クリスマスで彩られた街の中、通りを歩くカップルをひとり喫茶店から眺めていると、ちょっと寂しい気分になってくる。人から「好き」って言ってもらえる人は、自分から「好き」って言える人。そんなことはわかってはいる。日本男子たるもの、軽々しく「好き」などとは口にできない。じゃどうするか。そうだ、いっしょに映画を観に行くのだ。勇気を振り絞って映画に誘って、自分の気持ちを伝えるのだ。もちろん、そんな時に選ぶ映画は重要だ。ということで、今回はデートムービーに最適な宇宙世紀の劇場版ガンダム作品を調査してみた。

が37ポイント強の支持を集めた。これはラストシーンが最高だった。広大な虚無空間に見える宇宙で、花を頼りにセシリーを見つけ、2人で抱き合ってくるくる回るのである。途中、ちょっと難しいコスモ・バビロニアやクロスボーン・バンガードという言葉が出てきたり、残虐な無人兵器バグのシーンなどがあるが、美男美女のシーブックと金髪のセシリーが出会って抱き合って終わるというデートムービーの王道を行く作品といえるだろう。

が24ポイント強の支持を集めた。最新作のこちらが1位におよばなかったのは、男女関係がはっきりしなかったからではないだろうか。設定として、女性2名に男性1名である。普通なら、いろいろとドラマチックな展開が期待できる配置だ。しかしこの作品は「男女の愛」の話ではなかった。どちらかというと、もっと大きな「人としての愛」や、宇宙に出て革新する人とそのままの人とのひずみを感じさせる、「ニュータイプ」に向き合った内容だった。少し難解さを感じた方もいるかもしれない。しかし、最後に人を突き動かすのは「個人的な愛」なのだ。観た方には同感していただけると思う。

ガンダムは来年40周年を迎える。ガンダム作品を観たことがない人を映画に誘うのは、なかなか勇気のいることだ。特に女性を誘うとなると難しい。デートムービーたるもの、気分を盛り上げてくれなければ意味がないのだ。その意味で、上位3作品は映画のみで完結する作品なので、予備知識が無くても楽しめる作品といえるだろう。

もうひとつ重要なのは画質の美しさである。精細でキラキラしたスクリーンを観ていると脳内がうっとりしてくる。その点では、製作年度が新しい方が基本画質は向上している。それら2つの要素をかね合わせたものが今回の結果となったようである。

なかでも、『機動戦士ガンダムNT』は全国90館にて上映中。この肌寒い年末シーズン、イルミネーションのようなキラキラしたシーンもあるので、ぜひ劇場で体感してほしい。

（ガンダムインフォ編集部）