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2019年4月24日 (水)

ガンダムファッションチェック第15回「ガンダム0083編②」リアル路線にアレンジされた0083の制服!

第15回

【目次】

第14回「ガンダム0083編①」制服に込められた0083のファッション

⇒第15回「ガンダム0083編②」リアル路線にアレンジされた0083の制服

第16回「ガンダム0083編③」ガンダム0083で好きなファッション

第17回「ガンダム0083編④」明日から使える0083風ミリタリーコーデ

 

 


②リアル路線にアレンジされた0083の制服

― アニメっぽいデザインをリアル路線へとアレンジ ―

 

前回、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』は軍人ばかり登場するため、軍服や制服姿で登場するキャラクターが多いという話をしましたが、今回はその軍服のデザインについて注目してみましょう。

比較的地味な地球連邦軍はさておき、デラーズ・フリートの制服は、腰まであるマント、かなり大きな胸章/肩章といった装飾品、ヒザ丈の長靴など、現実的な目線で見ると派手すぎるデザインですよね。『機動戦士ガンダム』では、少しアニメっぽさを感じたこれらのデザインですが、本作や『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』などでアレンジが施されたことで、現実に存在していそうなディテールへと進化しています。

また、シーマ・ガラハウや彼女の指揮するシーマ艦隊の人たちは個性的なアレンジと着こなしをしていますが、こういうアレンジは『機動戦士ガンダムΖΖ』のネオ・ジオンでも行われていたので、ガンダムファンには違和感はなかったと思います。特にシーマの羽織は、よく考えられたデザインですね。腰のベルトで挟むように着るとコートにも見えるし、肩から掛けただけだとマントのようにもなるという、いろいろな着方を楽しむことができる優れたアイテムです。

地球連邦軍の軍服で気になるのは、アルビオン隊のMSパイロットたちが着ている“フライトジャケット”ですね。

『0083』が製作される前、映画『トップガン』(1986年)で着用されていた、パッチ類がたくさん貼られたフライトジャケットが大流行しました。その影響を受けてか、アルビオン隊のフライトジャケットにも、マークやMSパイロット章などが貼りつけられているのではないかと思います。

実際に流行したファッションを劇中にも取り入れることで、作品世界のリアリティを増幅させる1つの要因になっているのではないでしょうか。

軍服以外では、アナハイム・エレクトロニクス社の女性たちが着ている制服も登場します。もともと水色のような明るい色の制服ではありますが、ニナ・パープルトンはピンクのネクタイ、ポーラ・ギリッシュは青色のネクタイなど、さりげないオシャレを楽しんでいるようですね。中でも、ルセット・オデビーは、ネクタイは付けず、白ハイネックのインナーを合わせていて、個性的で面白いですね。

 

個人的な見解なのですが、この制服がテレビドラマ『ショムニ』(1998年)に引き継がれたのではないかと思っています(笑)。キャラクターの配置や劇中の活躍を見ると、ニナたちを思い出してしまうんですよね~!

軍服や制服が特徴的に扱われる本作ですが、物語のエピローグでは、アルビオン隊の面々がティターンズの制服を嬉々として着ているシーンが描かれています。ティターンズはエリート部隊ですから優越感もあったかもしれませんが、やはり軍服が特徴的に扱われていることがわかります。その後『機動戦士Ζガンダム』でティターンズがどのような運命を辿っていくのかを知っていると、さらにこのシーンが際立つと思います。まさに宇宙世紀の歴史的瞬間を垣間見た気分になるんですよね。

 

次回、第16回「ガンダム0083編③」ガンダム0083で好きなファッションは、5月8日(水)更新予定!お楽しみに!

 

 


三浦 玄

スタイリスト。数々のドラマ、映画、舞台、写真集など幅広いジャンルで活躍中。

1983年生まれ、群馬県出身。主な仕事に、「仮面ライダー鎧武/ガイム」や「仮面ライダードライブ」、「スモーキング」、「ハゲタカ」など。

大のガンダムファンで特に好きな作品は『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』。

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