文壇発のガンダム作品として、ヒットを飛ばしつづ ける「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」。 「月刊ガンダムエース」での連載も折り返し地点を 迎え、最新の4巻もこのたび発売された。その4巻の 特装版ではMG ユニコーンガンダム[Ver.Ka]の専用 武器ビーム・ガトリングガンが付属する。そこで、 新章開始を控えた著者、福井晴敏氏にガトリングガ ンについて語ってもらった。 |
本編でも2丁装備で再登場します!
第4巻は、MGでユニコーンを出すことがだいぶ前から決まっていたので、それじゃあMGユニコーンの専用武器を単行本の特典にできないかと、もちかけたことが始まりです。最初、確か「バズーカがいい」と言ったんです。バナージが、ユニコーンごとネオ・ジオンに一度拿捕されてしまう展開が決まっていたから、脱出時にクシャトリヤが持っている武器をユニコーンが奪い取って、緊急で使わせようと。それは一度しか使わない武器だから、MGの商品パッケージには入らない。しかもネオ・ジオンの兵器だし。それを第4巻特装版の特典にしたいと。そうしたら、「全高が22.3mのクシャトリヤが持っているバズーカはどれくらいの大きさになるのか、わかっとるのか、貴様!」と言われて(笑)。あ、確かにでか過ぎだと。でかいということはコストも跳ね上がるわけで。加えて「クシャトリヤがバズーカを装備することに果たして何の意味があるのか?」とか、そういう理詰めでこられると、もう何も言えなくて(笑)。代わりにカトキハジメさんから提案してもらったのが、ビーム・ガトリングガンなんです。
一度きりのゲスト扱いの武器だし、オマケ的に付くものだから、たとえプラモを買っていない人でも、携帯ストラップとしてご利用くださいとか、適当なことを考えていたら、なんと2丁セット!で腕に直接装着する設定をカトキさんが描いてきたんです。その設定を見たときに、これはカッコイイ!と。ただ、敵の基地から脱出してくるのに、いきなり2丁を腕に装着するのは大変な作業だろう。なので、パラオ戦のときは1丁を手持ちで使って、次回以降、2丁装備で小説本編に出すことにしました。それは近々出てくると思います。ちゃんと読者も納得できる理屈つきで出てきますよ。
広がり・密度をもったコンテンツに
「UC」はプロットはこちらで全部つくってしまうのですが、そのあとメカニック、キャラクターの打ち合わせを重ねていくなかで、安彦良和さんからキャラクターの提案をいただいたり、カトキハジメさんのほうから提示されたメカもあって、それをお話の中に織り込んでいった結果、ひとりでつくるよりも本当に豊かなものができあがったという実感があります。おかげで当初の3倍ぐらい作業量が大変なことになってますけどね(笑)
大枠は変わらないけど、「UC」はいろんなものを吸い込みながら大きくなっているコンテンツなんです。今、折り返し地点まで来て、ゴールも想定できてはいます。が、当初予定していたよりも、もしかしたらもっと広がるかもしれない。それは長くなるということではなくて、吸い込んだ分だけ密度がぎっしりになるかもしれない。それは作者自身も完全に見えていないところでもあるので、今後もぜひ期待してください。
さらに 「機動戦士ガンダムUC」公式サイトで、インタビューを敢行!
5月10日(土)更新予定の公式サイトを要チェック!!
インタビュー後、福井さんに「ビーム・ガトリングガンを使って、MGユニコーンのお勧めポーズをお願いします!」とオファー。手元にあった、MGユニコーンとガトリングガンをいそいそと組み付ける福井さん。
「実はユニコーンをちゃんとデストロイモードにしている人って少ないんですよ」と、的確に装甲を展開、サイコフレームが露出されていく。さすが原作者。数分後、完成! それでは記念に一枚。
左腕に2連装ビーム・ガトリングガン、右腕にビーム・マグナム、背にハイパー・バズーカを装着。シールドはあえて装備せず、完全攻撃型のユニコーンガンダムが完成。防御を考えないのが男らしい?
機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 第4巻「パラオ攻略戦」特装版 福井晴敏 著 キャラクターデザイン 安彦良和 メカニックデザイン カトキハジメ 挿絵 虎哉孝征 原案 矢立肇・富野由悠季 完全受注生産 定価 1,260円(税込) B6判 角川書店刊 ※受注は終了しております。 |
ガンダムインフォ編集部
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