東京・秋葉原で営業中のGUNDAM Café秋葉原店では、7月30日(木)に「夜のG-レコ研究会 ~キャラクター編2~」が開催された。
本イベントは、『ガンダム Gのレコンギスタ』の小形尚弘プロデューサーが、毎回様々なゲストとともに「G-レコ」について語るトークショーで、今回で5回目の開催となる。
ゲストは「Gのレコンギスタ」キャラクターデザイン・作画チーフを務める吉田健一氏と、デザインワークスのコヤマシゲト氏の2人。4月に開催された 第2回「キャラ編」に引き続き、それぞれのデザイン論が語られた。
今回も会場は満席、バンダイチャンネル他にて行われたライブ配信も大盛況となったトークショーの模様を、さっそくレポートしていこう。
恒例の読者プレゼントもレポートの最後に用意しているのでお見逃しなく。
トークショーは、まず小形プロデューサーから挨拶があり、続いて吉田氏とコヤマ氏が登場。この日ためだけに用意されたスペシャルなドリンクメニュー「マスク大尉」と「チュチュミィ」で乾杯してスタートした。
今回はこれまでと趣向を変えて、完成前の最終話「大地に立つ」を見ながらのオーディオコメンタリーから始まった。
モニターに映し出されたのは、原画や絵コンテの一部を使用して仮組みした、いわゆる「線撮」と呼ばれる映像で、これに声優が声をあてる「アフレコ」と、効果音やBGMを付ける「ダビング」までが完了している状態のもの。作業が先行している部分は色が付いているが、ほとんどはまだ“白い”ままだ。
小形氏が『本当は見せちゃいけない』と言うように、本来は世に出ることのない貴重な映像に、詰めかけたファンは釘付けとなった。
最終話は、前半の前半をメカ作画監督の桑名郁朗氏がキャラも含めて手がけ、後半の後半を吉田氏が担当、その間を応援に駆け付けた各話の作画監督が埋めるという、総力を挙げての制作体勢だったそうだ。
ここから一週間で完成させることができたのは驚嘆であり、富野監督自身も驚いていたという。
映像の右上にある赤い数字は「カット数」を示すもので、TVアニメでは1話300カットを超えると多いといわれるが、最終話はなんと399カットある。
また、富野監督は通常のフレームに納まらない「大判」を好んで使うが、これもまた大変だったという。大判にはカット数を減らすメリットがあるが、富野監督の大判は見せたいポイントが多く盛り込まれているため、機能的に動かす必要があるからだそうだ。
続いては、アニメーターだった吉田氏がデザイナーになったきっかけが語られた。
きっかけは「OVERMAN キングゲイナー」で、当時アニメーターだった吉田氏はアニメーションの動きにのみ重きを置いていたが、他のデザイナーやイラストレーター、漫画家と関わるうちに、動きだけではなく絵やデザインも大事だということを学んだという。
そうして自身もキャラクターデザインも手がけるようになったが、デザイナーとアニメーターという2つの異なる立場での葛藤もあるそうだ。
アニメーションでは、キャラやメカを動かす時に何枚も画を描くので、あまり凝ったデザインだと一枚描くのに時間がかかり過ぎるため、特にTVシリーズでは少しでも線を減らしたシンプルなデザインの方が良いとされる。
なので、キャラクターをデザインする際に、動かす時のことを考えてブレーキがかかってしまうことがあると語った。
▲キャラクターデザイン・作画チーフの吉田健一氏(写真左)とデザインワークスのコヤマシゲト氏(写真右)。
なお、「OVERMAN キングゲイナー」で学んだことを同じくデザイナーとアニメーターの両方で参加した「交響詩篇エウレカセブン」で実践するも、思いのほか大変で難儀していたところに現れたのがコヤマ氏だそうだ。
ただ、コヤマ氏は当時「トップをねらえ2!」というOVA作品で凝りに凝ったデザインをしていたため、助けを求める吉田氏にも“トッキントッキン”に尖ったデザインを渡したところ、『コヤマ君、これ10秒で描いてよ。俺は10秒で何枚も描かなきゃいけないんだよ』と返され、『なるほど。一晩かけて描くものじゃなくて、1分で描けるものが必要なんだな』と学んだという。
こうしてTVシリーズのアニメーションにおけるデザインの経験を重ねた2人は、後に「Gのレコンギスタ」で再びタッグを組むことになる。
デザインにおいて苦労する「線減らし」については、安田 朗氏や形部一平氏から上がってきたメカデザインも、どこまで線を減らすかが悩みどころだったと語られた。
▲左が安田氏のデザイン画、右がアニメ用の設定画。
安田氏の「G-セルフ」は、まだまだ描くのが大変なほど線が多いが、これでもだいぶ減らしたとのことだ。
ただ、線を減らしてはいるがシルエットでハッキリと「G-セルフ」と分かるのは、安田氏らしいデザインであるという。
▲左が形部氏のデザイン画、右がアニメ用の設定画。
形部氏のデザインは線を減らすと面白くなくなってしまうそうだ。
減らしてつまらなくなるくらいなら、いっそ描いてみようということで、形部氏デザインのメカは比較的線が多いままとのことだ。
トークショーでは、この後も色彩についての話や、おなじみの質問コーナーなどが続いた。
iOS/Android向け無料アプリ 「ガンダムチャンネル」で配信中のアーカイブ映像では、冒頭の線撮オーディオコメンタリーを含めて当日の模様を見ることができるので、ぜひともチェックしてみよう。
なお、一迅社から好評発売中の 「ガンダム Gのレコンギスタ キャラクターデザインワークス」と一緒に見ると、よりいっそう楽しめるので、こちらもお見逃しなく。
次回の「夜のG-レコ研究会」開催日などは後日発表予定。次回の開催もお楽しみに。
(ガンダムインフォ編集部)
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【応募受付期間】
2015年8月17日(月)17:00 ~ 8月23日(日)23:59
【プレゼント】
吉田健一&コヤマシゲトサイン入りキャラクター設定画+吉田健一作監集セット … 8名様
※作監集は全5種の中からランダムで1枚。絵柄は選べません。
【応募について】
○応募はお一人様一回までとさせて頂きます。
○アンケートの回答内容は抽選結果には影響いたしません。
○賞品送付先は日本国内に限ります。海外在住の方はご応募頂けません。
【当選について】
○当選者の方には当選通知と賞品送付先の確認メールを送らせて頂きます。(8/25頃送信予定)
○賞品の発送は2015年9月上旬を予定しています。
【注意事項】
○当選通知メールは当選者の方へのみ送信いたします。落選の通知は送られません。
○当選通知メールは「info-support@sunrise-inc.jp」より送信いたします。
応募メールアドレスを携帯電話のメールアドレスにする場合は事前に「ドメイン指定」を
解除するか「@sunrise-inc.jp」からのメールを受信できるように設定してください。
○当選された方は、当選の権利を他人に譲渡、ならびに換金することはできません。
○応募データに虚偽誤りがある場合、その他不正な参加とみなした場合には当選を無効とし、
当選の権利の取消を行う場合があります。
○賞品到着後の紛失・破損などにつきましては対応いたしかねます。
応募受付は終了しました。
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2015年8月17日(月)17:00 ~ 8月23日(日)23:59
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※作監集は全5種の中からランダムで1枚。絵柄は選べません。
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○応募はお一人様一回までとさせて頂きます。
○アンケートの回答内容は抽選結果には影響いたしません。
○賞品送付先は日本国内に限ります。海外在住の方はご応募頂けません。
【当選について】
○当選者の方には当選通知と賞品送付先の確認メールを送らせて頂きます。(8/25頃送信予定)
○賞品の発送は2015年9月上旬を予定しています。
【注意事項】
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○当選通知メールは「info-support@sunrise-inc.jp」より送信いたします。
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解除するか「@sunrise-inc.jp」からのメールを受信できるように設定してください。
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