2010年3月19日 (金)
小説『機動戦士ガンダムUC』ストーリーダイジェスト 第10巻「虹の彼方に(下)」
大切な人の命を見送ったバナージは、ついにサイアムと相まみえる。彼は『ラプラスの箱』の正体とみずからの願いを語っていく。
小説『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』
ストーリーダイジェスト第10弾! 第10巻「虹の彼方に(下)」
大切な人の命を見送ったバナージは、ついにサイアムと相まみえる。
彼は『ラプラスの箱』の正体とみずからの願いを語っていく。
ストーリーダイジェスト第10弾! 第10巻「虹の彼方に(下)」
大切な人の命を見送ったバナージは、ついにサイアムと相まみえる。
彼は『ラプラスの箱』の正体とみずからの願いを語っていく。
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機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 第10巻「虹の彼方に(下)」 福井晴敏 著 キャラクターデザイン 安彦良和 挿絵 虎哉 孝征 メカニックデザイン カトキハジメ 原案 矢立肇・富野由悠季 定価 672円(税込) B6判 角川書店刊 |
〈インダストリアル7〉宙域で繰り広げられた、『袖付き』艦隊と《ネェル・アーガマ》の攻防の中で、マリーダ・クルスが命を散らせた。リディの《バンシィ》が放った凶弾から《ネェル・アーガマ》を守るために。マリーダは思惟の光となって、自分を惜しむ人々に最後の挨拶を交わし、消えていった。〈インダストリアル7〉宙域は、静寂を取り戻し、バナージとオードリー(ミネバ)は、コロニービルダー〈メガラニカ〉内へと進む。『ラプラスの箱』の鍵を探す旅路は、最終局面を迎えていた。ビスト邸に、初めてカーディアスと対面した屋敷に《ユニコーンガンダム》が降り立ち、『箱』への封印が解かれはじめていく。『箱』を収める氷室へたどり着いたバナージたちは、宗主サイアム・ビストの出迎えを受ける。ベッドに横たわり、なおもその鋭い眼光を失わない老人は、自分のひ孫とジオンの忘れ形見に『箱』を託すことを決意する。サイアムは『箱』にまつわるすべてを話したうえで、バナージとオードリーに選択を促す。『箱』を開けるか、閉じるか、破壊するか、もしくは何も聞かずそのまま立ち去るか。バナージが、父の面影と重なる老人に力強くうなずくと、百年以上を生きた老人の手が動き、ついにバナージの前に『ラプラスの箱』が姿を現わした。 〈メガラニカ〉の外では、〈インダストリアル7〉に向けて弾道ミサイルの攻撃が始まっていた。それはフル・フロンタルの指令による、『袖付き』の旗艦《レウルーラ》からのものであった。フロンタルはまだ生きている。なおも彼は〈メガラニカ〉へと侵入を企てようとしているのだ。さらに遠く離れたコロニーレーザーが、いまだ〈メガラニカ〉に照準を合わせていた。『箱』の流出を、強大なまがまがしい光で封殺しようというのだ。 バナージは『箱』の正体とサイアムの望みを知り、改めて問われる。何を望み、何を願うか? 答えを待つサイアムに、バナージはオードリーの手を握りつつ、澱みのない“ことば”を紡いでいった。 バナージが望んだ未来とは? フル・フロンタルとの決着は? コロニーレーザーの脅威は? 極限の戦いの中で、バナージは遠い未来の人類に訪れる“ニュータイプの地平”を幻視する。 |
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先ほどまでの狂騒とはうって変わり、〈インダストリアル7〉を静寂が包んでいた。オードリーは、バナージの《ユニコーンガンダム》と合流し、ガエルの案内で『箱』が安置されている氷室へと向かう。 |
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無人の屋敷の前にそびえるように立つ《ユニコーンガンダム》。そのコクピット内で、突然優しい声が響いてくる。その刹那、オールビューモニターに『貴婦人とユニコーン』の最後の一枚が映しだされた。 |
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