2012年10月24日 (水)
ガンダムのお約束 ~その28~『ガンダム名言集【その3】』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第28回!
ガンダム界のサメハダホウズキイカと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。第28回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その28~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力のひとつとして欠かせないのが、一度聞いたら忘れられない素晴らしい“名台詞”の数々ですよね~。
第28回目は「ガンダム名言集(その3)」として、『機動戦士ガンダム』以降の作品に出てくる数々の名台詞の中から、代表的なものをいくつかご紹介していきたいと思います~!
●●●
【その1】
ガンダムの名言はそれぞれの熱い思い(!?)が込められているのがお約束!?
「オレは生きる! 生きてアイナと添い遂げる!」(シロー・アマダ/『機動戦士ガンダム第08MS小隊』)
まず最初は、熱い理想に燃える若きパイロット「シロー・アマダ」の台詞から(『機動戦士ガンダム第08MS小隊』第10話『震える山(前編)』)。
地球連邦軍の少尉(極東方面軍機械化混成大隊(通称・コジマ大隊)の第08MS小隊所属)のシローは士官学校を卒業した後に東南アジア戦線に配属されますが、輸送艇で地球に向かう途中に敵と遭遇、そこでヒロインの「アイナ・サハリン」と出会います。
アイナはジオンの名家であるサハリン家再興のため、兄のギニアス・サハリン(ジオン軍技術将校)を支えてけなげに頑張ってるという心優しい女性です。
ジオン公国軍のテストパイロットでもあるアイナ(←高機動試験型ザクを乗り回しちゃってます)は、シローと宇宙で交戦して大破。相打ちとなり遭難したのちに廃艦の残骸に漂着。その中で互いの立場を越えて協力することによって難を逃れたことから、いつしか敵の士官であるシローへの愛が芽生えて……と、ここからは昼の連続メロドラマばりの熱~い展開が繰り広げられていきます(←とかいう)。
それまでは兄・ギニアスの言うまま、思うがまま、操り人形のように生きてきたアイナは、シローに出会ったことによって自分の意志と考えに従って行動するようになっていきますが、それがこの悲しい恋が始まるきっかけにもなってしまったようです。
その後も運命に導かれるように二人の仲は深まっていくのですが、ジオン軍の試作MAアプサラスIIの機体を撃破し、そのテストパイロットだったアイナと雪山で再度(!?)遭難した際には、ビーム・サーベル(←一応、出力は最小にしてありますよ~)で雪を溶かして作った即席露天風呂に入浴(混浴!)するなど、ガンダム史上に残る鮮烈な(!?)名シーンもあったりと、文字通り二人の恋路はお熱いムードのまま物語はさらに佳境へ。 そして後半、ガンタンク部隊の護衛についたシローのガンダムがノリス・パッカード大佐(ジオン軍エースパイロット)のグフ・カスタムと戦う場面で出てくるのが「俺は生きる! 生きてアイナと添い遂げる!」という台詞です。百戦錬磨のノリス大佐(しかも単騎)にあっさり追い込まれてしまった自分の不甲斐なさや弱さを強く感じる一方で、08MS小隊の仲間たちや想い人であるアイナとどうしても生きたい! 生き残りたい! と強く思ってこの台詞を叫ぶのですが……でも、ほとんどアイナに対するプロポーズみたいなこの言葉、ノリス大佐には聞こえても肝心のアイナには聞こえてなかった(?)んじゃないかと思うんですが~(汗)。
“戦争”という極限状況の中で、互いに敵として対峙しつつも、運命的な愛を貫こうとする姿は、まるで“戦場のロミオとジュリエット”か“二人は枯れすすき”(昭和ですな)てなかんじで、アイナとシロー(←こう書くとなんだかデュエット演歌歌手みたいですが)がひたむきに最後まで愛を全うする姿は観る人の心を熱く揺さぶってくれます。
二人の愛の結末が気になる人は、『機動戦士ガンダム第08MS小隊』(全11話+特別編+劇場版)を、観てくださいね~!
完全新作映像を収録した 「機動戦士ガンダム/第08MS小隊 Blu-rayメモリアルボックス」の発売も発表されたのでこの機会にぜひチェックしましょう~!
「いやー、私のガンダムが!」(ニナ・パープルトン/『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』)
次にご紹介する台詞は、ガンダム開発計画の専属エンジニア「ニナ・パープルトン」の台詞です(『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』第2話『終わりなき追撃』)。
アナハイム・エレクトロニクス社フォン・ブラウン支社の社員で、ガンダム試作1号機、ガンダム試作2号機を担当するシステムエンジニアの彼女は、自分の担当するガンダムの機体に関しては一種異様なほどの思い入れを持ってます(“フェティシズム”? 難しい言葉はお父さん&お母さんに聞いてみよう!)。その熱中ぶりはもはやガンダムなしには一日も生きていけない! というマジな入れ込みようで、これには世のガンダムファンのみなさんの中でも共感しちゃう人が結構いるんじゃないでしょうか。って、さすがにこだわりの1/1マイガンダムを自分で設計開発までしちゃう人はそうそういませんよね?(←いねーよ!)
ジオンの残党勢力「デラーズ・フリート」の一員で、“ソロモンの悪夢”(地球連邦軍の教科書(現代戦史教本)にも載ってるらしい)の異名を持つエースパイロットのアナベル・ガトーは(元・恋人だった)ニナが担当する試作途中のガンダム試作二号機を強奪する事に成功しますが、たまたまその現場にいた(ニナの現・恋人)コウ・ウラキ(宇宙連邦軍士官・少尉)もすかさずガンダム試作一号機に飛び乗って追撃します。これはガトーとコウの搭乗するガンダム試作一号機と試作二号機が戦っているのを見たときのニナの台詞です。
ところでしっかり“私の”とか言っちゃってますが、これだけ堂々と宣言するくらいだからきっと試作したガンダムのどこかに「ニナ(ハートマーク)」とかマジックで名前でも書いてあるのでしょうか(←書いてあったりして……)。これには“おいおい、戦ってる二人の男(元・現恋人)よりあんたはガンダムの方が大事なんかい!?”と、さぞかし一緒にいたクルーもドン引きだったことでしょう。
ガトーとコウ、二人の男心を見事に手玉に取った(←これには異説もあるようですが)ニナは、このインパクトある台詞もあって、ガンダムシリーズに登場する女性キャラクター(悪女部門)の中でベスト3入りする位の存在感を得ることに成功したといえるでしょう(いやー!)。
「そんな大人、修正してやる!」(カミーユ・ビダン/『機動戦士Zガンダム』)
この台詞は反地球連邦組織エゥーゴの若きMSパイロットでニュータイプの「カミーユ・ビダン」の台詞です『機動戦士Zガンダム』第13話『シャトル発進』)。
地球連邦軍ティターンズの急襲を受けてグリーン・ノア1(サイド7のコロニー)から宇宙へ脱出しようとした際に、カミーユは地球連邦軍の大尉、クワトロ・バジーナに本来の姿(シャ○・ア○ナ○ル)としてこの組織でリーダーシップを取り、後々は地球の指導者となる様に、と強く説得するんですが、自分の正体を一切認めず、またリーダーシップを取ることも頑として拒否するクワトロ大尉に向かって怒りの熱き拳をぶつけた時に放つ台詞です。
“キレる若者”ことカミーユ・ビダン(女性的な名前にコンプレックスがあり、ハイスクールでは空手部に所属)が今度は名前でからかわれたわけでもないのに、クワトロ・バジーナと名乗る謎の人の煮え切らない態度にブチ切れちゃうわけですよ。
でもね、クワトロさんだって考えがあってアレ(○ャア)をやめているのに……大人の事情も考えずにいきなりキレる若者ってホントにコワイわねぇ~~(←近所のおばちゃんモード)。
しかもこの直前に出てくる「歯を食いしばれ!」なんてコワい言葉、きっと空手部(!?)かなんかのシゴキで先輩に日頃から言われてたんでしょうか。でもこの台詞こそカミーユ君の真っ直ぐで純粋な心(気持ち)が思いっきり込められているような気がして……本当に素晴らしい台詞だと思います!! カミーユ君が今の時代にやってきて大人たちのていたらくぶりを見たら、片っ端から「まとめて修正してやる~!!!」と叫ばなくちゃいけないでしょうね~。
私事ですけれど、このコラムも毎回、担当の美しい女性から「修正してやる!」と、ばしばし殴られ続けてたりします(←ちょっとうそ)。
「これが、若さか」(クワトロ・バジーナ/『機動戦士Zガンダム』)
この台詞は地球連邦軍の大尉「クワトロ・バジーナ」の台詞です(『機動戦士Zガンダム』第13話『シャトル発進』)。
実は正体不明なこの人=“赤い彗星”ことシャア・アズナブルその人なんです!
『機動戦士ガンダム』の一年戦争後、行方不明者の軍籍をまんまと手に入れた彼は(←シャア、ほんまに悪い奴やで~)反地球連邦組織エゥーゴに加わり、地球連邦軍の精鋭組織ティターンズと対決しているのでした。
この台詞は先のカミーユ・ビダンに殴られた時の台詞なんですが、前作、『機動戦士ガンダム』に出てくる「認めたくないものだな。若さ故の過ちというものを」という言葉(これも名台詞!)と対にして見てみるとなんとも感慨深くて、じ~ん、と胸に染み入るものがありますね。
“赤い彗星”としてブイブイ言わせていた頃から幾星霜……老境にさしかかった男の胸に去来するものは、って、シャア、まだ二十代じゃん!! でもなんだかんだといろんな気苦労がありすぎてすでに老成しちゃってるのかしら~!?
それにしても、空手の心得がある、というカミーユのパンチは見かけによらずかなり強力なんでしょうか? なんたって歴戦の猛者であるクワトロ・バジーナ(=シャア)が後ろに吹き飛びながら目に涙を浮かべてるんですよ! えっ? 痛くて泣いてるんじゃないんですか!? 私はてっきり、父親にも殴られた事もなく育ったもんだから、初めて喰らった拳のあまりの痛さに泣いているのかと思ってしまいました……って、あれ!? なんか違うキャラが混じってきちゃったかも? それともクールなシャアならば殴られても涙なんか絶対に浮かべない! こんなことで涙を流す奴は本物のシャアじゃない! とカミーユに判らせようとわざと演技で涙を流してみたという、実にシャアらしい賢く巧みな計算が即座に働いたんですかね~、ってそんなわけないよね~!?(←考えすぎ)。
以上、今回も珠玉の名台詞が勢揃い! というわけで今回は「ガンダム名言集(その3)」についてお送りしました!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のサメハダホウズキイカと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。第28回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その28~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力のひとつとして欠かせないのが、一度聞いたら忘れられない素晴らしい“名台詞”の数々ですよね~。
第28回目は「ガンダム名言集(その3)」として、『機動戦士ガンダム』以降の作品に出てくる数々の名台詞の中から、代表的なものをいくつかご紹介していきたいと思います~!
【その1】
ガンダムの名言はそれぞれの熱い思い(!?)が込められているのがお約束!?
「オレは生きる! 生きてアイナと添い遂げる!」(シロー・アマダ/『機動戦士ガンダム第08MS小隊』)
まず最初は、熱い理想に燃える若きパイロット「シロー・アマダ」の台詞から(『機動戦士ガンダム第08MS小隊』第10話『震える山(前編)』)。
地球連邦軍の少尉(極東方面軍機械化混成大隊(通称・コジマ大隊)の第08MS小隊所属)のシローは士官学校を卒業した後に東南アジア戦線に配属されますが、輸送艇で地球に向かう途中に敵と遭遇、そこでヒロインの「アイナ・サハリン」と出会います。
アイナはジオンの名家であるサハリン家再興のため、兄のギニアス・サハリン(ジオン軍技術将校)を支えてけなげに頑張ってるという心優しい女性です。
ジオン公国軍のテストパイロットでもあるアイナ(←高機動試験型ザクを乗り回しちゃってます)は、シローと宇宙で交戦して大破。相打ちとなり遭難したのちに廃艦の残骸に漂着。その中で互いの立場を越えて協力することによって難を逃れたことから、いつしか敵の士官であるシローへの愛が芽生えて……と、ここからは昼の連続メロドラマばりの熱~い展開が繰り広げられていきます(←とかいう)。
それまでは兄・ギニアスの言うまま、思うがまま、操り人形のように生きてきたアイナは、シローに出会ったことによって自分の意志と考えに従って行動するようになっていきますが、それがこの悲しい恋が始まるきっかけにもなってしまったようです。
その後も運命に導かれるように二人の仲は深まっていくのですが、ジオン軍の試作MAアプサラスIIの機体を撃破し、そのテストパイロットだったアイナと雪山で再度(!?)遭難した際には、ビーム・サーベル(←一応、出力は最小にしてありますよ~)で雪を溶かして作った即席露天風呂に入浴(混浴!)するなど、ガンダム史上に残る鮮烈な(!?)名シーンもあったりと、文字通り二人の恋路はお熱いムードのまま物語はさらに佳境へ。 そして後半、ガンタンク部隊の護衛についたシローのガンダムがノリス・パッカード大佐(ジオン軍エースパイロット)のグフ・カスタムと戦う場面で出てくるのが「俺は生きる! 生きてアイナと添い遂げる!」という台詞です。百戦錬磨のノリス大佐(しかも単騎)にあっさり追い込まれてしまった自分の不甲斐なさや弱さを強く感じる一方で、08MS小隊の仲間たちや想い人であるアイナとどうしても生きたい! 生き残りたい! と強く思ってこの台詞を叫ぶのですが……でも、ほとんどアイナに対するプロポーズみたいなこの言葉、ノリス大佐には聞こえても肝心のアイナには聞こえてなかった(?)んじゃないかと思うんですが~(汗)。
“戦争”という極限状況の中で、互いに敵として対峙しつつも、運命的な愛を貫こうとする姿は、まるで“戦場のロミオとジュリエット”か“二人は枯れすすき”(昭和ですな)てなかんじで、アイナとシロー(←こう書くとなんだかデュエット演歌歌手みたいですが)がひたむきに最後まで愛を全うする姿は観る人の心を熱く揺さぶってくれます。
二人の愛の結末が気になる人は、『機動戦士ガンダム第08MS小隊』(全11話+特別編+劇場版)を、観てくださいね~!
完全新作映像を収録した 「機動戦士ガンダム/第08MS小隊 Blu-rayメモリアルボックス」の発売も発表されたのでこの機会にぜひチェックしましょう~!
「いやー、私のガンダムが!」(ニナ・パープルトン/『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』)
次にご紹介する台詞は、ガンダム開発計画の専属エンジニア「ニナ・パープルトン」の台詞です(『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』第2話『終わりなき追撃』)。
アナハイム・エレクトロニクス社フォン・ブラウン支社の社員で、ガンダム試作1号機、ガンダム試作2号機を担当するシステムエンジニアの彼女は、自分の担当するガンダムの機体に関しては一種異様なほどの思い入れを持ってます(“フェティシズム”? 難しい言葉はお父さん&お母さんに聞いてみよう!)。その熱中ぶりはもはやガンダムなしには一日も生きていけない! というマジな入れ込みようで、これには世のガンダムファンのみなさんの中でも共感しちゃう人が結構いるんじゃないでしょうか。って、さすがにこだわりの1/1マイガンダムを自分で設計開発までしちゃう人はそうそういませんよね?(←いねーよ!)
ジオンの残党勢力「デラーズ・フリート」の一員で、“ソロモンの悪夢”(地球連邦軍の教科書(現代戦史教本)にも載ってるらしい)の異名を持つエースパイロットのアナベル・ガトーは(元・恋人だった)ニナが担当する試作途中のガンダム試作二号機を強奪する事に成功しますが、たまたまその現場にいた(ニナの現・恋人)コウ・ウラキ(宇宙連邦軍士官・少尉)もすかさずガンダム試作一号機に飛び乗って追撃します。これはガトーとコウの搭乗するガンダム試作一号機と試作二号機が戦っているのを見たときのニナの台詞です。
ところでしっかり“私の”とか言っちゃってますが、これだけ堂々と宣言するくらいだからきっと試作したガンダムのどこかに「ニナ(ハートマーク)」とかマジックで名前でも書いてあるのでしょうか(←書いてあったりして……)。これには“おいおい、戦ってる二人の男(元・現恋人)よりあんたはガンダムの方が大事なんかい!?”と、さぞかし一緒にいたクルーもドン引きだったことでしょう。
ガトーとコウ、二人の男心を見事に手玉に取った(←これには異説もあるようですが)ニナは、このインパクトある台詞もあって、ガンダムシリーズに登場する女性キャラクター(悪女部門)の中でベスト3入りする位の存在感を得ることに成功したといえるでしょう(いやー!)。
「そんな大人、修正してやる!」(カミーユ・ビダン/『機動戦士Zガンダム』)
この台詞は反地球連邦組織エゥーゴの若きMSパイロットでニュータイプの「カミーユ・ビダン」の台詞です『機動戦士Zガンダム』第13話『シャトル発進』)。
地球連邦軍ティターンズの急襲を受けてグリーン・ノア1(サイド7のコロニー)から宇宙へ脱出しようとした際に、カミーユは地球連邦軍の大尉、クワトロ・バジーナに本来の姿(シャ○・ア○ナ○ル)としてこの組織でリーダーシップを取り、後々は地球の指導者となる様に、と強く説得するんですが、自分の正体を一切認めず、またリーダーシップを取ることも頑として拒否するクワトロ大尉に向かって怒りの熱き拳をぶつけた時に放つ台詞です。
“キレる若者”ことカミーユ・ビダン(女性的な名前にコンプレックスがあり、ハイスクールでは空手部に所属)が今度は名前でからかわれたわけでもないのに、クワトロ・バジーナと名乗る謎の人の煮え切らない態度にブチ切れちゃうわけですよ。
でもね、クワトロさんだって考えがあってアレ(○ャア)をやめているのに……大人の事情も考えずにいきなりキレる若者ってホントにコワイわねぇ~~(←近所のおばちゃんモード)。
しかもこの直前に出てくる「歯を食いしばれ!」なんてコワい言葉、きっと空手部(!?)かなんかのシゴキで先輩に日頃から言われてたんでしょうか。でもこの台詞こそカミーユ君の真っ直ぐで純粋な心(気持ち)が思いっきり込められているような気がして……本当に素晴らしい台詞だと思います!! カミーユ君が今の時代にやってきて大人たちのていたらくぶりを見たら、片っ端から「まとめて修正してやる~!!!」と叫ばなくちゃいけないでしょうね~。
私事ですけれど、このコラムも毎回、担当の美しい女性から「修正してやる!」と、ばしばし殴られ続けてたりします(←ちょっとうそ)。
「これが、若さか」(クワトロ・バジーナ/『機動戦士Zガンダム』)
この台詞は地球連邦軍の大尉「クワトロ・バジーナ」の台詞です(『機動戦士Zガンダム』第13話『シャトル発進』)。
実は正体不明なこの人=“赤い彗星”ことシャア・アズナブルその人なんです!
『機動戦士ガンダム』の一年戦争後、行方不明者の軍籍をまんまと手に入れた彼は(←シャア、ほんまに悪い奴やで~)反地球連邦組織エゥーゴに加わり、地球連邦軍の精鋭組織ティターンズと対決しているのでした。
この台詞は先のカミーユ・ビダンに殴られた時の台詞なんですが、前作、『機動戦士ガンダム』に出てくる「認めたくないものだな。若さ故の過ちというものを」という言葉(これも名台詞!)と対にして見てみるとなんとも感慨深くて、じ~ん、と胸に染み入るものがありますね。
“赤い彗星”としてブイブイ言わせていた頃から幾星霜……老境にさしかかった男の胸に去来するものは、って、シャア、まだ二十代じゃん!! でもなんだかんだといろんな気苦労がありすぎてすでに老成しちゃってるのかしら~!?
それにしても、空手の心得がある、というカミーユのパンチは見かけによらずかなり強力なんでしょうか? なんたって歴戦の猛者であるクワトロ・バジーナ(=シャア)が後ろに吹き飛びながら目に涙を浮かべてるんですよ! えっ? 痛くて泣いてるんじゃないんですか!? 私はてっきり、父親にも殴られた事もなく育ったもんだから、初めて喰らった拳のあまりの痛さに泣いているのかと思ってしまいました……って、あれ!? なんか違うキャラが混じってきちゃったかも? それともクールなシャアならば殴られても涙なんか絶対に浮かべない! こんなことで涙を流す奴は本物のシャアじゃない! とカミーユに判らせようとわざと演技で涙を流してみたという、実にシャアらしい賢く巧みな計算が即座に働いたんですかね~、ってそんなわけないよね~!?(←考えすぎ)。
以上、今回も珠玉の名台詞が勢揃い! というわけで今回は「ガンダム名言集(その3)」についてお送りしました!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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