2012年7月25日 (水)
ガンダムのお約束 ~その15~『プラモデル(通称 ガンプラ)【その1】』
”ガンダムってなんだ!?“ という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第15回!
ガンダム界のバミューダトライアングルと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)第15回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その15~』についてお話ししたいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、 第2回は「仮面の人」と「ハロ」。 第3回目では「宇宙世紀」、 第4回は「モビルスーツ」、 第5回は「MSV」、 第6回は「ザク」と「ジム」、 第7回は「装備」と「換装」、 第8回は「モビルスーツの進化と発展(例)」、 第9回は「女性キャラクター(『機動戦士ガンダム』編)、 第10回回は「兄貴キャラクター」、 第11回は「水陸両用MS(モビルスーツ)」、 第12回は「おじさまキャラクター」、第13回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その1」、第14回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その2」について触れてきましたが、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
ガンダムシリーズの第1作目となる『機動戦士ガンダム』の放送と時を同じくして、今までにも数多くのキャラクターグッズや玩具が売り出されたわけですが、その中でも“ガンダムのプラモデル”(通称:ガンプラ)は発売以来、30余年の長きに渡り、プラモデル界の一ジャンルとなって現在も不動の人気を誇っています。
なんと今までに発売された種類は総数で1,000体以上というから本当にびっくりですね~。
第15回は日本のプラモデルの歴史を変えた(!)と言っても過言ではない『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1』をご紹介しちゃいますよ~!
その1
ガンプラといえば、玩具の枠を越えて社会現象になっちゃう(!?)のがお約束!?
ファーストシリーズの『機動戦士ガンダム』のTV放映が始まったのは1979年(昭和54年)。
で、その頃の世の中はいったいどんな雰囲気だったのかというと、街では前年に発表されたインベーダーゲームが大ブームとなり、口裂け女(!?)の噂が全国で大流行(恐)、初の共通一次学力試験(センター試験)が行われ、東京で第1回国際サミットが開催されました。
ヒットチャートでは『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』(西城秀樹)、『モンキー・マジック』(ゴダイゴ)『魅せられて』(ジュディ・オング)、『ピンク・タイフーン』(ピンクレディー)といった個性豊かな曲が順位を競い、伝説のアイドル・ピンクレディーが大活躍していた夢のような時代です。この年1番のヒット曲を出した西城秀樹さんも、この20年後にガンダムの主題歌を歌うことになるとは想像してなかったと思います~。
物価の方は、豆腐が1丁80円、タクシーの初乗りが380円、JR(国鉄)の最低料金が100円、レコード盤(アナログLP)の値段が2500円前後(レンタルはまだない)など。天中殺、省エネルック、ぶら下がり健康器(!?)といった言葉が流行語となり、パソコンPC8001(本体のみ16万8000円・フロッピードライブなし(!)が発表されて家庭用パソコンがやっと登場(ちなみに日本初の業務用ワープロは630万円!!)、ヘッドホン・カセット・ステレオ“ウォークマン”の第1号も発売、とこれからやってくる黄金の80年代を感じさせるにぎやかな話題に溢れてますね~。
で、もって翌年の1980年(昭和55年)になると、携帯ゲーム機の元祖(!)ゲーム&ウオッチやステレオラジカセが発売、松田聖子がデビューして山口百恵が引退、テクノポップブームに乗って沢田研二が『TOKIO』を大ヒットさせ、スポーツ界では長嶋茂雄が永遠の背番号三番となって、原宿では竹の子族が大発生するなど、迫り来る激動のバブル時代を予感させるような出来事が目白押しになってくるのですが、当時の「世相を語る」コーナーは一旦この辺で……(←続くのか!?)
とにかく、そういう上向きなパワーと勢い溢れる中で放送された『機動戦士ガンダム』はアニメ界はもとより世間に大きな反響を巻き起こし、翌80年1月に放送が終了した後に、そのプラモデルである “ガンプラ”が初めて世の中に登場したというわけなのであります!(敬礼←ビシッ!)
そしてこのガンプラ、アニメ本編の再放送を重ねる度に激しく人気は加熱していき、ついには様々な社会現象や事件を生むほどの大ブーム(←それだけでコラムが1回できちゃうような(笑))を作っていくことになるんですよ~!
その2
ガンプラといえば、そのスケール感がリアリティを生んでいるのがお約束!?
というわけで、アニメの放送終了後、ますます盛り上がっていったガンダム人気の中で、満を持して登場したのがこのガンプラ第1号の『ガンダム』です~(大拍手)!
改めて見てみると現在のものと比べて全体的につるんとしているようでもあり、遠目に見るとソフビ人形的な柔らかいフォルムのようにも見えるところがなんとも味のあるかんじです。
この頃は腕や頭といったパーツもちょっとだけ曲がる、とかぐるぐる回る、といった程度で、基本的には直立不動のまま(!?)飾ってじーっと眺めるようなものだったと思われます。
アニメ本編放送が終了した6ヶ月後の1980年(昭和55年)7月に発売されたこのガンダムのプラモデル第1号こそ、後のプラモデル界を根本から揺るがす大きな存在になっていくのですが、その秘密のひとつは……そのスケールにあったと言われています!
どういうことかというと、実はこの“1/144”というサイズ、それまでのミリタリー系プラモデルでも戦闘機や航空機などで見られた縮尺(スケール)のひとつなんですね~。
つまり、実物の武器や兵器等のリアリティを追求した他のミリタリー系スケールモデルと同様に、初めてSFロボットもののプラモデルに実寸の何分の一、というリアルなスケール感覚を持ち込んだことがガンプラの持つ大きな魅力なんです!
スケールが合っていれば他のプラモデルと一緒に並べたりすることもできる(!)というのは、それまでの子供向け玩具にはない、まさに画期的な発想でした。
そして、ガンプラからプラモデルに入った子供がスムーズにミリタリーものや一般のプラモデルに移行したり、またその逆もあったりと、ある意味、ガンプラはキャラクターモデルとして過去最大級のブームと導入を果たしたという点で、それ以降の日本のプラモデルの歴史を大きく変えた、と言っても過言ではないでしょう!
また、当時の価格は300円で、他の玩具と比べると割と値段が抑えられていたのも子供たちの間で大人気となった理由だと言われてますね~。
ちなみに通称“300円ガンダム”と呼ばれるこのシリーズは、ガンダムのほかにも様々なMS(モビルスーツ)が発売されて、それぞれ人気を博しました~!
特筆すべきは、現在も様々な種類がなんとお値段も変わらず315円(税込)で発売されている、ということです! これはあまりにも素晴らしすぎます~!!
当時、ガンプラを作った人も、まだ生まれてない人も(笑)、この機会にぜひ当時(のまま)のキットを手にしてみてくださいね~!
そして、同じく発売されたガンプラにはスケールの違うものもありました。先の1/144ガンダムと同じ時期に発売されたこの『RX-78ガンダム』は1/100のモデルで、価格は700円(現在は税込735円)ですが、なにが違うかというとスケールが大きくなったために、それだけ今までのものより仕掛けを作り込めるようになったということです。具体的に言うと、コア・ファイターは着脱・変形が可能でさらに、車輪付きの支柱をつけて走らせることが可能だったりします。股関節と足首は無可動ながら、背中にシールドの取り付けが可能、オリジナル武装としてはロケット砲が付属するなど、細かいところに工夫が見られるものになっています~。
同年の12月には、1/60スケールの『RX-78ガンダム』が発売されます。こちらは当時2,000円(現在税込2,100円)で販売されていますが、スケールが大きくなった分とお値段が少し高めな分だけさらに細部にもいろいろこだわって作られています。
こちらもコア・ファイターは変形・着脱が可能。足はハの字に開くことができ、手首は通常の握り拳のほかに不器用の物が左右に1つづつ付属。ガンダムハンマーや同じ1/60スケールのアムロのフィギュアも付属してるというからうれしいですね~。
もちろんガンダム以外のジオン軍側のMS(モビルスーツ)もあり、あのシャア専用ザク(『MS-06S シャアザク』)はムギ球でモノアイが点灯(!)、同じく1/60スケールのシャアのフィギュアを乗せるための左手首も付属してますよ~。
さて、第15回は『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1』についてお話しましたが、その誕生とその後の生い立ちについてついて少しだけまとめてみました。
いや~、ガンプラ発売当時の熱狂ぶりを現場で味わいたかったな~(って、それはちょっとこわいかも……)。
で、1980年に誕生したガンプラの歴史はまさにこれから! というところなんですが、次回はさらなる未来に向けてますますグレードアップしていくガンプラの世界を追って『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その2』をお送りしちゃいます~!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のバミューダトライアングルと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)第15回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その15~』についてお話ししたいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、 第2回は「仮面の人」と「ハロ」。 第3回目では「宇宙世紀」、 第4回は「モビルスーツ」、 第5回は「MSV」、 第6回は「ザク」と「ジム」、 第7回は「装備」と「換装」、 第8回は「モビルスーツの進化と発展(例)」、 第9回は「女性キャラクター(『機動戦士ガンダム』編)、 第10回回は「兄貴キャラクター」、 第11回は「水陸両用MS(モビルスーツ)」、 第12回は「おじさまキャラクター」、第13回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その1」、第14回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その2」について触れてきましたが、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
ガンダムシリーズの第1作目となる『機動戦士ガンダム』の放送と時を同じくして、今までにも数多くのキャラクターグッズや玩具が売り出されたわけですが、その中でも“ガンダムのプラモデル”(通称:ガンプラ)は発売以来、30余年の長きに渡り、プラモデル界の一ジャンルとなって現在も不動の人気を誇っています。
なんと今までに発売された種類は総数で1,000体以上というから本当にびっくりですね~。
第15回は日本のプラモデルの歴史を変えた(!)と言っても過言ではない『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1』をご紹介しちゃいますよ~!
その1
ガンプラといえば、玩具の枠を越えて社会現象になっちゃう(!?)のがお約束!?
ファーストシリーズの『機動戦士ガンダム』のTV放映が始まったのは1979年(昭和54年)。
で、その頃の世の中はいったいどんな雰囲気だったのかというと、街では前年に発表されたインベーダーゲームが大ブームとなり、口裂け女(!?)の噂が全国で大流行(恐)、初の共通一次学力試験(センター試験)が行われ、東京で第1回国際サミットが開催されました。
ヒットチャートでは『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』(西城秀樹)、『モンキー・マジック』(ゴダイゴ)『魅せられて』(ジュディ・オング)、『ピンク・タイフーン』(ピンクレディー)といった個性豊かな曲が順位を競い、伝説のアイドル・ピンクレディーが大活躍していた夢のような時代です。この年1番のヒット曲を出した西城秀樹さんも、この20年後にガンダムの主題歌を歌うことになるとは想像してなかったと思います~。
物価の方は、豆腐が1丁80円、タクシーの初乗りが380円、JR(国鉄)の最低料金が100円、レコード盤(アナログLP)の値段が2500円前後(レンタルはまだない)など。天中殺、省エネルック、ぶら下がり健康器(!?)といった言葉が流行語となり、パソコンPC8001(本体のみ16万8000円・フロッピードライブなし(!)が発表されて家庭用パソコンがやっと登場(ちなみに日本初の業務用ワープロは630万円!!)、ヘッドホン・カセット・ステレオ“ウォークマン”の第1号も発売、とこれからやってくる黄金の80年代を感じさせるにぎやかな話題に溢れてますね~。
で、もって翌年の1980年(昭和55年)になると、携帯ゲーム機の元祖(!)ゲーム&ウオッチやステレオラジカセが発売、松田聖子がデビューして山口百恵が引退、テクノポップブームに乗って沢田研二が『TOKIO』を大ヒットさせ、スポーツ界では長嶋茂雄が永遠の背番号三番となって、原宿では竹の子族が大発生するなど、迫り来る激動のバブル時代を予感させるような出来事が目白押しになってくるのですが、当時の「世相を語る」コーナーは一旦この辺で……(←続くのか!?)
とにかく、そういう上向きなパワーと勢い溢れる中で放送された『機動戦士ガンダム』はアニメ界はもとより世間に大きな反響を巻き起こし、翌80年1月に放送が終了した後に、そのプラモデルである “ガンプラ”が初めて世の中に登場したというわけなのであります!(敬礼←ビシッ!)
そしてこのガンプラ、アニメ本編の再放送を重ねる度に激しく人気は加熱していき、ついには様々な社会現象や事件を生むほどの大ブーム(←それだけでコラムが1回できちゃうような(笑))を作っていくことになるんですよ~!
その2
ガンプラといえば、そのスケール感がリアリティを生んでいるのがお約束!?
改めて見てみると現在のものと比べて全体的につるんとしているようでもあり、遠目に見るとソフビ人形的な柔らかいフォルムのようにも見えるところがなんとも味のあるかんじです。
この頃は腕や頭といったパーツもちょっとだけ曲がる、とかぐるぐる回る、といった程度で、基本的には直立不動のまま(!?)飾ってじーっと眺めるようなものだったと思われます。
アニメ本編放送が終了した6ヶ月後の1980年(昭和55年)7月に発売されたこのガンダムのプラモデル第1号こそ、後のプラモデル界を根本から揺るがす大きな存在になっていくのですが、その秘密のひとつは……そのスケールにあったと言われています!
どういうことかというと、実はこの“1/144”というサイズ、それまでのミリタリー系プラモデルでも戦闘機や航空機などで見られた縮尺(スケール)のひとつなんですね~。
つまり、実物の武器や兵器等のリアリティを追求した他のミリタリー系スケールモデルと同様に、初めてSFロボットもののプラモデルに実寸の何分の一、というリアルなスケール感覚を持ち込んだことがガンプラの持つ大きな魅力なんです!
スケールが合っていれば他のプラモデルと一緒に並べたりすることもできる(!)というのは、それまでの子供向け玩具にはない、まさに画期的な発想でした。
そして、ガンプラからプラモデルに入った子供がスムーズにミリタリーものや一般のプラモデルに移行したり、またその逆もあったりと、ある意味、ガンプラはキャラクターモデルとして過去最大級のブームと導入を果たしたという点で、それ以降の日本のプラモデルの歴史を大きく変えた、と言っても過言ではないでしょう!
また、当時の価格は300円で、他の玩具と比べると割と値段が抑えられていたのも子供たちの間で大人気となった理由だと言われてますね~。
ちなみに通称“300円ガンダム”と呼ばれるこのシリーズは、ガンダムのほかにも様々なMS(モビルスーツ)が発売されて、それぞれ人気を博しました~!
特筆すべきは、現在も様々な種類がなんとお値段も変わらず315円(税込)で発売されている、ということです! これはあまりにも素晴らしすぎます~!!
当時、ガンプラを作った人も、まだ生まれてない人も(笑)、この機会にぜひ当時(のまま)のキットを手にしてみてくださいね~!
こちらもコア・ファイターは変形・着脱が可能。足はハの字に開くことができ、手首は通常の握り拳のほかに不器用の物が左右に1つづつ付属。ガンダムハンマーや同じ1/60スケールのアムロのフィギュアも付属してるというからうれしいですね~。
もちろんガンダム以外のジオン軍側のMS(モビルスーツ)もあり、あのシャア専用ザク(『MS-06S シャアザク』)はムギ球でモノアイが点灯(!)、同じく1/60スケールのシャアのフィギュアを乗せるための左手首も付属してますよ~。
さて、第15回は『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1』についてお話しましたが、その誕生とその後の生い立ちについてついて少しだけまとめてみました。
いや~、ガンプラ発売当時の熱狂ぶりを現場で味わいたかったな~(って、それはちょっとこわいかも……)。
で、1980年に誕生したガンプラの歴史はまさにこれから! というところなんですが、次回はさらなる未来に向けてますますグレードアップしていくガンプラの世界を追って『ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その2』をお送りしちゃいます~!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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