです。見ての通りの美貌を誇る彼は、行動や言動にちょっとナルシスト的なところがある以外はごく普通の優秀な軍人だったはずなんですが……公開軍事演習に現れた刹那・F・セイエイ(主人公)のガンダムエクシアを一目見たときから、彼の人生は大きく変わっちゃったようです。
最初から人の双眼鏡を強引に奪ってまでガンダムに夢中になっちゃったグラハムは、それ以降はガンダムを見るたびに「好意を抱くよ。興味以上の対象だということさ」とか「抱きしめたいな! ガンダム!! まさに、眠り姫だ」など、まさに彼ならではの不思議な言動(ポエム?)の数々を趣味のように披露してくれるのですが……。もしも「ガンダムが好きすぎる人グランプリ」があったとしたら余裕でノミネート&優勝候補となるのは間違いなしと思われます。
ガンダムエクシアの実力と性能に強く惹かれたグラハムは、数度の対戦を経てますますその思いを強くするのですが、その戦いの中で大事な部下を失ってしまうなどのこともあり、ガンダムに対するその愛情にも似た感情は、いつしか憎しみと執着に満ちた歪んだ形へと変貌していくことになります。
その後、ガンダム調査隊の隊長に就任してからは、愛機であるフラッグを改造してついに愛する(!?)ガンダムエクシアと愛憎まみえる激しい一騎打ちをすることに……。
で、ファーストシーズンのラストで全身に重傷を負ってしまったグラハムは、セカンドシーズンではそれを隠すために仮面と陣羽織のようなオシャレ着物を纏い、自己流アレンジの入った(!?)武士道に生きる「ミスター・ブシドー」として再登場します(←これも趣味?)。今度は軍の司令部から独自行動のライセンスを与えられているため、4年前よりも強いガンダムへの愛憎入り混じった感情を持ってさらに刹那の乗るダブルオーガンダムを追い詰めていきます(←なんとなく正体バレてます)。
願い叶って(!?)第二期で初めてガンダムと再会した時は「生き恥を晒した甲斐があったというものだ!!」と喜びのあまり叫んでましたが、彼がミスター・ブシドーとして(←ちなみにこれは周りが勝手につけたあだ名だそうです)アヘッドやマスラオなどのMSを駆って気分も新たに(?)ガンダムと戦うのは、前の戦いで自分の(←自慢の)美貌を失ったことに加えて、エースパイロットであるユニオンフラッグ乗りとしてのプライドがあるからなのでしょう。しかし、だからっていきなり陣羽織を着てブシドーって言い張っちゃうのも、別の意味でかなり恥ずかしいような気もしますが……。ナルシストの人の考えることはややこしくてよくわかりませんね~。
というわけで、以上、「違いのわかる男たち」、じゃなくて「顔に傷のある男たち(その2)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のダイオウグソクムシ(←画像検索してはいけません!)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第35回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その35~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今 度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば、劇中に登場する個性的なキャラクターの数々。中には見た目からして一癖ある、個性の強いキャラクターもいっぱいいたりします!
第35回目はその中から「顔に傷のある男たち(その2)」をご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムシリーズに登場する顔に傷のある男たちは、違いの分かるこだわりの趣味(!?)を持っているのがお約束!?
今回、最初にご紹介する顔に傷のある男は、人呼んで「砂漠の虎」こと「 アンドリュー・バルトフェルド」です。(『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)。
愛称:アンディ、とかいうとなんだか可愛らしく聞こえますが(←恋人のアイシャからはそう呼ばれてます)、そのあだ名とは違って、一般国民やザフト(自治組織『プラント』における事実上の軍隊の略称)の間で英雄としてその名を轟かしているのが彼です。
その指揮官としての才覚、モビルスーツ(MS)パイロットとしての優秀さ、そして数々の戦いっぷりも群を抜いてます。
戦場でのアンドリューは英雄の名の通りに勇敢に戦いつつも、あるときは主人公のキラ・ヤマトに対して人生に戦争に対する深い問いを投げかけたりもして、軍人としてだけでなく、一人の人間としても大いに存在感を感じさせてくれました。
性格は基本的に陽気、しかしプロの軍人らしく、ときにはテロリストに容赦ない制裁を加えたりもする一面を併せ持っている彼の特徴は、やっぱりもみあげがスゴいこと! だけじゃなくって、なんといっても超グルメなこと!! じゃないでしょうか。
キラやカガリ・ユラ・アスハたちと街で出会うきっかけにもなった通称:砂漠のドネルケバブ事件(!?)では、ドネルケバブのソースはヨーグルト味に限る! という妙な原理主義者ぶりをとことん発揮してみせただけでなく、自分でブレンドしたという自慢のコーヒーを幾人にも試飲(←半ば強制)させるなど、戦いのみならず、味に関しても一歩も引くことがありません。そのこだわりぶりはガンダム界の「美味しんぼ」(海原雄山)といっても過言ではないかもです。
『機動戦士ガンダムSEED』では最初の交戦の際にキラのコーディネイターとしての才能を見抜き、後に偶然街で出会った(←ドネルケバブ参照)際には交流も生まれ、キラに大きな影響を与えることになります。しかし最後の決戦では四足歩行式の陸戦用(指揮官用)MS・ラゴゥで恋人のアイシャとともにキラの搭乗するストライクガンダムと死闘を繰り広げた結果、SEEDが発動して暴走となったストライクガンダムに撃破されてしまうことに……。
キラとの戦いで恋人を失い、さらには左目、左手、左足をも同時に失ってしまったアンドリューですが、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では第三勢力としてアークエンジェルに乗艦することになり(副艦長)、可変MS・ムラサメや再生された可変MS・ガイアガンダム(どちらもバルトフェルド専用機)のパイロットとして、高速戦闘艦・エターナルの艦長、副艦長としてメサイア攻防戦までを戦い抜きました。
次にご紹介する顔に傷のある男は、人呼んで「乙女座の男」こと「 グラハム・エーカー」です。(『機動戦士ガンダム00』)。
グラハムは三大国家の一つであるユニオン・アメリカ合衆国軍MSWAD基地に所属する中尉(のちに上級大尉)で、モビルスーツパイロットとしてフラッグ(ユニオンの最新鋭主力MS)を自在に乗りこなすトップファイターです。見ての通りの美貌を誇る彼は、行動や言動にちょっとナルシスト的なところがある以外はごく普通の優秀な軍人だったはずなんですが……公開軍事演習に現れた刹那・F・セイエイ(主人公)のガンダムエクシアを一目見たときから、彼の人生は大きく変わっちゃったようです。
最初から人の双眼鏡を強引に奪ってまでガンダムに夢中になっちゃったグラハムは、それ以降はガンダムを見るたびに「好意を抱くよ。興味以上の対象だということさ」とか「抱きしめたいな! ガンダム!! まさに、眠り姫だ」など、まさに彼ならではの不思議な言動(ポエム?)の数々を趣味のように披露してくれるのですが……。もしも「ガンダムが好きすぎる人グランプリ」があったとしたら余裕でノミネート&優勝候補となるのは間違いなしと思われます。
ガンダムエクシアの実力と性能に強く惹かれたグラハムは、数度の対戦を経てますますその思いを強くするのですが、その戦いの中で大事な部下を失ってしまうなどのこともあり、ガンダムに対するその愛情にも似た感情は、いつしか憎しみと執着に満ちた歪んだ形へと変貌していくことになります。
その後、ガンダム調査隊の隊長に就任してからは、愛機であるフラッグを改造してついに愛する(!?)ガンダムエクシアと愛憎まみえる激しい一騎打ちをすることに……。
で、ファーストシーズンのラストで全身に重傷を負ってしまったグラハムは、セカンドシーズンではそれを隠すために仮面と陣羽織のようなオシャレ着物を纏い、自己流アレンジの入った(!?)武士道に生きる「ミスター・ブシドー」として再登場します(←これも趣味?)。今度は軍の司令部から独自行動のライセンスを与えられているため、4年前よりも強いガンダムへの愛憎入り混じった感情を持ってさらに刹那の乗るダブルオーガンダムを追い詰めていきます(←なんとなく正体バレてます)。
願い叶って(!?)第二期で初めてガンダムと再会した時は「生き恥を晒した甲斐があったというものだ!!」と喜びのあまり叫んでましたが、彼がミスター・ブシドーとして(←ちなみにこれは周りが勝手につけたあだ名だそうです)アヘッドやマスラオなどのMSを駆って気分も新たに(?)ガンダムと戦うのは、前の戦いで自分の(←自慢の)美貌を失ったことに加えて、エースパイロットであるユニオンフラッグ乗りとしてのプライドがあるからなのでしょう。しかし、だからっていきなり陣羽織を着てブシドーって言い張っちゃうのも、別の意味でかなり恥ずかしいような気もしますが……。ナルシストの人の考えることはややこしくてよくわかりませんね~。
というわけで、以上、「違いのわかる男たち」、じゃなくて「顔に傷のある男たち(その2)」、いかがでしたでしょうか~?
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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