機動武闘伝Gガンダム
【TV】全49話
1994年4月22日~1995年3月31日放送
ストーリー
人類の大多数が宇宙に進出した未来世紀(F.C.)、コロニー国家の主導権を決定する代理戦争として「ガンダムファイト」が開催されていた。地球をリングに見立てたこの戦いは、搭乗者の格闘能力を反映する機動兵器MF(モビルファイター)が対決するルールを採用。1年間に渡り、世界の主導権を巡って熱い戦いが繰り広げられたのである。
F.C.60年、第13回「ガンダムファイト」の戦いの火蓋が切って落とされた。コロニー格闘技大会の覇者で、ネオジャパン代表のドモン・カッシュは、幼馴染のレイン・ミカムラと共に大会に参加するために地球へと降下。彼の真の目的はネオジャパンの勝利ではなく、地球に降下したまま行方不明となっている兄を探すことであった。情報を得るためにドモンは、各国を代表するガンダムファイターたちと拳を交える!
「ガンダムファイト!レディーゴー!!」
スタッフ
[企画]サンライズ
[原作]矢立 肇、富野由悠季(『機動戦士ガンダム』より)
[シリーズ構成]五武冬史
[キャラクターデザイン]逢坂浩司
[メカニカルデザイン]大河原邦男、カトキハジメ、山根公利
[美術監督]東 潤一
[音楽]田中公平
[総監督]今川泰宏
キャスト
[ドモン・カッシュ]関 智一
[レイン・ミカムラ]天野由梨
[マスター・アジア]秋元羊介
[チボデー・クロケット]大塚芳忠
[ジョルジュ・ド・サンド]山崎たくみ
[アルゴ・ガルスキー]宇垣秀成
[サイ・サイシー]山口勝平
[シュバルツ・ブルーダー]堀 秀行
[アレンビー・ビアズリー]日高奈留美
[ウルベ・イシカワ]飛田展男
キャラクター
ドモン・カッシュ
兄の捜索に奮闘するネオジャパン代表のガンダムファイター。熱血漢を地で行く男だが、女性へのアプローチは不得意。愛機はシャイニングガンダムで、決勝大会では機体をゴッドガンダムに変更している。
レイン・ミカムラ
ネオジャパンのメカニッククルーで、ドモンと共に地球に降下した。実父はシャイニングガンダムを開発したミカムラ博士。メカニックとしてだけではなく、自身もライジングガンダムを操り、ガンダムファイトに参加することもあった。ドモンの一本気な性格に徐々に惹かれていく。
マスター・アジア
「東方不敗」とも呼ばれるネオホンコン代表のガンダムファイターで、第12回ガンダムファイトの優勝者。ドモンの師匠であり、圧倒的な格闘能力を誇る。第13回大会にも参加するが、勝利とは別に大きな野望を抱いていた。
チボデー・クロケット
ボクシングを得意とするネオアメリカ代表のガンダムファイター。陽気なプレイボーイで、4人の女性クルー「チボデーギャルズ」を従えて行動する。愛機はアメリカの夢と希望を体現したガンダムマックスター。
ジョルジュ・ド・サンド
ネオフランス代表のガンダムファイターで、若くしてサンド家の当主を務める。フェンシングの心得を持ち、騎士道精神に則った正々堂々とした戦いを好んだ。キザな性格のため、チボデーと対立することも。ガンダムローズを愛機とする。
アルゴ・ガルスキー
ネオロシア代表のガンダムファイターで、驚異的なパワーの持ち主。元宇宙海賊であり、現在はロシア軍警察に拘束された身である。同じく拘束された部下を助けるため、ガンダムファイトに参加する。愛機はボルトガンダム。
サイ・サイシー
ネオチャイナ代表のガンダムファイター。第13回ガンダムファイトに参加したファイターの中では最年少である。そのため子供っぽい言動が多いが、中国拳法をベースとした高い戦闘能力を持つ。愛機はドラゴンガンダム。
シュバルツ・ブルーダー
ネオドイツ代表の覆面ガンダムファイターで、ゲルマン流忍術を巧みに操る神出鬼没の男。敵対するドモンの前にたびたび現れ、助言を与えるなど、その言動は謎に包まれている。愛機はガンダムシュピーゲル。
アレンビー・ビアズリー
ネオスウェーデン代表のガンダムファイターでノーベルガンダムを愛機とする。ネオスウェーデン宇宙軍で幼い頃からガンダムファイターとして育成された孤児である。ドモンには淡い感情を抱いているようだが……。
ウルベ・イシカワ
ネオジャパン軍の幹部。ネオジャパン首相、ミカムラ博士と共に、ガンダムファイトに参加するドモンの行動を見守っていた。顔の右半分にマスクを付けているのが特徴で、その下には何らかの秘密が隠されているようだ。
メカニック
GF13-017NJ シャイニングガンダム
ドモンの愛機で、ミカムラ博士が開発した格闘戦用MF。搭乗者の能力をフィードバックできる機構を持ち、「怒り」の感情が高まるとスーパーモードを発動する。必殺技は、捕獲した敵機を破壊する「シャイニング・フィンガー」。
GF13-017NJII ゴッドガンダム
決勝大会から運用されたシャイニングガンダムの後継機。ドモンが「明鏡止水」の境地に達すると、ハイパーモードが発動する。「シャイニング・フィンガー」を発展させた「爆熱ゴッド・フィンガー」など多彩な必殺技を持つ。
GF13-001NHII マスターガンダム
マスター・アジアが運用する漆黒の機体。移動手段として、モビルホース・風雲再起を使用する。ネオホンコン製のクーロンガンダムが、DG細胞によって変異した機体といわれる。「ダークネス・フィンガー」、「石破天驚拳」など、様々な必殺技を繰り出す。
GF13-006NA ガンダムマックスター
チボデーが運用するネオアメリカ製のMF。攻撃力と防御力に秀でた機体で、肩の装甲を拳に装着することでパンチ力を強化するボクサーモードを持つ。必殺技は炎と共に繰り出される「バーニング・パンチ」や、竜巻を発生させる「サイクロン・パンチ」など。
GF13-009NF ガンダムローズ
ジョルジュが運用する騎士風MF。ジョルジュが得意とするフェンシング技術を活かすため、サーベルが装備されている。主兵装はバラの花を模した無線誘導兵器ローゼス・ビットで、敵をビットで包囲する「ローゼス・スクリーマー」が必殺技。
GF13-013NR ボルトガンダム
アルゴが運用する重装甲型のMF。胸部、脚部、腕部など機体各所に「ビクトルエンジン」を搭載し、それぞれを独立して稼動させることで、高い運動性能を実現した。必殺技は、パンチを地表に叩きつける「炸裂ガイア・クラッシャー」など。
GF13-011NC ドラゴンガンダム
サイ・サイシーが運用する高機動性のMF。サイ・サイシーの優れた身のこなしをフィードバックすることで、アクロバティックな動きもスムーズに再現する。フェイロンフラッグを用いた「宝華教典・十絶陣」などの必殺技を放つ。
GF13-021NG ガンダムシュピーゲル
ネオドイツ製のMFで、シュバルツの乗機。ゲルマン流忍術を再現する能力を持ち、変わり身の術や分身も可能。必殺技は、腕部に装備したシュピーゲルブレードを露出した状態でコマのように機体を高速回転させる「シュトゥルム・ウント・ドランク」など。
GF13-050NSW ノーベルガンダム
アレンビーが運用するネオスウェーデン製のMF。新体操の動きを採り入れた、高度な運動性能を持つ機体として設計されている。外部から特殊なエネルギーを送信することでパイロットの力を強制的に高める「バーサーカー・モード」を搭載する。
デビルガンダム
「自己再生」「自己増殖」「自己進化」の3大理論を持つネオジャパン製のアルティメットガンダムが変異した機体。DG細胞によって構成されており、自然や敵機のエネルギーを取り込むことで機体が変異、強化される。
作品解説
これまで語られてきた宇宙世紀ではなく、未来世紀という別世界を用いて作られた初めてのガンダム作品。当時流行していた対戦格闘ゲームを反映し、ガンダム同士が一対一の格闘戦を繰り広げるという斬新な設定は従来のガンダムファンを驚かせた。一方で、バリエーション豊かなガンダムのデザイン、ドモンをはじめ東方不敗やシュバルツなど人間味溢れるキャラクター造形、そして魂を揺さぶる熱いストーリー展開・演出は子供から大人までを巻き込み、ヒットを記録した。
世界観
ガンダムファイト
ガンダムファイトは、E.C.デューサー博士が提唱した「機動兵器による国家間の代理戦争」で、人類史上「最も紳士的な戦争」とされる。それまでの戦争が、一般市民を巻き込む危険性を排除できなかったことに対し、ガンダムファイトでは、使用兵器をMFに限定、戦闘場所は地球のみ、といったルールを採用することで、コロニーの住民が被害を受けない配慮がなされている。結果、ガンダムファイトという戦争は、コロニー市民にとっての一大イベントとなったのである。
だが、ガンダムファイトによって地球の荒廃は進行していた。さらに、貧困層を中心とした地球居住者はガンダムファイトによる被害を免れることはできなかった。デビルガンダムが登場した第13回大会では、こうした問題点が大きくクローズアップされることとなった。
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