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2019年4月4日 (木)

機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079

機動戦士ガンダム MS IGLOO 黙示録0079

【OVA】全3話

2006年4月26日~2006年8月25日発売

 

ストーリー

一年戦争の終盤、地球での地歩を失ったジオン公国軍は宇宙へと追いやられ、その劣勢は明らかであった。
第603技術試験隊も、モビルダイバーシステムの評価試験として機動邀撃作戦を実施するなど、実戦部隊として側面を強くしていた。機動邀撃作戦はある程度の戦果を挙げたものの、戦線は後退し続け、ソロモン攻防戦後にヨーツンヘイムはカスペン戦闘大隊に組み込まれることとなる。ひとつの艦にふたつの指揮系統――第603技術試験隊とカスペン戦闘大隊――が混在する状況は、そのままジオン公国の窮状を示すものであった。
オッゴの評価試験後、第603技術試験隊は新たな試作兵器「MA-05ad ビグ・ラング」を受領。パイロットに任命されたマイは先行するヨーツンヘイムに追いつくと、敵艦艇を撃破する。モビルポッド「オッゴ」と共にEフィールド防衛の就いたマイは、戦いの中でこれまでにテストを行った試作兵器とそれに賭けたテストパイロット達の想いを知るのだった……。

スタッフ

[原作]矢立 肇、富野由悠季『機動戦士ガンダム』より

[監督]今西隆志

[脚本]大野木 寛、大熊朝秀

[演出]松田剛吏

[ベースメカニカルデザイン]大河原邦男

[スーパーバイザー]出渕 裕

[デザインワークス]出渕 裕、カトキハジメ、荒牧伸志、山根公利、藤岡建機、柳瀬敬之

[設定考証]永瀬 唯

[CGスーパーバイザー]小畑正好

[音響監督]藤野貞義

[音楽プロデューサー]野崎圭一、真野 昇

[音楽]大橋 恵

[主題歌]“夢轍~ユメワダチ~” 歌:Taja

[音楽制作]ビクターエンタテインメント、サンライズ音楽出版

[プロデューサー]井上幸一、今西隆志、久保 聡

[製作協力]バンダイビジュアル

[企画・製作]サンライズ

 

 

キャスト

[オリヴァー・マイ]石川英郎

[モニク・キャディラック]長沢美樹

[マルティン・プロホノウ]飯塚昭三

[ヒデト・ワシヤ]福山 潤

[ヴェルナー・ホルバイン]堀内賢雄

[ヘルベルト・フォン・カスペン]沢木郁也

[エルヴィン・キャディラック]相田さやか

 

 

キャラクター

オリヴァー・マイ

ジオン公国軍技術本部技術試験課に所属する士官で、階級は技術中尉。第603技術試験隊に配属され、試験支援艦ヨーツンヘイムに乗艦。部隊では試作兵器の評価と試験を担当し、そのデータが独立戦争に貢献すると信じている。

モニク・キャディラック

ギレン・ザビ総統直属の総帥府から第603技術試験隊に派遣された特務大尉で、「お目付け役」としてヨーツンヘイムに乗艦した。気が強いうえに毒舌家だが、評価試験のために地球に降下するなど、任務に対しては真摯に取り組んだ。

マルティン・プロホノウ

ヨーツンヘイムの艦長。民間の貨客船時代から同艦の艦長を務めた生粋の船乗りで、艦の徴用に伴い軍属となった。高い判断力を有すると共にクルーからも信頼も厚い。当初は第603技術試験隊の任務や独立戦争に懐疑的だった。階級は中佐相当官。

ヴェルナー・ホルバイン

ジオン公国軍の海兵隊員で、階級は少尉。ゼーゴックのパイロットとして第603技術試験隊に配属された。パイロットとしての技量は高いが、出撃時には興奮状態になり叫び声を上げるなど、エキセントリックな人物。銛の先を“祖父の形見”として身に着けている。

エルヴィン・キャディラック

カスペン戦闘大隊に配属された年少兵で、モニク・キャディラックの弟。救国の志を抱き、軍に志願した。大隊ではオッゴ第二小隊の隊長を務め、月上空では敵パトロール艦隊のボール部隊と交戦、これを撃破している。階級は曹長。

ヘルベルト・フォン・カスペン

カスペン戦闘大隊の大隊長で、階級は大佐。時代がかった話し方をするため、誤解されることが多く、特にモニクからは煙たがられている。左腕は義手だが、それを思わせないほどのMS操縦技術を有する。高機動仕様機のランドセルを装備したゲルググに搭乗する。

 

メカニック

ヨーツンヘイム

第603技術試験隊の母艦である試験支援艦。元はサイド間を運航する連絡貨客船だったが、戦争直前に徴用され、改修が施された。両舷に大容量のコンテナを備えており、試験品目に合わせた機材が設置される。

MSM-07Di ゼーゴック

地球からの撤退によって不用となったMSM-07 ズゴックを改造し、管制ユニットとした急造兵器。機体下部のL.W.C.(大量兵器輸送コンテナ)に武装を搭載、軌道上から降下し実戦を兼ねた各種テストを行った。機動邀撃作戦では5隻の敵艦を撃破している。

MP-02A 駆逐モビルポッド オッゴ

ジオン公国軍の技術本部が設計と開発を行ったモビルポッド。重力化仕様であるMS-06J ザクIIJ型を流用し、ザク・マシンガンやザク・バズーカなど、ザク用の武装を使用する。カスペン戦闘大隊に配備され、年少兵たちがパイロットを務めた。

MS-14A ゲルググ

ジオン公国軍が一年戦争の終盤に投入した主力MS。ビーム・ライフルやビーム・ナギナタを備えた高性能機だったが、パイロット不足から目立った活躍をすることはなった。カスペン大佐機は、カラーリングが異なるほか、ランドセルが高機動仕様機のものになっている。

サラミス級宇宙巡洋艦

地球連邦軍の艦隊戦力を担った主力艦艇のひとつ。RB-79 ボールを運用するため、甲板上のメガ粒子砲を取り外し、ボール運搬用プラットフォームを設けるなど、使用する兵器によって小改装されたタイプも運用された。

MA-05Ad ビグ・ラング

MA-05 ビグロを管制ユニットとする巨大MA。前線で味方部隊に補給を行う「機動前線橋頭堡」をコンセプトとし、技術本部主導で開発が進められた。第603技術試験隊に配備され、マイがパイロットを務めた。

RGM-79C 後期型ジム

地球連邦軍の主力MSであるジムの後期生産型を改良したタイプ。これにより生産性の向上と高性能化を果たした。戦線への投入は遅れ、ア・バオア・クー戦への投入が確認されているのみである。

 

作品解説

『機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録』に続いて制作されたフルCG作品。ジャブロー攻略作戦後からア・バオア・クー防衛戦までを描く。試作兵器をも実戦に投入し、さらには第603技術試験隊とヨーツンヘイムが戦闘部隊として戦力化するほどのジオン公国軍の状況と、その経緯が描かれる。第三話の舞台となったア・バオア・クーEフィールドでの戦闘は初めて映像化されたもので、要塞の陥落前後の状況が明らかになるなど、設定面の補完もなされている点が特徴である。

 

 

世界観

前作と比較し、地上で不用となった局地戦用MSや年少兵部隊が登場するなど、ジオン公国軍の劣勢がより強調されている。年少兵部隊の戦いをはじめ、最終決戦が行われたア・バオア・クー攻防戦でのEフィールドにおける撤退戦など、前作同様、ジオン公国側から見た一年戦争をリアルに描き出している。

 

 

カスペン戦闘大隊

ヘルベルト・フォン・カスペン大佐を部隊長とするジオン公国軍部隊。宇宙要塞ソロモンでの戦いで部隊員の多くが戦死したため、部隊員や兵器の補充が行われた。しかし、補充されたのは、年少兵や急造兵器であるオッゴのみで、配備MSはカスペン大佐のゲルググのみであった。試験支援艦ヨーツンヘイムを母艦とし、ア・バオア・クー攻防戦では撤退する味方部隊を守って奮戦した。

ア・バオア・クー戦

ジオン公国軍の宇宙要塞ア・バオア・クーを巡る一年戦争最後の戦い。ソーラ・レイで艦隊戦力の多くを失った地球連邦軍だったが、攻略作戦を継続。対するジオン公国軍も戦力を結集して防衛にあたった。戦闘開始直後から要塞を中心に激戦が繰り広げられたが、ジオン公国軍の指揮系統の混乱に乗じて地球連邦軍が攻略に成功した。なお、停戦命令の直前に多数のジオン公国軍艦艇がEフィールドより撤退している。

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