いよいよ2月28日(土)より全国13館でのイベント上映、Blu-ray劇場先行販売、先行有料配信がスタートする『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』を、一足先に観ることができるプレミア上映会が、2月15日(日)に東京・日比谷公会堂にて開催された。
イベントは、まず『THE ORIGIN』の音楽とともに『機動戦士ガンダム』から『逆襲のシャア』、そして『THE ORIGIN』へと、シャアを中心とした映像からはじまり、続いてこの日のゲストであるシャア・アズナブル役の池田秀一氏、キャスバル・レム・ダイクン役の田中真弓さん、アルテイシア・ソム・ダイクン役の潘 めぐみさんが登場。
池田氏の「久しぶりにシャア・アズナブルと再会して、また皆様とお会いできて、いささか興奮して手の震えが止まりません。」と、それぞれからの挨拶の後、詰めかけたファンが待ち望む本編映像が上映された。
本編が上映されると次々と繰り広がられるドラマに観客は終始息を飲み、上映終了後は客席から大きな拍手が巻き起こった。その内容は、2月28日(土)から開始されるイベント上映や有料配信で、ぜひとも自身の目で確かめてほしい。
舞台はトークショーへと移り、再びキャスト陣が登場。上映された本編について聞かれると「3倍早く出番が終わってしまいました。」と、池田氏の言葉に笑いが起こる場面も。
そしてこの日のもう一人のゲストである安彦良和総監督が登場し、本編について「やっとここまできました。大変長かったです。」と、まずは振り返り、その出来については「今回は非常に満足しています。20年アニメをやっていて、なかなか満足だというものを作ることができなくて一旦はやめてしまいましたが、今回はスタッフの皆さんのおかげで『あ、満足だ。』と言えるようなものができました。」とコメントした。
今回『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で実に25年振りにアニメ制作に関わることとなった安彦総監督は、「『THE ORIGIN』のアニメ化はありえないと思っていたし、自分が関わるとも全く思っていなかった。」と言いつつ、「初めて、自分の身の丈を超えるものを作って頂いたように感じる。」と語った。
また、声優としてキャリアの長い田中さんも「この歳になってちょっとやそっとのことじゃ緊張することもなくなってしまったんですが、今回は『ガンダム』という特別なものの中に入って、非常に緊張してしまった。」と、ガンダムシリーズの大きさに対する感想を語る。
話題がアニメーション制作のことへ進むと、安彦総監督が自宅で作業をしている様子を紹介するVTRが上映され、原画をチェックしているシーンでは「注文を付けてあとは一切お任せ、という形は他とは違うかもしれない。」と説明。また、制作進行の担当者にジェスチャーを交えて指示している場面では、「本当はスタジオに戻って本人に直接伝えないといけないので、伝わっているのか結構不安だったが、実際に映像を見たら一気に吹っ飛んだ。」と話す。
VTRを見た潘さんからは「エンドクレジットを見ても、本当にたくさんの方が携わってくれているのがわかります。現場ではどれだけの時間がかかっているのかと思うと頭が上がらない。」とのコメントも。
さらに、今西隆志監督、メカニカル総作画監督の鈴木卓也氏、総作画監督の西村博之氏からのメッセージVTRでは、鈴木氏からは「ガンタンクの巨大感や重さがしっかり出せたんじゃないかなと思っています。」、西村氏からは「キャラクターの表情を見て欲しい。安彦キャラの魅力を存分に引き出せるように頑張りました。」と、それぞれ見どころを、監督からは「試行錯誤を重ね、新鮮味のある作り方をさせて頂きました。現在第2章を鋭意制作中なので、お楽しみに。」と語られた。
その後も安彦総監督から制作時のエピソードが語られ、CG(コンピューターグラフィックス)技術について「ガンタンクのキャタピラ」を例に、「仕組みが克明に設定されていて、見えない部分まで作り込まないとならない。ただ、CGによりこれまで表現できなかったものが表現できた。」と語り、キャラクターについては「キャスバルは思ったよりセリフが少なく、こんなに無口だったんだ、とアフレコ時に気付いた。」と話すと、代わりにたくさん喋るアルテイシアを演じる潘さんは「唯一無二と言ってもよいほど素直で、見ている方たちが感じているものを代弁しているのがアルテイシアなのでは。」と加えた。
約1時間に渡って多くが語られたトークショーは、最後に各人からのコメントで締めくくられ、大盛況のうちに幕を閉じた。
池田秀一
「『青い瞳のキャスバル』から、『赤い彗星のシャア・アズナブル』へ、これから皆さんと一緒に堪能していきたいと思います。いい作品にします。またしばらくお付き合いして頂ければ、こんなに光栄なことはありません。」
田中真弓
「ガンダム初心者として、『ガンダム THE ORIGIN』から始めて、まだ知らない人は一緒に知っていって欲しいと思います。私はこれからずっと応援していきます。」
潘 めぐみ
「ガンダムの世界って実際の私たちの世界とは違うかもしれないけれど、そこに描かれるものは、私たちの現実の傍らにあるものだと思うし、36年の時を経ても人の想いって変わらないんだな、と思いました。皆さんとこれから一緒に歩んでいけたらと思います。」
安彦良和
「『ガンダム』を知らない人、知らなかった人、まだ知らない人、そういう人たちが『ガンダム THE ORIGIN』をきっかけに、こういうものがあったのか、と新たに知って頂ければ一番嬉しいと思います。第2章では池田さんが、変声期が終わったばかりのキャスバルに挑戦します。どうぞ楽しみにしていて下さい。」
会場では、キャラクター・メカニックの設定画や美術ボード、描き下ろしパッケージイラストの原画、漫画のネームと原稿といった貴重な資料に加えて、4月発売予定の「HG 1/144 シャア専用ザクII」や「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE RX78-02 ガンダム THE ORIGIN[Re:PACKAGE]」、『THE ORIGIN』が参戦する「ガンダムトライエイジ」といった関連グッズの展示も行われていた。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』は、いよいよ2月28日(土)より全国13館でのイベント上映、Blu-ray劇場先行販売、先行有料配信がスタートする。イベント上映館では、入場者プレゼントとして「総監督 安彦良和 描き下ろしミニ色紙」 の先着配布も。
また、バンダイビジュアル公式通販サイト「バンダイビジュアルクラブ」では、「Blu-ray Collector’s Edition」が好評予約受付中だ。
いよいよスタートする『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の今後の展開に期待しよう。
※本文中、一部敬称略。
(ガンダムインフォ編集部)
あなたへのオススメ
編集部イチオシ
PREMIUM BANDAI
プレミアムバンダイ