2013年3月13日 (水)
ガンダムのお約束 ~その47~『ガンダムシリーズの中の妹たち(その1)』
“ガンダムってなんだ!?”という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第47回!
ガンダム界のスクイッドワーム(←イカのようで虫じゃない!?)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。第47回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その47~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば……そう! 全国の妹属性のお兄様方が待ち望み待ち焦がれた『い・も・う・と』たちのことを忘れちゃいけませんよ~!!
というわけで第47回目は「ガンダムシリーズの中の妹たち」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
●●●
ガンダムに登場する宇宙世紀の妹はけなげでしっかり者なのがお約束!?
妹……英語で言えばThe Little Sister。かの有名なフィリップ・マーロウが主人公のレイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説のタイトルにもなりました(←ちなみに邦題は村上春樹訳版が『リトルシスター』、清水俊二訳版が『かわいい女』です。おお、ついでに現代米国文学史まで学べてしまいましたね!)。
そうです! 妹はかわいくなくては生きてはいけません。そしてしっかりしていなければ妹の資格がありません。でなければ、妹については一家言ある全国3000万人の(←たぶん総務省発表)妹属性のお兄様方を納得させる事はできないでしょう(←断言)。
今回はそんな悟りを開かれた(!?)お兄様方にも納得していただけるシッカリ者の妹を二人-紹介していきたいと思いますっ!
■リィズ・アノー(『機動戦士ガンダムF91』)
最初に紹介するのは小学校5年生のリィズ・アノーちゃん(10)です。特技はあやとり(←ここ、重要ですよ~!)彼女はスペース・コロニーでフロンティアサイドのひとつ、フロンティアⅣに子供たちのため、金属工学の研究者から港湾の作業員(溶接工)に転職した父親、レズリー・アノー(自分の研究が軍事利用されることを嫌っていました)と工業高校に通う兄のシーブック・アノー(←「お兄ちゃん」と呼んでます! これって基本ですよね)と三人で平和に暮らしていました。で、お母さんのモニカ・アノーはというと、これがまた根っからの仕事人間で、バイオ・コンピュータの研究にハマってしまい、家庭を顧みずに研究に打ち込んでいるためにぜんぜんおうちに帰ってきません(えーん)。
リィズちゃんはそんなお母さんがいない寂しさをいつも気丈にふるまって隠しています。けなげですね~。(兄のシーブックもこのへんは色々気遣ってるみたいですが)。しかし、一家の平和なコロニーでの暮らしは突如、急襲してきた武装集団クロス・バンガードにより一転して打ち砕かれてしまいます。
戦火の中、彼女は兄・シーブックとその友人たちと共にフロンティアⅣを脱出して宇宙練習艦スペース・アークに難民として乗り込むことに……。ここでは幼いながらもスペース・アーク内で大人達に混じっていろいろな手伝いをしたり、小さな子供達の面倒をみたりしていました。お兄ちゃんのシーブックもここでキレたりいじけたりする様なタイプではなくて、友人も多く妹にも気遣いできるというしっかり者ですから、この二人はとってもよくできた兄妹といえるでしょう。この辺は乳離れを機にリィズちゃんの子育てを始めたという育メン主夫なレズリーお父さんの教育の賜かもしれませんね~(←モニカ母さんは仕事に夢中だったのでどんな影響を与えたかわかりませんが)。
しかもこのリィズちゃん、しっかりしているだけじゃありません。お兄ちゃんのためになんと整備中のガンダムF91(←実はお母さんが作ってた!)の起動のカギ(ヒント)を見つけるという素晴らしい活躍ぶりを見せてくれます! ああ、なんという兄思いの偉い子なのでしょうか……。
モニカの映っていたガンダムF91のマニュアルビデオの映像から、起動のための暗号(バイオ・コンピューターの配線)を読み解いてしまうあたり、やっぱり相当に賢いお嬢さんです(お母さんから教わった八掛けの吊り橋を得意なあやとりで作ってみせますが、それが起動コードになってるんです)。
リィズちゃんがお母さんのモニカと再会したときに「ここにいるみんなは、このヘンな戦争から逃げたいの。でもここから外へ出るのも怖いのよ」と言いますが、このあたりは『機動戦士ガンダムF91』のテーマに関わる特に重要な台詞のような気がします。
幼いながらも気丈で賢いリィズちゃんは、ガンダムシリーズの中の妹の一人として心に強く残る子なんですよね~。
■リィナ・アーシタ(『機動戦士ガンダムΖΖ』)
続いては、この娘を外したら全世界のお兄ちゃんたちからオールレンジ攻撃(前回と前々回参照)を受けてしまう、というくらいにガンダム妹界(←あるかどうか知りませんが)において熱い支持を集める人気者、リィナ・アーシタちゃん(10)です。サイド1のスペースコロニー・シャングリラに住み、学校にも行かず妹の学費を稼ぐためにジャンク屋稼業に精を出している兄のジュドー・アーシタのことを感謝しつつも心配する日々を送っていましたが、反地球連邦組織エゥーゴの強襲巡洋艦アーガマに乗るようにジュドーに勧めたのも彼女でした(一緒に乗り込んでますね)。
その後、大事なお兄ちゃんが乗っているZガンダムが危機に陥った時にコア・ベースで出撃、見事に窮地から救い出すという大活躍を見せますが、その結果、敵であるネオ・ジオン側に捕まってしまい、どういうわけかグレミー・トト(注:ネオ・ジオンの将校)がマイフェア・レディのヒギンズ教授よろしく、シャングリラ育ちの彼女をレディに育て上げることになります。一見、イケメンながらどことなく幼くて甘いマザコンなグレミー・トトの熱心な教育(!?)のお陰で華々しい社交界へのデビューも果たしますが、すでにニュータイプとしての才能(!?)に目覚め始めていた純真な心を持つリィナは、ここで大人達の渦巻く汚い思惑(←うへー)を感じ取り、その理不尽さに強い憤りを覚えます。
エゥーゴの襲撃を受けて動揺するパーティ会場でエゴをむき出しにして騒ぐ汚い大人たちに向かって一喝! その場の混乱を収めるという毅然とした態度と機転にはネオ・ジオンの憲兵さんたちも感服するほどです。しかも彼女はこのときハマーン・カーン(通称:ハマーン様)に撃たれて負傷していたのですよ! お兄ちゃんを助けるために怪我でめちゃ痛いのを我慢して気丈に振る舞うのですよ!! そりゃぁもう、このシーンだけで全世界のお兄ちゃんたちのハートをわしづかみにしちゃうわけです! さすがはガンダム妹界NO.1の呼び声高いリィナちゃんですね!!
さらに物語の後半ではコア・ベースの撃墜により負傷し、孤島に漂着した彼女が休んでいた小屋にいきなりモビルスーツが墜落してくるという大惨事が! おお、思わず神に召されてしまったか!? と多くのお兄ちゃんたちが絶望のドン底へ突き落とされ、放送直後には頭に1/144ガンプラをぶつけてリィナの後を追おうしたお茶目な(!?)お兄ちゃんたちが全世界で続出したとかしなかったとかいう大騒ぎになったとかならなかったとか……。
しかしご安心ください! なんとリィナちゃんは偶然にも同じく妹キャラ(!?)の一人であるセイラ・マスさん(←シャアの妹さんやで~)に救われて一命を取り留めていたのです(大拍手~!)。
ガンプラを頭にぶつけていた全国のお兄ちゃんたちも、命の次に大切なガンプラを叩き壊してしまったかもしれませんが命に別状はないようで一安心です(←頭に別状はあるかも……)。
最終回で抱き合って再会を喜ぶリィナとジュドーの兄妹にすっかり成長したリィナの姿を見てよかったよかった、と涙を流して喜んだお兄ちゃんたちもさぞ多かったかと……。そうですよね!? 全国のお兄ちゃ~ん!(絶叫)
というわけで、以上「ガンダムシリーズの中の妹たち」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
(その1)ということは……なんと次回も新たなる妹たちが参戦! 乞うご期待!!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のスクイッドワーム(←イカのようで虫じゃない!?)と巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)。第47回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その47~』についてお話ししたいと思います。
これまでガンダムにまつわる様々なお約束について触れてきましたが (バックナンバーはこちら!)、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
「ガンダム」の魅力として欠かせないものといえば……そう! 全国の妹属性のお兄様方が待ち望み待ち焦がれた『い・も・う・と』たちのことを忘れちゃいけませんよ~!!
というわけで第47回目は「ガンダムシリーズの中の妹たち」(その1)をご紹介していきたいと思います~!
ガンダムに登場する宇宙世紀の妹はけなげでしっかり者なのがお約束!?
妹……英語で言えばThe Little Sister。かの有名なフィリップ・マーロウが主人公のレイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説のタイトルにもなりました(←ちなみに邦題は村上春樹訳版が『リトルシスター』、清水俊二訳版が『かわいい女』です。おお、ついでに現代米国文学史まで学べてしまいましたね!)。
そうです! 妹はかわいくなくては生きてはいけません。そしてしっかりしていなければ妹の資格がありません。でなければ、妹については一家言ある全国3000万人の(←たぶん総務省発表)妹属性のお兄様方を納得させる事はできないでしょう(←断言)。
今回はそんな悟りを開かれた(!?)お兄様方にも納得していただけるシッカリ者の妹を二人-紹介していきたいと思いますっ!
■リィズ・アノー(『機動戦士ガンダムF91』)
最初に紹介するのは小学校5年生のリィズ・アノーちゃん(10)です。特技はあやとり(←ここ、重要ですよ~!)彼女はスペース・コロニーでフロンティアサイドのひとつ、フロンティアⅣに子供たちのため、金属工学の研究者から港湾の作業員(溶接工)に転職した父親、レズリー・アノー(自分の研究が軍事利用されることを嫌っていました)と工業高校に通う兄のシーブック・アノー(←「お兄ちゃん」と呼んでます! これって基本ですよね)と三人で平和に暮らしていました。で、お母さんのモニカ・アノーはというと、これがまた根っからの仕事人間で、バイオ・コンピュータの研究にハマってしまい、家庭を顧みずに研究に打ち込んでいるためにぜんぜんおうちに帰ってきません(えーん)。
リィズちゃんはそんなお母さんがいない寂しさをいつも気丈にふるまって隠しています。けなげですね~。(兄のシーブックもこのへんは色々気遣ってるみたいですが)。しかし、一家の平和なコロニーでの暮らしは突如、急襲してきた武装集団クロス・バンガードにより一転して打ち砕かれてしまいます。
戦火の中、彼女は兄・シーブックとその友人たちと共にフロンティアⅣを脱出して宇宙練習艦スペース・アークに難民として乗り込むことに……。ここでは幼いながらもスペース・アーク内で大人達に混じっていろいろな手伝いをしたり、小さな子供達の面倒をみたりしていました。お兄ちゃんのシーブックもここでキレたりいじけたりする様なタイプではなくて、友人も多く妹にも気遣いできるというしっかり者ですから、この二人はとってもよくできた兄妹といえるでしょう。この辺は乳離れを機にリィズちゃんの子育てを始めたという育メン主夫なレズリーお父さんの教育の賜かもしれませんね~(←モニカ母さんは仕事に夢中だったのでどんな影響を与えたかわかりませんが)。
しかもこのリィズちゃん、しっかりしているだけじゃありません。お兄ちゃんのためになんと整備中のガンダムF91(←実はお母さんが作ってた!)の起動のカギ(ヒント)を見つけるという素晴らしい活躍ぶりを見せてくれます! ああ、なんという兄思いの偉い子なのでしょうか……。
モニカの映っていたガンダムF91のマニュアルビデオの映像から、起動のための暗号(バイオ・コンピューターの配線)を読み解いてしまうあたり、やっぱり相当に賢いお嬢さんです(お母さんから教わった八掛けの吊り橋を得意なあやとりで作ってみせますが、それが起動コードになってるんです)。
リィズちゃんがお母さんのモニカと再会したときに「ここにいるみんなは、このヘンな戦争から逃げたいの。でもここから外へ出るのも怖いのよ」と言いますが、このあたりは『機動戦士ガンダムF91』のテーマに関わる特に重要な台詞のような気がします。
幼いながらも気丈で賢いリィズちゃんは、ガンダムシリーズの中の妹の一人として心に強く残る子なんですよね~。
■リィナ・アーシタ(『機動戦士ガンダムΖΖ』)
続いては、この娘を外したら全世界のお兄ちゃんたちからオールレンジ攻撃(前回と前々回参照)を受けてしまう、というくらいにガンダム妹界(←あるかどうか知りませんが)において熱い支持を集める人気者、リィナ・アーシタちゃん(10)です。サイド1のスペースコロニー・シャングリラに住み、学校にも行かず妹の学費を稼ぐためにジャンク屋稼業に精を出している兄のジュドー・アーシタのことを感謝しつつも心配する日々を送っていましたが、反地球連邦組織エゥーゴの強襲巡洋艦アーガマに乗るようにジュドーに勧めたのも彼女でした(一緒に乗り込んでますね)。
その後、大事なお兄ちゃんが乗っているZガンダムが危機に陥った時にコア・ベースで出撃、見事に窮地から救い出すという大活躍を見せますが、その結果、敵であるネオ・ジオン側に捕まってしまい、どういうわけかグレミー・トト(注:ネオ・ジオンの将校)がマイフェア・レディのヒギンズ教授よろしく、シャングリラ育ちの彼女をレディに育て上げることになります。一見、イケメンながらどことなく幼くて甘いマザコンなグレミー・トトの熱心な教育(!?)のお陰で華々しい社交界へのデビューも果たしますが、すでにニュータイプとしての才能(!?)に目覚め始めていた純真な心を持つリィナは、ここで大人達の渦巻く汚い思惑(←うへー)を感じ取り、その理不尽さに強い憤りを覚えます。
エゥーゴの襲撃を受けて動揺するパーティ会場でエゴをむき出しにして騒ぐ汚い大人たちに向かって一喝! その場の混乱を収めるという毅然とした態度と機転にはネオ・ジオンの憲兵さんたちも感服するほどです。しかも彼女はこのときハマーン・カーン(通称:ハマーン様)に撃たれて負傷していたのですよ! お兄ちゃんを助けるために怪我でめちゃ痛いのを我慢して気丈に振る舞うのですよ!! そりゃぁもう、このシーンだけで全世界のお兄ちゃんたちのハートをわしづかみにしちゃうわけです! さすがはガンダム妹界NO.1の呼び声高いリィナちゃんですね!!
さらに物語の後半ではコア・ベースの撃墜により負傷し、孤島に漂着した彼女が休んでいた小屋にいきなりモビルスーツが墜落してくるという大惨事が! おお、思わず神に召されてしまったか!? と多くのお兄ちゃんたちが絶望のドン底へ突き落とされ、放送直後には頭に1/144ガンプラをぶつけてリィナの後を追おうしたお茶目な(!?)お兄ちゃんたちが全世界で続出したとかしなかったとかいう大騒ぎになったとかならなかったとか……。
しかしご安心ください! なんとリィナちゃんは偶然にも同じく妹キャラ(!?)の一人であるセイラ・マスさん(←シャアの妹さんやで~)に救われて一命を取り留めていたのです(大拍手~!)。
ガンプラを頭にぶつけていた全国のお兄ちゃんたちも、命の次に大切なガンプラを叩き壊してしまったかもしれませんが命に別状はないようで一安心です(←頭に別状はあるかも……)。
最終回で抱き合って再会を喜ぶリィナとジュドーの兄妹にすっかり成長したリィナの姿を見てよかったよかった、と涙を流して喜んだお兄ちゃんたちもさぞ多かったかと……。そうですよね!? 全国のお兄ちゃ~ん!(絶叫)
というわけで、以上「ガンダムシリーズの中の妹たち」(その1)、いかがでしたでしょうか~?
(その1)ということは……なんと次回も新たなる妹たちが参戦! 乞うご期待!!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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