2012年5月16日 (水)
ガンダムのお約束 ~その5~『MSV』とは
”ガンダムってなんだ!?“という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第5回!
ガンダム界の土俵際、と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)、第5回目も、前回に引き続き『~ガンダムのお約束・その5~』についてお話したいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、そして 第2回では「仮面の人」と「ハロ」。そして 第3回目では「宇宙世紀」、そして 第4回は「モビルスーツ」について触れましたが、今回もガンダムといえばやっぱこれでしょ! というかんじの「アレ」に関する事柄です。
その1
ガンダムといえば、本編に出てこないけどカッコいい『モビルスーツ』=『MSV』がいろいろあるのがお約束!
前回は「モビルスーツ」について簡単な説明をしたので、今度はもうちょっと踏み込んだお話、いきまーす!(一応元気よく)。
様々なモビルスーツの中には、ロボットの代名詞ともなった感のある「ガンダム」や、最近では 豆腐にまでなった「ザク」のように、今や近所のおじいちゃんやおばあちゃんでも知ってるような有名なモビルスーツがいっぱいあります!
……でも実は、アニメの中に出てこないモビルスーツもいっぱいあるって知ってました?
「え、それどういうこと? どういうこと? また意味わかんないし~!」という、まだ初々しいガンダム若葉マーク♥のあなたにお伝えする今回のテーマ、それが「MSV」です!
その2
ガンダムといえば「MSV」は「番外編」なのがお約束!
ちなみにサクッと一言でご説明しますと、「MSV」というのは「モビルスーツバリエーション」(アーマー含む)の略称のことを言います。
これは本編で出てくる機体(モビルスーツ)とはまた別に、商品化企画などのいわゆるホビーメインの企画(設定)として生まれたもので、原則としてアニメの中には出てこないモビルスーツを指す言葉です。
そしてこの流れは、初代の『機動戦士ガンダム』やほかのガンダム作品でもメインのメカデザイナーをなさっている大河原邦男さんの企画として、ホビー誌などで発表されたのが誕生のきっかけとなっています。
実際、初代ガンダムの場合、アニメ本編の中に登場するモビルスーツの数は意外に少なかったりもするんです(!)。
でも、これじゃあまりに数が少なすぎる! まして、せっかくプラモデルなどで商品化するんだったら、もっともっといろんな種類を出してみたいんじゃあ~~! という熱い想いがバリエーションとしての「MSV」が生まれる発想の根っこにあったようなんですね。
よく見られるものとしては、すでに活躍していて人気の高いモビルスーツの“プロトタイプ”や“フルアーマー”といったイカス形態のMSVがこれまでに数多く商品化されたりしています。
でも、MSVの持ってる懐の広さはそれだけじゃ~ありません!
たとえば、「ドム」と言えば「黒い三連星」! と、まるで早押しクイズの問題と解答かよ!! というぐらいにお約束の組み合わせがありますが、あの宇宙世紀の世界観を頭に置きながら、さらに深く設定やストーリーを膨らませていくと「あの三人も「ドム」に乗る前は、きっと「ザク」にだって乗ってたに違いない!」とか、そういうイメージ(妄想!?)が浮かんできたりなんかしちゃったりしませんか~?
そんなかんじで、MSVの中には「黒い三連星ザク」のように「設定だけ」が作られているモビルスーツもあったりするんです。
「MSV」は、原則としてアニメ本編映像以外の媒体で企画された「外伝」(番外編)に出てくるモビルスーツの総称、ということになるんですが、アニメ以外にも、ガンダムを含むモビルスーツのMSVは、先に上げたホビー誌オリジナルの企画(作例)を初めとして、マンガや小説、プラモデルにゲームetc.と、様々なジャンルで派生し続けています。
その3
ガンダムといえば、「MSV」が時を超えて活躍しちゃうのがお約束!
なんと、時を超えて活躍することもあるMSV。その代表的なものをあげるとすれば、なんと30年もの間を超えて『機動戦士ガンダムUC』に突如として出てきた「ジュアッグ」や「ゾゴック」がいい例です。
中でもジュアッグは、初代ガンダムの時代から一際ユニークなMSV、とずーっと言われてきた機体。それがいきなり登場したんで、コアなガンダムファンのみなさんも大騒ぎ!
「うわ、まじで!?なんで今ごろ出てくんの!?」とばかりに、かなりの驚きと感動(涙もののコーフン)を全国で巻き起こしちゃったみたいです。
連邦軍と対立するジオン軍の残党兵が隠し持っていたモビルスーツとして、時を超えて勇ましく登場したジュアッグ。
“モビルスーツは戦ってなんぼ!”といわれているように、最新型モビルスーツとちょいレトロ風味(!?)なモビルスーツの戦い、というのは、昔からの熱心なガンダムファンにとってはまさに夢の対決。こうした粋な取り計らいも、“宇宙世紀シリーズ”のガンダムならではの魅力のひとつ! ですね!!
で、今までは数あるMSVの中のひとつだったジュアッグは、ここにきてその果敢な戦いぶりを初めて映像化され、加えてさらに最新の技術でプラモ化までされちゃう! という怒濤の展開となったわけです。
うれしい誤算としては、この登場以来、ガンプラ版ジュアッグの人気も赤丸急上昇。全国各地で品切れ騒ぎまで起きちゃうくらいの大反響なんだとか。いや~、イイ話です~(涙)。
それにしても、30年という時を経て蘇っても、まったく時代に左右されない富野監督のアイディアと大河原さんのデザインは、ほんとにスゴイですね!
(注:このカッコいいジュアッグくんの勇姿は、『機動戦士ガンダムUC』Episode4の中にばっちり出てくるので、みなさんもぜひ、観てくださいね~!)
……と、ジュアッグくんのことばかりやたら熱心に書いてしまいましたが、ほかに本編の中でMSVが登場するシーンというと『タイガーバウム展示機』なんてのもあったりします。
これはある大金持ちが、1年戦争で使われたジオン公国軍のモビルスーツの数々を仏像や美術品のような趣味(笑)のコレクションとして自邸に展示してるというものなんですが、旧ザクやアッガイなどおなじみのMSはもちろん、MSVのかなり珍しい機体も所有していたようです。『機動戦士ガンダムΖΖ』で確認できますよ~(要チェックですな)。
さてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界の土俵際、と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)、第5回目も、前回に引き続き『~ガンダムのお約束・その5~』についてお話したいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、そして 第2回では「仮面の人」と「ハロ」。そして 第3回目では「宇宙世紀」、そして 第4回は「モビルスーツ」について触れましたが、今回もガンダムといえばやっぱこれでしょ! というかんじの「アレ」に関する事柄です。
その1
ガンダムといえば、本編に出てこないけどカッコいい『モビルスーツ』=『MSV』がいろいろあるのがお約束!
前回は「モビルスーツ」について簡単な説明をしたので、今度はもうちょっと踏み込んだお話、いきまーす!(一応元気よく)。
様々なモビルスーツの中には、ロボットの代名詞ともなった感のある「ガンダム」や、最近では 豆腐にまでなった「ザク」のように、今や近所のおじいちゃんやおばあちゃんでも知ってるような有名なモビルスーツがいっぱいあります!
……でも実は、アニメの中に出てこないモビルスーツもいっぱいあるって知ってました?
「え、それどういうこと? どういうこと? また意味わかんないし~!」という、まだ初々しいガンダム若葉マーク♥のあなたにお伝えする今回のテーマ、それが「MSV」です!
その2
ガンダムといえば「MSV」は「番外編」なのがお約束!
ちなみにサクッと一言でご説明しますと、「MSV」というのは「モビルスーツバリエーション」(アーマー含む)の略称のことを言います。
これは本編で出てくる機体(モビルスーツ)とはまた別に、商品化企画などのいわゆるホビーメインの企画(設定)として生まれたもので、原則としてアニメの中には出てこないモビルスーツを指す言葉です。
そしてこの流れは、初代の『機動戦士ガンダム』やほかのガンダム作品でもメインのメカデザイナーをなさっている大河原邦男さんの企画として、ホビー誌などで発表されたのが誕生のきっかけとなっています。
実際、初代ガンダムの場合、アニメ本編の中に登場するモビルスーツの数は意外に少なかったりもするんです(!)。
でも、これじゃあまりに数が少なすぎる! まして、せっかくプラモデルなどで商品化するんだったら、もっともっといろんな種類を出してみたいんじゃあ~~! という熱い想いがバリエーションとしての「MSV」が生まれる発想の根っこにあったようなんですね。
よく見られるものとしては、すでに活躍していて人気の高いモビルスーツの“プロトタイプ”や“フルアーマー”といったイカス形態のMSVがこれまでに数多く商品化されたりしています。
でも、MSVの持ってる懐の広さはそれだけじゃ~ありません!
たとえば、「ドム」と言えば「黒い三連星」! と、まるで早押しクイズの問題と解答かよ!! というぐらいにお約束の組み合わせがありますが、あの宇宙世紀の世界観を頭に置きながら、さらに深く設定やストーリーを膨らませていくと「あの三人も「ドム」に乗る前は、きっと「ザク」にだって乗ってたに違いない!」とか、そういうイメージ(妄想!?)が浮かんできたりなんかしちゃったりしませんか~?
そんなかんじで、MSVの中には「黒い三連星ザク」のように「設定だけ」が作られているモビルスーツもあったりするんです。
「MSV」は、原則としてアニメ本編映像以外の媒体で企画された「外伝」(番外編)に出てくるモビルスーツの総称、ということになるんですが、アニメ以外にも、ガンダムを含むモビルスーツのMSVは、先に上げたホビー誌オリジナルの企画(作例)を初めとして、マンガや小説、プラモデルにゲームetc.と、様々なジャンルで派生し続けています。
その3
ガンダムといえば、「MSV」が時を超えて活躍しちゃうのがお約束!
なんと、時を超えて活躍することもあるMSV。その代表的なものをあげるとすれば、なんと30年もの間を超えて『機動戦士ガンダムUC』に突如として出てきた「ジュアッグ」や「ゾゴック」がいい例です。
中でもジュアッグは、初代ガンダムの時代から一際ユニークなMSV、とずーっと言われてきた機体。それがいきなり登場したんで、コアなガンダムファンのみなさんも大騒ぎ!
「うわ、まじで!?なんで今ごろ出てくんの!?」とばかりに、かなりの驚きと感動(涙もののコーフン)を全国で巻き起こしちゃったみたいです。
連邦軍と対立するジオン軍の残党兵が隠し持っていたモビルスーツとして、時を超えて勇ましく登場したジュアッグ。
“モビルスーツは戦ってなんぼ!”といわれているように、最新型モビルスーツとちょいレトロ風味(!?)なモビルスーツの戦い、というのは、昔からの熱心なガンダムファンにとってはまさに夢の対決。こうした粋な取り計らいも、“宇宙世紀シリーズ”のガンダムならではの魅力のひとつ! ですね!!
で、今までは数あるMSVの中のひとつだったジュアッグは、ここにきてその果敢な戦いぶりを初めて映像化され、加えてさらに最新の技術でプラモ化までされちゃう! という怒濤の展開となったわけです。
うれしい誤算としては、この登場以来、ガンプラ版ジュアッグの人気も赤丸急上昇。全国各地で品切れ騒ぎまで起きちゃうくらいの大反響なんだとか。いや~、イイ話です~(涙)。
それにしても、30年という時を経て蘇っても、まったく時代に左右されない富野監督のアイディアと大河原さんのデザインは、ほんとにスゴイですね!
(注:このカッコいいジュアッグくんの勇姿は、『機動戦士ガンダムUC』Episode4の中にばっちり出てくるので、みなさんもぜひ、観てくださいね~!)
……と、ジュアッグくんのことばかりやたら熱心に書いてしまいましたが、ほかに本編の中でMSVが登場するシーンというと『タイガーバウム展示機』なんてのもあったりします。
これはある大金持ちが、1年戦争で使われたジオン公国軍のモビルスーツの数々を仏像や美術品のような趣味(笑)のコレクションとして自邸に展示してるというものなんですが、旧ザクやアッガイなどおなじみのMSはもちろん、MSVのかなり珍しい機体も所有していたようです。『機動戦士ガンダムΖΖ』で確認できますよ~(要チェックですな)。
さてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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