機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第1期
【TV】全25話
2015年10月4日~2016年3月27日放送
ストーリー
文明を衰退させるほどの大戦争「厄祭戦」の終結から300年以上が過ぎたP.D. (Post Disaster)323年――治安維持組織「ギャラルホルン」の庇護の下に置かれた地球では、4つの巨大経済圏が繁栄を享受していた。一方でコロニーや火星圏は巨大経済圏の搾取対象となっており、経済的不均衡は大きくなっていた。
そんな中、貧困にあえぐ火星で独立運動が起こる。その中心人物となったクリュセ独立自治区代表の娘、クーデリア・藍那・バーンスタインは、巨大経済圏のひとつ「アーブラウ」代表との交渉のため地球行きを決断し、民間警備会社「クリュセ・ガード・セキュリティ(CGS)」に警護を依頼する。CGSの裏切りによりクーデリアは絶望的状況に追い込まれたが、同じく見捨てられたCGSの参番組が彼女を助ける。オルガ・イツカをリーダーとする彼らは、のちに「鉄華団」に名を改める。所有するガンダム・フレームの1機「ガンダム・バルバトス」を駆使し、地球を目指して航海を開始したのだった。
スタッフ
[原作]矢立 肇・富野由悠季
[監督]長井龍雪
[シリーズ構成]岡田麿里
[キャラクターデザイン原案]伊藤 悠
[キャラクターデザイン]千葉道徳
[メカデザイン]鷲尾直広・海老川兼武・形部一平・寺岡賢司・篠原 保
[美術]草薙
[音楽]横山 克
[制作協力]創通・ADK
[製作]サンライズ・MBS
キャスト
[三日月・オーガス]河西健吾
[オルガ・イツカ]細谷佳正
[ビスケット・グリフォン]花江夏樹
[ユージン・セブンスターク]梅原裕一郎
[昭弘・アルトランド]内匠靖明
[ノルバ・シノ]村田太志
[クーデリア・藍那・バーンスタイン]寺崎裕香
[アトラ・ミクスタ]金元寿子
[マクギリス・ファリド]櫻井孝宏
[ガエリオ・ボードウィン]松風雅也
キャラクター
三日月・オーガス
鉄華団の少年。ガンダム・バルバトスのパイロット。感情の起伏をほとんど見せないが、オルガとの間に別ち難い絆を持つほか、仲間のためであれば唐突な行動をとることもある。阿頼耶識(あらやしき)システムの手術を3度受けており、バルバトス搭乗時の戦闘能力は突出している。
オルガ・イツカ
鉄華団のリーダー。CGSを参番組主体の鉄華団として再編した中心人物。同じ境遇に置かれた少年兵がほとんどを占める鉄華団を「家族」と考えている。団員からの信頼とプレッシャーの中で、クーデリアを護衛しつつ地球に向かう。
ビスケット・グリフォン
参謀的位置付けにある鉄華団のメンバー。祖母と妹たちを養うためCGSで働く。鉄華団では数少ない就学経験者で社会常識もあり、暴走しがちな鉄華団の安全装置となっている。しかし旅の中でオルガとの間に溝が……。
クーデリア・藍那(あいな)・バーンスタイン
火星クリュセ独立自治区代表の娘で、火星独立運動の中心人物。世間知らずな一面もあるが、正義感と優しさを併せ持つ。アーブラウ政府との調停のため、鉄華団の護衛の下、地球に向かった。道中での経験から「革命の乙女」として決断を下すことになる。
フミタン・アドモス
クーデリア付きのメイド。感情をあまり見せないが、公私共にクーデリアからの信任は厚い。地球への道中では鉄華団の母艦「イサリビ」のオペレーターなども務める。ある人物からの密命を帯びてクーデリアに従っていたが……。
アトラ・ミクスタ
クリュセ自治区に住む少女。劣悪な環境から救ってくれた三日月に恋心を寄せている。働いていた雑貨屋を辞めて鉄華団に加わり、炊事係として地球行きに同行。元々親しかった鉄華団だけでなく、クーデリアとも容易に打ち解けた。
名瀬(なぜ)・タービン
木星圏を根拠地とする巨大企業テイワズの輸送部門「タービンズ」の代表。伊達男で、多くの女性と婚姻関係を結んでいる。当初こそ鉄華団と対立したが、オルガと義兄弟の盃を交わし、支援するようになった。
蒔苗・東護ノ介(まかない・とうごのすけ)
地球の巨大経済圏のひとつ「アーブラウ」の元代表。老練な政治家。クーデリアの本来の交渉相手だが、贈収賄疑惑を受けて亡命していた。代表に返り咲くため、鉄華団の護衛を受けつつ、代表選が行われるエドモントンに向かう。
マクギリス・ファリド
ギャラルホルン監査部所属の特務三佐。セブンスターズのひとつ、ファリド家の一員。頭脳明晰でMSの操縦技術にも長ける一方、目的達成のためには手段を選ばない冷酷さを持つ。ギャラルホルンの腐敗を憂い暗躍する。
ガエリオ・ボードウィン
ギャラルホルン監査部所属の特務三佐で、ボードウィン家の嫡男。マクギリスとは幼馴染で友人。強い正義感を持つものの、柔軟性に欠ける側面がある。火星以来、鉄華団と度々交戦するが少なからぬ犠牲を出し続けてしまう。
メカニック
ASW-G-08 ガンダム・バルバトス
厄祭戦で活躍したガンダム・フレーム採用機のひとつ。CGS基地の動力源になっていたが、ギャラルホルンの襲撃を受け、MSとして再稼働した。その後、数度改修されている。パイロットの三日月と阿頼耶識システムの組み合わせで、敵を退け続けた。
ASW-G-11 ガンダム・グシオン
ガンダム・フレーム機体。宇宙海賊ブルワーズのクダル・カデルが搭乗する。バルバトスの攻撃にすら耐える超重装甲と、グシオンハンマーを駆使し、鉄華団を追い詰めた。
ASW-G-11 ガンダム・グシオンリベイク
鉄華団が運用するガンダム・グシオンの改修機。パイロットは昭弘・アルトランド。高感度センサーを備える頭部、背部の隠し腕が特徴である。バルバトスと双璧をなす鉄華団の戦力となり、エドモントンでは八面六臂の活躍を見せた。
ASW-G-66 ガンダム・キマリス
セブンスターズのひとつボードウィン家が保有するガンダム・フレーム採用MS。パイロットはガエリオ・ボードウィン。後に装甲を陸戦用のトルーパー仕様に換装する。戦闘では一撃離脱戦法でバルバトスを追い詰めている。
V08-1228 グリムゲルデ
「仮面の男」モンタークが使用するヴァルキュリア・フレーム採用MS。フレームは厄祭戦時代のもので、軽量性と少ないエネルギーロスが特徴である。エドモントン戦ではキマリストルーパーを圧倒した。
EB-06 グレイズ
ギャラルホルンの主力MS。グレイズ・フレームはギャラルホルンが開発したもので、汎用性に特に優れる。モビルワーカーなど歯牙にもかけない戦闘能力を持ち、CGS参番組を壊滅の危機に陥れた。派生型に地上戦仕様やグレイズリッターなどがある。
EB-06/tc グレイズ改
戦闘で損傷したグレイズを鉄華団が入手し、改修した機体。昭弘・アルトランドに任され、ギャラルホルンやタービンズとの戦闘で活躍した。後に「グレイズ改弐(流星号)」に再改修され、ノルバ・シノが新たなパイロットとなった。
EB-05s シュヴァルベ・グレイズ(マクギリス機)
ギャラルホルンの高出力・高機動MS。グレイズの開発過程で試作された機体をベースとする。マクギリス機は青、ガエリオ機は紫で塗装された。火星宙域での戦闘では、三日月のバルバトスを翻弄している。
EB-AX2 グレイズ・アイン
ギャラルホルンの阿頼耶識システム搭載型試作MS。パイロットは生体ユニット化されたアイン・ダルトン。圧倒的戦闘能力を実現したものの、エドモントン戦ではアインの復讐心により暴走し、鉄華団と市街戦を展開する。
STH-O5 百錬(ひゃくれん)
テイワズの汎用主力MS。デブリなどと衝突する可能性が高い、木星圏での運用を想定した重装甲MSである。パイロットはタービンズのアミダ・アルカ、アジー・グルミン。火星離脱後の鉄華団との戦闘では、2機でグレイズ改を追い詰めた。
作品解説
少年兵たちのロードムービーとしての側面を強く押し出したTVシリーズ。第1話から第25話が第1期にあたり、第2期(第26~50話)も制作されている。最下層の生活からのし上がり、活きるためにただ前に進み続ける少年たちの姿が描かれる。メカニック面では同型フレームから建造される複数のMS、ビーム兵器が登場せず、鈍器のような武装で戦う泥臭いMS戦などが見所である。
世界観
厄祭戦と呼ばれる大戦争から約300年が過ぎた世界が舞台。軍事力を独占する治安維持組織ギャラルホルンの庇護の下、地球では4つの巨大経済圏(アーブラウ、SAU、アフリカンユニオン、オセアニア連邦)が繁栄を極めている。しかし地球近傍のコロニー群、火星圏を始めとする圏外圏は、巨大経済圏の植民地や無法地帯となっており、地球との経済格差が大きい。特に圏外圏では「ヒューマンデブリ」や「宇宙ネズミ」と呼ばれる子供たちが、使い捨ての労働力や兵士として扱われるという悲惨な状況が続いている。
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