2012年9月26日 (水)
ガンダムのお約束 ~その24~『黒いガンダム【その1】』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第24回!
ガンダム界のスカイフィッシュと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第24回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その24~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今回もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
古今東西ガンダムの種類も様々あれど、一際目立って人気と注目を常に集めてしまう存在ともいえるのが “黒い”ガンダムですよね。
どうして“黒いガンダム”が人気なのかというと、やはり「黒」からくる様々なイメージ、たとえば強そう! とかクール(!)とか(←単純にカラーリングがカッコいいもんね)や、いかにも“悪”や“敵”という印象があって、一般に正統派の“白いガンダム”とは相対する良さがあるからなんですが、実は“黒いガンダム”という存在にはそれだけじゃない深い意味あいがあったりするんですよね。
第24回目はそんな独特の魅力を持った「黒いガンダム(その1)」についてお話ししたいと思います~!
●●●
【その1】
黒いガンダムはデカい! ちょっと鈍い!? でもカッコいい!! というのがお約束!?
「黒いガンダム」が初登場するのはガンダムシリーズ第2作目にあたる『機動戦士Ζガンダム』で、実は第1話のサブタイトルがまんま「黒いガンダム」だったりしますが、とにかくこの黒いガンダム、最初から白いガンダムとは違う手強い存在(ヤツ)としてばりばり活躍(!?)してくれちゃいます。それがガンダムMk-II。
それとは別に、ご紹介するのは元祖(!?)黒いガンダムこと「サイコ・ガンダム」(『機動戦士Zガンダム』)です。地球連邦軍下のニュータイプ研究機関であるムラサメ研究所が制作した試作機であり、型式番号MRX-009というこのガンダム、名前に“ガンダム”とついているものの、いわゆるMS(モビルスーツ)ではなく可変MA(モビルアーマー)というところが最初のポイントですね。
なにしろ全高40.0m、重量214.1tと、デカい! 巨大! ジャンボ! おまけにビッグだね~! ということで、外見こそまんまガンダム! なんですが、中身の方はジオングやエルメスなどのサイコミュ(ニュータイプの発する特殊な脳波で機体の制御を行うシステム、)搭載型MA(←ニュータイプ専用機)を参考に作られたため、そのシステムを乗せるために通常のMSの2倍以上という大きさが必要になってしまったんです。これが諸刃の剣となって、あまりの身の大きさに移動や輸送が困難となり、MA形態(モビルフォートレス状態)となった飛行時にはミノフスキークラフト(ミノフスキー理論を応用した浮上技術)を使用することに……なんだか大変です~。
先のムラサメ研究所出身(←ここでニュータイプと同等の感応能力能力を持つ強化人間に改造されちゃいました)の女性少尉、フォウ・ムラサメがこのサイコ・ガンダムを操縦することになるんですが、強化人間にしか扱えないという大きな負担(通常の人間が操縦した場合、時には死に至るという危険性を持つ)が被験体であった彼女をさらに苦しめることになっていきます。
ガンダムなのに可変MA(デカい!)、サイコミュ制御という特徴を持ったサイコガンダムは「黒いガンダム」といえばまず最初に出てくる代表的な機体のひとつですね~。
●●●
【その2】
黒いガンダムはデカい! ちょっと操縦が難しい!? でもカッコいい!! というのがお約束!?
さてこちらの黒いガンダムは「デストロイガンダム」(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)。型式番号はGFAS-X1、全高56.30m、重量404.93tとこれまたデカいガンダムです。
開発はユーラシア連邦のアドゥカーフ・メカノインダストリー社で、地球連合軍の大型可変MS(モビルスーツ)としてその名(デストロイ=破壊)の通り、他のMSの2倍の巨躯を持ち、さらには全身に破壊力のある武器(重火器)を多数装備しているという、動く武器庫のようなガンダムなんですね~。
専用のOS「G.U.N.D.Am. Fortress」で制御された機体は、全身が極めて攻撃的な危険物(!)であり、ビーム兵器や陽電子砲に対して近接戦以外では無敵の防御力を持つ陽電子リフレクターに加えて強固な装甲を備え、背面のフライトユニットを被って脚部を鳥の脚のように変形させれば飛行能力を持つMA(モビルアーマー)としても活動することが可能という凄さ。軽々と敵機の編隊や艦隊までも駆逐する威力を持ってますが、MSの域を超えてもはや戦略兵器ともいうべきその強大なパワーは、いざとなればこの一機のみで要塞の殲滅まで行える、というとんでもない代物でもあります。
しかし、その代償として機体の制御や火気管制システムのコントロールにおいては非常に複雑になっており、この機体の持つ力を100%引き出すことができるのはエクステンデッド兵士(人為的に精神等を操作して身体機能を強化された人間)のみ。主な搭乗者としてはステラ・ルーシェ、スティング・オークレー(ともに地球連合軍第81独立機動軍・ファントムペイン所属のMSパイロット)ほかがいました。地球連合軍とコーディネイター(遺伝子を調整された人類)排斥組織・ブルーコスモス、その支持母体のロゴスが再戦時のための秘密兵器として用意したデストロイガンダムでしたが、その存在はすでに対立するプラント(コーディネイターが中心となった新世代コロニーの総称)のギルバート・デュランダル最高評議会議長に把握されていて……。
そしてこちらもその巨体ゆえか、どうしても小回りがきかない(←ゆえに接近戦に弱い?)という弱みがあるみたいです(笑)。
ガンダムだけどデカい!(同じ2倍でもこっちはMSでMAにも変形しちゃう)、ほぼ生体CPU専用、小回りがきかない(←おや? どこかでみたような~!?)の三拍子揃った特徴を持つデストロイガンダムも、やっぱり「黒いガンダム」の代表的な機体のひとつですね~。
と、いうことで今回は「黒いガンダム(その1)」についてお送りしました!
まずは代表的な2体についてご紹介しましたが、“悪”とか“敵”という基本的な「黒い」イメージ(!?)以外にもいろいろ共通点があったりするのが興味深いですね。
そんなわけで、次回はまたちょっと違った角度から、さらに「黒いガンダム」の魅力を掘り下げてみたいです~。
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のスカイフィッシュと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。
第24回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その24~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今回もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
古今東西ガンダムの種類も様々あれど、一際目立って人気と注目を常に集めてしまう存在ともいえるのが “黒い”ガンダムですよね。
どうして“黒いガンダム”が人気なのかというと、やはり「黒」からくる様々なイメージ、たとえば強そう! とかクール(!)とか(←単純にカラーリングがカッコいいもんね)や、いかにも“悪”や“敵”という印象があって、一般に正統派の“白いガンダム”とは相対する良さがあるからなんですが、実は“黒いガンダム”という存在にはそれだけじゃない深い意味あいがあったりするんですよね。
第24回目はそんな独特の魅力を持った「黒いガンダム(その1)」についてお話ししたいと思います~!
【その1】
黒いガンダムはデカい! ちょっと鈍い!? でもカッコいい!! というのがお約束!?
「黒いガンダム」が初登場するのはガンダムシリーズ第2作目にあたる『機動戦士Ζガンダム』で、実は第1話のサブタイトルがまんま「黒いガンダム」だったりしますが、とにかくこの黒いガンダム、最初から白いガンダムとは違う手強い存在(ヤツ)としてばりばり活躍(!?)してくれちゃいます。それがガンダムMk-II。
それとは別に、ご紹介するのは元祖(!?)黒いガンダムこと「サイコ・ガンダム」(『機動戦士Zガンダム』)です。地球連邦軍下のニュータイプ研究機関であるムラサメ研究所が制作した試作機であり、型式番号MRX-009というこのガンダム、名前に“ガンダム”とついているものの、いわゆるMS(モビルスーツ)ではなく可変MA(モビルアーマー)というところが最初のポイントですね。
なにしろ全高40.0m、重量214.1tと、デカい! 巨大! ジャンボ! おまけにビッグだね~! ということで、外見こそまんまガンダム! なんですが、中身の方はジオングやエルメスなどのサイコミュ(ニュータイプの発する特殊な脳波で機体の制御を行うシステム、)搭載型MA(←ニュータイプ専用機)を参考に作られたため、そのシステムを乗せるために通常のMSの2倍以上という大きさが必要になってしまったんです。これが諸刃の剣となって、あまりの身の大きさに移動や輸送が困難となり、MA形態(モビルフォートレス状態)となった飛行時にはミノフスキークラフト(ミノフスキー理論を応用した浮上技術)を使用することに……なんだか大変です~。
先のムラサメ研究所出身(←ここでニュータイプと同等の感応能力能力を持つ強化人間に改造されちゃいました)の女性少尉、フォウ・ムラサメがこのサイコ・ガンダムを操縦することになるんですが、強化人間にしか扱えないという大きな負担(通常の人間が操縦した場合、時には死に至るという危険性を持つ)が被験体であった彼女をさらに苦しめることになっていきます。
ガンダムなのに可変MA(デカい!)、サイコミュ制御という特徴を持ったサイコガンダムは「黒いガンダム」といえばまず最初に出てくる代表的な機体のひとつですね~。
【その2】
黒いガンダムはデカい! ちょっと操縦が難しい!? でもカッコいい!! というのがお約束!?
さてこちらの黒いガンダムは「デストロイガンダム」(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)。型式番号はGFAS-X1、全高56.30m、重量404.93tとこれまたデカいガンダムです。
開発はユーラシア連邦のアドゥカーフ・メカノインダストリー社で、地球連合軍の大型可変MS(モビルスーツ)としてその名(デストロイ=破壊)の通り、他のMSの2倍の巨躯を持ち、さらには全身に破壊力のある武器(重火器)を多数装備しているという、動く武器庫のようなガンダムなんですね~。
専用のOS「G.U.N.D.Am. Fortress」で制御された機体は、全身が極めて攻撃的な危険物(!)であり、ビーム兵器や陽電子砲に対して近接戦以外では無敵の防御力を持つ陽電子リフレクターに加えて強固な装甲を備え、背面のフライトユニットを被って脚部を鳥の脚のように変形させれば飛行能力を持つMA(モビルアーマー)としても活動することが可能という凄さ。軽々と敵機の編隊や艦隊までも駆逐する威力を持ってますが、MSの域を超えてもはや戦略兵器ともいうべきその強大なパワーは、いざとなればこの一機のみで要塞の殲滅まで行える、というとんでもない代物でもあります。
しかし、その代償として機体の制御や火気管制システムのコントロールにおいては非常に複雑になっており、この機体の持つ力を100%引き出すことができるのはエクステンデッド兵士(人為的に精神等を操作して身体機能を強化された人間)のみ。主な搭乗者としてはステラ・ルーシェ、スティング・オークレー(ともに地球連合軍第81独立機動軍・ファントムペイン所属のMSパイロット)ほかがいました。地球連合軍とコーディネイター(遺伝子を調整された人類)排斥組織・ブルーコスモス、その支持母体のロゴスが再戦時のための秘密兵器として用意したデストロイガンダムでしたが、その存在はすでに対立するプラント(コーディネイターが中心となった新世代コロニーの総称)のギルバート・デュランダル最高評議会議長に把握されていて……。
そしてこちらもその巨体ゆえか、どうしても小回りがきかない(←ゆえに接近戦に弱い?)という弱みがあるみたいです(笑)。
ガンダムだけどデカい!(同じ2倍でもこっちはMSでMAにも変形しちゃう)、ほぼ生体CPU専用、小回りがきかない(←おや? どこかでみたような~!?)の三拍子揃った特徴を持つデストロイガンダムも、やっぱり「黒いガンダム」の代表的な機体のひとつですね~。
と、いうことで今回は「黒いガンダム(その1)」についてお送りしました!
まずは代表的な2体についてご紹介しましたが、“悪”とか“敵”という基本的な「黒い」イメージ(!?)以外にもいろいろ共通点があったりするのが興味深いですね。
そんなわけで、次回はまたちょっと違った角度から、さらに「黒いガンダム」の魅力を掘り下げてみたいです~。
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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