▲左から、笠松広司さん、澤野弘之さん、小形尚弘プロデューサー
全国の劇場で絶賛上映中の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、6月17日(木)に東京・丸の内ピカデリーにて、音響・音楽スタッフのトーク付き上映会が開催された。
本イベントには、音響演出の笠松広司さん、音楽の澤野弘之さん、プロデューサーの小形尚弘さんが登壇。
ドルビーアトモスで観賞した本作の感想や、笠松さん・澤野さんのそれぞれの視点から「音楽」に対してこだわった部分、制作にまつわる裏話などが飛び出した。それではさっそくその模様をレポートしていこう。
本イベントには、音響演出の笠松広司さん、音楽の澤野弘之さん、プロデューサーの小形尚弘さんが登壇。
ドルビーアトモスで観賞した本作の感想や、笠松さん・澤野さんのそれぞれの視点から「音楽」に対してこだわった部分、制作にまつわる裏話などが飛び出した。それではさっそくその模様をレポートしていこう。
まずはじめに、既存のフォーマット(5.1chや7.1ch)とドルビーアトモスとの比較について問われた笠原さんは、「既存のフォーマットはスクリーン裏のスピーカーに対して、他のスピーカーの音量が小さかったり、イーブンの関係ではない。ドルビーアトモスは、フロントのスピーカーと全部のスピーカーが音量を含めてほぼイーブンになるシステムになっている」と解説。ドルビーアトモスの利点には、「環境音であったり音楽であったりの広がり具合が、今までのフォーマットより相当キレイに響いて聞こえる。その技術の上に、天井から音が降ってくるようなオブジェクトオーディオだったりが成り立っていますね」とコメント。
ドルビーアトモスの感想について澤野さんは、「すごかったですよ!重低音や音楽を強く出したシーンの迫力だったりがすごく伝わってきて、僕自身感動して見れました」と目を輝かせた。
ドルビーアトモスの感想について澤野さんは、「すごかったですよ!重低音や音楽を強く出したシーンの迫力だったりがすごく伝わってきて、僕自身感動して見れました」と目を輝かせた。
本作の「音」のについて、小形プロデューサーは「(笠松さんに)お願いした当初から、僕らが知ってるビーム音やビームライフルの音、MSの機動音など耳に慣れ親しんだものがあるので、そこをどうしようかと相談をした」と明かす。
笠松さんは、「40年の歴史がある作品なので、その歴史をいかに崩さないで、でも現代っぽいものにするかは、ものすごく苦労しました。ファーストのことがほんのりニュアンスとしてうまく出せたらいいな、というものはゴール地点として設定していました」と言う。また、それ故にMSの機動音は試行錯誤を繰り返したようで、「なにか大変でなにが大変じゃなかったのか記憶にないくらい、様々なことに挑戦しましたね」と制作時のエピソードが話された。
笠松さんは、「40年の歴史がある作品なので、その歴史をいかに崩さないで、でも現代っぽいものにするかは、ものすごく苦労しました。ファーストのことがほんのりニュアンスとしてうまく出せたらいいな、というものはゴール地点として設定していました」と言う。また、それ故にMSの機動音は試行錯誤を繰り返したようで、「なにか大変でなにが大変じゃなかったのか記憶にないくらい、様々なことに挑戦しましたね」と制作時のエピソードが話された。
▲マフティーになりすまして登場した小形プロデューサー
会場の笑いを誘った
会場の笑いを誘った
『ガンダムUC』『NT』と参加してきた澤野さんは、本作での取り組みとして、「小形さんと打ち合わせしたときに“大人のガンダム”というところで、今回の多くの楽曲はメロディーをたたせないように、メインである“Ξガンダム”の出撃・活躍シーンでメロディーが強いものをとっておきたかった。昨今のハリウッド映画はメロディーを排除したつくりになっているので、その辺を意識して作っていきました」と述べる。それを受け、笠松さんは「澤野さんとご一緒するのは今回が初めて、すごく楽しみでした。さすがでした」と澤野さんの印象を語った。
本作の中盤のダンスシーンでは、澤野さんは「僕のほうではそこまでのエフェクトはかけていなかったので、ダビングでこもらせたようなエフェクトがかけられていましたね。ダビングならではのものだなと思っています。次のシーンに向けて、ひらいていくような効果が面白かったです」と称賛。
笠松さんは「監督の構想として、ああいう風にしたいという話が当初からありましたが、方法論としてどう繋げていこうかとは考えていました。いろいろ試していくなかで、これかっこいいんじゃないかというものにたどり着きました。でも、澤野さんの音楽をわりと激しめにイジってしまった部分ではあるので、ダビングを見にきていただいたときに、怒られたらどうしよう……と思っていました(笑)」と表情を崩す。これに対し、澤野さんは「全然怒ってないですよ!(笑)映像とのシンクロの意味をしっかり感じられましたので、ありがたかったですね」と返した。
また、小形さんは「ここのシーンと主題歌のシーンは、みていて“やったな”“うまくいったな”と思いました」と手応えを感じていたことを明かした。
笠松さんは「監督の構想として、ああいう風にしたいという話が当初からありましたが、方法論としてどう繋げていこうかとは考えていました。いろいろ試していくなかで、これかっこいいんじゃないかというものにたどり着きました。でも、澤野さんの音楽をわりと激しめにイジってしまった部分ではあるので、ダビングを見にきていただいたときに、怒られたらどうしよう……と思っていました(笑)」と表情を崩す。これに対し、澤野さんは「全然怒ってないですよ!(笑)映像とのシンクロの意味をしっかり感じられましたので、ありがたかったですね」と返した。
また、小形さんは「ここのシーンと主題歌のシーンは、みていて“やったな”“うまくいったな”と思いました」と手応えを感じていたことを明かした。
続いて、挿入歌について問われた澤野さんは、「『Möbius』は“大人”とミステリアスな雰囲気を意識しました。小形さんから、ハサウェイとギギを意識してダブルボーカルで、とのお話だったのですが、サウンド的にもう1人男性ボーカルがいると厚みがでるかなと思って、結果自分的に納得できるものに仕上がりましたね。それに偶然(ケネスを含めた)三角関係にもリンクしたかなあと思いました」、「『TRACER』は打ち合わせでダンサブルな曲を、とのオーダーだったので、そこを意識しましたね」と語った。
最後は、「1回2回見ただけではなかなか全てを把握できない、いろいろな要素がつまった作品だと思うので何回でも見に来てください」(笠松)、「ハサウェイでフィーバーして、『ガンダムUC』でもフィーバーしてもらって(笑)。引き続き楽しんでいただけたらと思います。今日はありがとうございました」(澤野)と締めくくった。
最後は、「1回2回見ただけではなかなか全てを把握できない、いろいろな要素がつまった作品だと思うので何回でも見に来てください」(笠松)、「ハサウェイでフィーバーして、『ガンダムUC』でもフィーバーしてもらって(笑)。引き続き楽しんでいただけたらと思います。今日はありがとうございました」(澤野)と締めくくった。
(ガンダムインフォ編集部)
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