2012年8月8日 (水)
ガンダムのお約束 ~その17~『SDガンダム【その1】』
”ガンダムってなんだ!?“ という素朴な疑問(?)に答えるガンダム超初心者「限定」のゆるコラム、第17回!
ガンダム界のブラックホールと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)第17回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その17~』についてお話ししたいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、 第2回は「仮面の人」と「ハロ」。 第3回目では「宇宙世紀」、 第4回は「モビルスーツ」、 第5回は「MSV」、 第6回は「ザク」と「ジム」、 第7回は「装備」と「換装」、 第8回は「モビルスーツの進化と発展(例)」、 第9回は「女性キャラクター(『機動戦士ガンダム』編)、 第10回回は「兄貴キャラクター」、 第11回は「水陸両用MS(モビルスーツ)」、 第12回は「おじさまキャラクター」、第13回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その1」、 第14回は「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その2」、 第15回は「ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1」、 第16回は「ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その2」について触れてきましたが、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
さて、ガンダムに関わる事柄って世の中を見渡してみるとほんっと~にたくさんあるんですけど、中でもガンダム初心者のみなさんなら一度は“SDガンダム”という言葉をどこかで見たり聞いたりしたことがあるかと思います~。
実はこの『SDガンダム』、本家のガンダムシリーズと並んじゃうほど、大人から子供までの間で幅広~い人気を獲得しちゃってるという歴史あるシリーズなんですよ~。
この2012年には、なんとプラモデルのシリーズ『BB戦士』も25周年記念! ということで、第17回は「SDガンダム・その1」についてちょっとだけご紹介しちゃいます~!
その1
SDガンダムといえば、本家ガンダムシリーズを凌ぐほどのバリエーションに富んだ展開をくり広げているのがお約束!?
まず、『SDガンダム』の“SD”とはなんぞや? ということですが、これは、“SD(スーパー・ディフォルメ)”の略称なんですね。つまり『SDガンダム』=“SD(スーパー・ディフォルメ)化されたガンダム”ということになるんですね~。
具体的に言うと、二頭身~三頭身ぐらいの、手足が短くて丸っこいガンダムのキャラクターたちのことなんです(ほら、どっかでみたことあるでしょ~)。
キャラクターはMS(モビルスーツ)などのロボットだけでなく、アムロやシャアをはじめとした人間のキャラクターも含まれます。
というか、人間キャラだけでなく、登場するMSたちにもそれぞれ固有の人格や性格(!?)があったりすることがある(擬人化)、というのが、本家・ガンダムシリーズとの最大の相違点かもしれません。
『SDガンダム』という名称はトータルなシリーズ名のひとつで、本家のガンダムシリーズとはまた違ったストーリーや独自な世界観を、SD化されたおなじみのキャラクターたちを使って縦横無尽に繰り広げているのが大きな特徴です。
絶妙な頭身の感覚でディフォルメされたキャラクターたちは親しみやすさも抜群で、従来からのガンダムファンはもちろん、ガンダムのことをよく知らないという人や、ロボットとかそういうメカニックなものはあんまり……という人たちからも多くの支持を集めることに成功しました。
※画像は「復刻!ガシャポン戦士シリーズ SDガンダムワールド」のものを使用しています。
そもそもは1985年にガシャポン(カプセル自販機専用商品)の塩化ビニール樹脂製(塩ビ)人形からスタートした『SDガンダム』は、「スーパー・ディフォルメ・ガンダム・ワールド」(通称:ガン消し)という最初の商品からSDキャラクター特有のカワイさとコレクション性の高さで瞬く間に大人気となりました。
(初期のアイディアの原型としては、プルバック走行するディフォルメカーや他のディフォルメ・キャラクター(ロボット)といったものの影響もあったようです)
当時、大流行していたキャラクター消しゴムの人気から生まれたともいえるこの商品、価格は1カプセル100円(税込)で、原則としてカプセル1個に付き1体か2体の人形が入ってました。
この『ガシャポン戦士』シリーズは、ノーマルの5色(オレンジ・青・肌色・黄色・緑)に加えて珍しいレアカラーのものも何色かあり、また限定品としてダイキャスト(金属)製のものも発売されてたそうです。
鉛筆などに刺して(?)どこでも遊べるように脚部に穴が空いているんですが、当時の子供(主に小学生男子)はこれを夢中になって集めては遊んでたんですね~。
さらに幅広い分野での柔軟な商品展開(アニメ、コミック、玩具、プラモ、カードダス、ゲーム、グッズ etc.)が項を奏し、発売から90年代初頭には数ある玩具の中でも圧倒的な人気を誇り、一時は本家のシリーズを凌ぐ(!?)ほどの大ブームまで巻き起こしたんですよ~。
その2
SDガンダムといえば、ガンダムならではのメカっぽさとカワイさが一緒になったプラモが楽しめるのがお約束!?
そしてもちろん、プラモデルの世界でも『SDガンダム』は、本格的な“ガンプラ”に対して手に取りやすくて初心者にも優しい入門キットとして子供たちに大受け。
『SDガンダム BB戦士』として、これまた1987年の発売から今まで、非常に長い歴史と人気を誇るシリーズになりました。
はじめは「ガンダマン」や「ザックン」など、ガンダムシリーズのMSをモデルにした愉快なオリジナル(!?)キャラクターを『BB戦士』として発売してたんですが、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)の映画公開からは劇中に登場するMSの機体のSD版を『SDガンダム BB戦士』として発売。以来、現在まで、TVシリーズなどに出てくる機体も積極的にキット化してます。
オリジナルも含め、本家ガンプラとはまたひと味もふた味も違う独特なラインナップが特徴ですね~。
ちなみに名前についてる“BB”はエアガンなどで使用する「BB弾」からきたもの。ごく初期はギミックとしてBB弾を発射するキットもあったんですが、今はPL法などの安全規格上、発射ギミックよりも合体や変形などを中心としたより多彩で大きな仕掛けが施されてます~。
その3
SDガンダムといえば、本家ガンダムとはひと味違うシリーズ性と引き継がれていく物語を楽しめるのがお約束!?
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
さて後半は、大まかに、『SDガンダム』シリーズの流れ(ジャンル?)を大まかに御紹介していきたいと思います~。
まずは『SDガンダムワールド(ノーマルSD)』シリーズですが、先にあげた初代の『BB戦士』や言わずと知れた『機動戦士SDガンダム』をはじめに、各TVシリーズの作品を含めて現在までに数え切れないほど多くの種類&商品を展開しています。
当初はSDシリーズにしかできないパロディ精神溢れる内容のものが多かったためか、SDキャラクターを引き立てるコミカルなデザインやストーリーのものが多く見られましたが、中には『SDガンダムR』や『SDガンダムバインド』といったオリジナルかつ独自の世界観と設定を作り込んだ意欲的な作品なども発表されました。
『SDガンダム Gジェネレーション』といったウォー・シミュレーションゲームからのSDキャラクターが登場してからは、SDキャラのデザインもリアル寄りになるものが出てくるなど、後のSDキャラデザインにも大きな変化を与えることになりました。
古来からの伝統的な“和”のスタイルである鎧装束を身につけた武者ガンダム(むしゃガンダム、武者頑駄無)がメイン(主人公として)登場するのがこの『SD戦国伝(武者ガンダム)』シリーズ。戦国時代を意識した世界(多くの物語では「天宮(アーク)」)の中で、キャラクターはロボットとしてではなく、自分自身の意志を持つ生命体として人間と同じように成長し、行動します。
(当初はリアル頭身だったためか、SDでないモデルも多く見られるのが特徴ですね)
月刊誌「コミックボンボン」1985年6月号に掲載されたマンガ『プラモ狂四郎』の中から誕生したという武者ガンダムは、他のシリーズとも積極的にクロスオーバーを行いながら、現在も高い人気を誇ってます。
90年代までは独自の世界観と連綿と紡いだ家系図ができるほど連作に近い形でしたが、近年では真田幸村、伊達政宗、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といったまるで歴史年表のように派手な戦国武将の名前がついた頑駄無(ガンダム)も登場したのがポイントですね~。
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
西洋風の甲冑を被った騎士姿のガンダム、というこれまたインパクトのあるデザインの『SDガンダム外伝(騎士“ナイト”ガンダム)』シリーズは、当時大流行していたRPGゲームやファンタジーものの物語を参考にしたといわれてます。
キャラクターは擬人化されたガンダムで、過去の騎士ガンダム世界の中でで起こった出来事を今の世界から語る、という壮大なスタイルの物語になってます。
作品の舞台となるのは「スダドアカ・ワールド」(カードダスを逆さに読んでみよう!)ということで、文字通りカードダスをメインに幅広い商品展開が行われました。
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
オリジナルの展開としてミリタリー色を取り入れたこの『SDコマンド戦記(コマンドガンダム)』シリーズでは、SDキャラクターがそれぞれの部隊(陸・海・空)に分かれており、個別で戦闘機や戦車といった軍事兵器や武器に変形できる、という非常に魅力的なギミックで、すぐに先に挙げた『武者ガンダム』『騎士ガンダム』と並んで人気のシリーズになりました。
この『SDコマンド戦記』の世界は、他とのクロスオーバー作品の場合『武者ガンダム』や『騎士ガンダム』の世界のはるか未来の世界という設定になっています。
また主役の一人、キャプテンガンダムは後の『SDガンダムフォース』シリーズにも登場してます。
『BB戦士』の20周年記念作品として企画されたこの『SDガンダム三国伝』シリーズは、あの『三国志演義』をモチーフに、中国の武将の甲冑を身につけたMSキャラクターたちが戦う物語です。同じ甲冑を身に纏っていても先の『SD戦国伝』シリーズと違うのは、舞台が古代中国をイメージした物語だということ。なので出てくる武将も当然、中国の有名な武将の名前+ガンダムとかだったりします~。
2010年にはTVアニメ『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors』が放送されましたが、玩具先行のSDガンダムのシリーズがTVアニメ化されるのは初めてのパターンらしいです。
プラモデルの方は従来の『武者ガンダム』などに比べると少ないパーツ数で、組み立てが簡単な割には可動部分等の完成度は高く、おまけで足の裏にスタンプ状のモールドを入れる(ハンコ遊びができるよ!)などの楽しい工夫もあって、各地で数千円台の高額キットが売り切れ続出となるなどの騒ぎもありました。今も世界の各地でキットが販売されて大変好評を得ているとのことです~。
というわけで、コラム第17回「SDガンダム・その1」は、『SDガンダム』の生い立ちと『BB戦士』、そして主なシリーズのジャンルについて少しだけ御紹介してみました~。
続いて次回「SDガンダム・その2」では、『SDガンダム』シリーズの映像編&25周年記念企画などについてお話ししたいと思います!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
文/馬場絵麻
ガンダム界のブラックホールと巷で噂の“超々初心者向けガンダム入門・ゆるコラム”(!?)第17回目も引き続き『~ガンダムのお約束・その17~』についてお話ししたいと思います。
第1回では、ガンダムの「顔」と「カラーリング」、 第2回は「仮面の人」と「ハロ」。 第3回目では「宇宙世紀」、 第4回は「モビルスーツ」、 第5回は「MSV」、 第6回は「ザク」と「ジム」、 第7回は「装備」と「換装」、 第8回は「モビルスーツの進化と発展(例)」、 第9回は「女性キャラクター(『機動戦士ガンダム』編)、 第10回回は「兄貴キャラクター」、 第11回は「水陸両用MS(モビルスーツ)」、 第12回は「おじさまキャラクター」、第13回は 「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その1」、 第14回は「ガンダムの主題歌(TVシリーズ編)・その2」、 第15回は「ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その1」、 第16回は「ガンダムのプラモデル(通称:ガンプラ)・その2」について触れてきましたが、今度もガンダムといえばやっぱこれでしょ! という「アレ」に関する事柄です。
さて、ガンダムに関わる事柄って世の中を見渡してみるとほんっと~にたくさんあるんですけど、中でもガンダム初心者のみなさんなら一度は“SDガンダム”という言葉をどこかで見たり聞いたりしたことがあるかと思います~。
実はこの『SDガンダム』、本家のガンダムシリーズと並んじゃうほど、大人から子供までの間で幅広~い人気を獲得しちゃってるという歴史あるシリーズなんですよ~。
この2012年には、なんとプラモデルのシリーズ『BB戦士』も25周年記念! ということで、第17回は「SDガンダム・その1」についてちょっとだけご紹介しちゃいます~!
その1
SDガンダムといえば、本家ガンダムシリーズを凌ぐほどのバリエーションに富んだ展開をくり広げているのがお約束!?
まず、『SDガンダム』の“SD”とはなんぞや? ということですが、これは、“SD(スーパー・ディフォルメ)”の略称なんですね。つまり『SDガンダム』=“SD(スーパー・ディフォルメ)化されたガンダム”ということになるんですね~。
具体的に言うと、二頭身~三頭身ぐらいの、手足が短くて丸っこいガンダムのキャラクターたちのことなんです(ほら、どっかでみたことあるでしょ~)。
キャラクターはMS(モビルスーツ)などのロボットだけでなく、アムロやシャアをはじめとした人間のキャラクターも含まれます。
というか、人間キャラだけでなく、登場するMSたちにもそれぞれ固有の人格や性格(!?)があったりすることがある(擬人化)、というのが、本家・ガンダムシリーズとの最大の相違点かもしれません。
『SDガンダム』という名称はトータルなシリーズ名のひとつで、本家のガンダムシリーズとはまた違ったストーリーや独自な世界観を、SD化されたおなじみのキャラクターたちを使って縦横無尽に繰り広げているのが大きな特徴です。
絶妙な頭身の感覚でディフォルメされたキャラクターたちは親しみやすさも抜群で、従来からのガンダムファンはもちろん、ガンダムのことをよく知らないという人や、ロボットとかそういうメカニックなものはあんまり……という人たちからも多くの支持を集めることに成功しました。
※画像は「復刻!ガシャポン戦士シリーズ SDガンダムワールド」のものを使用しています。
そもそもは1985年にガシャポン(カプセル自販機専用商品)の塩化ビニール樹脂製(塩ビ)人形からスタートした『SDガンダム』は、「スーパー・ディフォルメ・ガンダム・ワールド」(通称:ガン消し)という最初の商品からSDキャラクター特有のカワイさとコレクション性の高さで瞬く間に大人気となりました。
(初期のアイディアの原型としては、プルバック走行するディフォルメカーや他のディフォルメ・キャラクター(ロボット)といったものの影響もあったようです)
当時、大流行していたキャラクター消しゴムの人気から生まれたともいえるこの商品、価格は1カプセル100円(税込)で、原則としてカプセル1個に付き1体か2体の人形が入ってました。
この『ガシャポン戦士』シリーズは、ノーマルの5色(オレンジ・青・肌色・黄色・緑)に加えて珍しいレアカラーのものも何色かあり、また限定品としてダイキャスト(金属)製のものも発売されてたそうです。
鉛筆などに刺して(?)どこでも遊べるように脚部に穴が空いているんですが、当時の子供(主に小学生男子)はこれを夢中になって集めては遊んでたんですね~。
さらに幅広い分野での柔軟な商品展開(アニメ、コミック、玩具、プラモ、カードダス、ゲーム、グッズ etc.)が項を奏し、発売から90年代初頭には数ある玩具の中でも圧倒的な人気を誇り、一時は本家のシリーズを凌ぐ(!?)ほどの大ブームまで巻き起こしたんですよ~。
その2
SDガンダムといえば、ガンダムならではのメカっぽさとカワイさが一緒になったプラモが楽しめるのがお約束!?
そしてもちろん、プラモデルの世界でも『SDガンダム』は、本格的な“ガンプラ”に対して手に取りやすくて初心者にも優しい入門キットとして子供たちに大受け。
『SDガンダム BB戦士』として、これまた1987年の発売から今まで、非常に長い歴史と人気を誇るシリーズになりました。
はじめは「ガンダマン」や「ザックン」など、ガンダムシリーズのMSをモデルにした愉快なオリジナル(!?)キャラクターを『BB戦士』として発売してたんですが、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)の映画公開からは劇中に登場するMSの機体のSD版を『SDガンダム BB戦士』として発売。以来、現在まで、TVシリーズなどに出てくる機体も積極的にキット化してます。
オリジナルも含め、本家ガンプラとはまたひと味もふた味も違う独特なラインナップが特徴ですね~。
ちなみに名前についてる“BB”はエアガンなどで使用する「BB弾」からきたもの。ごく初期はギミックとしてBB弾を発射するキットもあったんですが、今はPL法などの安全規格上、発射ギミックよりも合体や変形などを中心としたより多彩で大きな仕掛けが施されてます~。
その3
SDガンダムといえば、本家ガンダムとはひと味違うシリーズ性と引き継がれていく物語を楽しめるのがお約束!?
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
さて後半は、大まかに、『SDガンダム』シリーズの流れ(ジャンル?)を大まかに御紹介していきたいと思います~。
まずは『SDガンダムワールド(ノーマルSD)』シリーズですが、先にあげた初代の『BB戦士』や言わずと知れた『機動戦士SDガンダム』をはじめに、各TVシリーズの作品を含めて現在までに数え切れないほど多くの種類&商品を展開しています。
当初はSDシリーズにしかできないパロディ精神溢れる内容のものが多かったためか、SDキャラクターを引き立てるコミカルなデザインやストーリーのものが多く見られましたが、中には『SDガンダムR』や『SDガンダムバインド』といったオリジナルかつ独自の世界観と設定を作り込んだ意欲的な作品なども発表されました。
『SDガンダム Gジェネレーション』といったウォー・シミュレーションゲームからのSDキャラクターが登場してからは、SDキャラのデザインもリアル寄りになるものが出てくるなど、後のSDキャラデザインにも大きな変化を与えることになりました。
古来からの伝統的な“和”のスタイルである鎧装束を身につけた武者ガンダム(むしゃガンダム、武者頑駄無)がメイン(主人公として)登場するのがこの『SD戦国伝(武者ガンダム)』シリーズ。戦国時代を意識した世界(多くの物語では「天宮(アーク)」)の中で、キャラクターはロボットとしてではなく、自分自身の意志を持つ生命体として人間と同じように成長し、行動します。
(当初はリアル頭身だったためか、SDでないモデルも多く見られるのが特徴ですね)
月刊誌「コミックボンボン」1985年6月号に掲載されたマンガ『プラモ狂四郎』の中から誕生したという武者ガンダムは、他のシリーズとも積極的にクロスオーバーを行いながら、現在も高い人気を誇ってます。
90年代までは独自の世界観と連綿と紡いだ家系図ができるほど連作に近い形でしたが、近年では真田幸村、伊達政宗、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といったまるで歴史年表のように派手な戦国武将の名前がついた頑駄無(ガンダム)も登場したのがポイントですね~。
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
西洋風の甲冑を被った騎士姿のガンダム、というこれまたインパクトのあるデザインの『SDガンダム外伝(騎士“ナイト”ガンダム)』シリーズは、当時大流行していたRPGゲームやファンタジーものの物語を参考にしたといわれてます。
キャラクターは擬人化されたガンダムで、過去の騎士ガンダム世界の中でで起こった出来事を今の世界から語る、という壮大なスタイルの物語になってます。
作品の舞台となるのは「スダドアカ・ワールド」(カードダスを逆さに読んでみよう!)ということで、文字通りカードダスをメインに幅広い商品展開が行われました。
※カードダスの画像は復刻版のものを使用しています。
オリジナルの展開としてミリタリー色を取り入れたこの『SDコマンド戦記(コマンドガンダム)』シリーズでは、SDキャラクターがそれぞれの部隊(陸・海・空)に分かれており、個別で戦闘機や戦車といった軍事兵器や武器に変形できる、という非常に魅力的なギミックで、すぐに先に挙げた『武者ガンダム』『騎士ガンダム』と並んで人気のシリーズになりました。
この『SDコマンド戦記』の世界は、他とのクロスオーバー作品の場合『武者ガンダム』や『騎士ガンダム』の世界のはるか未来の世界という設定になっています。
また主役の一人、キャプテンガンダムは後の『SDガンダムフォース』シリーズにも登場してます。
『BB戦士』の20周年記念作品として企画されたこの『SDガンダム三国伝』シリーズは、あの『三国志演義』をモチーフに、中国の武将の甲冑を身につけたMSキャラクターたちが戦う物語です。同じ甲冑を身に纏っていても先の『SD戦国伝』シリーズと違うのは、舞台が古代中国をイメージした物語だということ。なので出てくる武将も当然、中国の有名な武将の名前+ガンダムとかだったりします~。
2010年にはTVアニメ『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors』が放送されましたが、玩具先行のSDガンダムのシリーズがTVアニメ化されるのは初めてのパターンらしいです。
プラモデルの方は従来の『武者ガンダム』などに比べると少ないパーツ数で、組み立てが簡単な割には可動部分等の完成度は高く、おまけで足の裏にスタンプ状のモールドを入れる(ハンコ遊びができるよ!)などの楽しい工夫もあって、各地で数千円台の高額キットが売り切れ続出となるなどの騒ぎもありました。今も世界の各地でキットが販売されて大変好評を得ているとのことです~。
というわけで、コラム第17回「SDガンダム・その1」は、『SDガンダム』の生い立ちと『BB戦士』、そして主なシリーズのジャンルについて少しだけ御紹介してみました~。
続いて次回「SDガンダム・その2」では、『SDガンダム』シリーズの映像編&25周年記念企画などについてお話ししたいと思います!
嗚呼、ガンダムの世界って本当に素晴らしいですね~!!
さてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさてさて、今回はここまで。次回も引き続き(!?)、『ガンダム』のお約束ごとについて、ゆる~く探っていきたいと思います。
【著者プロフィール】
馬場 絵麻
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
脚本家。暴れん坊シナリオライターです。
ガンダムの魅力と素晴らしさを伝えるため、日々研鑽中!
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