
“ビジネスのヒントは宇宙世紀にあり!”をスローガンに活動しているマーケターユニット「GMB」による連載「Gundam Meets Business」。今回は、番外編と称して、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の試写から学んだことをお届けします。
『閃光のハサウェイ』は、ガンダムを初めて視聴するという方にとって、最初少しだけ戸惑うところがあるかもしれませんが、飽きさせないストーリー展開と個性の強いキャラクターたち、そして独特のセリフ回しにどんどん引き込まれていくことでしょう。ぜひ映画館で観て欲しいと願うのは、まるでその場にいるかのような映像と音の体験ゆえ。モビルスーツが人に対していかに巨大で、戦争兵器であるのか、ということを認識・体感できます。ぜひ、劇場でご覧ください。
さて、試写会ではいちファンとして素直に堪能してまいりましたが、我々GMBとしてはビジネスに活かせるポイントを見つけてしまいました。
ネタバレはほとんどしていないと思いますが、気になる方はぜひ映画を観てからお読みください。
『閃光のハサウェイ』は、ガンダムを初めて視聴するという方にとって、最初少しだけ戸惑うところがあるかもしれませんが、飽きさせないストーリー展開と個性の強いキャラクターたち、そして独特のセリフ回しにどんどん引き込まれていくことでしょう。ぜひ映画館で観て欲しいと願うのは、まるでその場にいるかのような映像と音の体験ゆえ。モビルスーツが人に対していかに巨大で、戦争兵器であるのか、ということを認識・体感できます。ぜひ、劇場でご覧ください。
さて、試写会ではいちファンとして素直に堪能してまいりましたが、我々GMBとしてはビジネスに活かせるポイントを見つけてしまいました。
ネタバレはほとんどしていないと思いますが、気になる方はぜひ映画を観てからお読みください。
予想通りか予想以上か、新型コロナも市場動向も、消費者の認識や行動も、変化を続けています。若い頃の経験から、事実は注意深くゆったりと進行するものだ、ということも学びました。とはいえ、一年もあれば大きく変化してしまうのだということも、この一年で体験しました。
10年、50年、100年先の世界やビジネスを考えるのはとても大事なことだと頭では理解していながら、日々の生活や業務の中では明後日のことさえ考える暇などない、なんてことを言う人もいるでしょう。今日から明後日までの3日間で事態が1%しか変化しなかったとしても、もしその変化が続くのなら、一年ではその100倍以上変化することになります。つまり丸ごと全部変わってしまうことになりかねません。ゆったりとした変化でも、意外と短期間に大きな変化をもたらすことが可能です。
“ゆったりと進む大きな変化”が厄介なのは、全貌が見えたときにはすでに事態がかなり進行してしまっているということです。そして、いったん姿をあらわすと等比級数的に変化が加速しかねない。気がついたときには、すでに不可逆な状態になっている。手遅れになるのは、意外とこうした変化なのかもしれません。
夏休みの宿題が間に合わないという幼い日の原体験から、社運をかけた大規模プロジェクトの進捗遅延にいたるまで、ゆったりとした変化には注意が必要です。
10年、50年、100年先の世界やビジネスを考えるのはとても大事なことだと頭では理解していながら、日々の生活や業務の中では明後日のことさえ考える暇などない、なんてことを言う人もいるでしょう。今日から明後日までの3日間で事態が1%しか変化しなかったとしても、もしその変化が続くのなら、一年ではその100倍以上変化することになります。つまり丸ごと全部変わってしまうことになりかねません。ゆったりとした変化でも、意外と短期間に大きな変化をもたらすことが可能です。
“ゆったりと進む大きな変化”が厄介なのは、全貌が見えたときにはすでに事態がかなり進行してしまっているということです。そして、いったん姿をあらわすと等比級数的に変化が加速しかねない。気がついたときには、すでに不可逆な状態になっている。手遅れになるのは、意外とこうした変化なのかもしれません。
夏休みの宿題が間に合わないという幼い日の原体験から、社運をかけた大規模プロジェクトの進捗遅延にいたるまで、ゆったりとした変化には注意が必要です。

そうした変化への脆弱性は、プロジェクトの進捗といった社内事情によるものだけではありません。競合の新商品がシェアを侵食したり、消費者の購買パターンが変化するときも、急速な変化と同じくらい危険なのが、ゆったりした注意深い変化です。通常の分析は、大きくて素早く進行している変化に着目しがちなので、ゆったりした変化を見逃してしまうことがあります。
しかも、そうした変化の前では組織を動かすのは大変です。見えにくく、組織全体に危機感を抱かせるのには不十分なことが多そうです。それは、大きな脅威には見えないところこそが、脅威です。
さまざまな変化が同時進行で進んでいて、我々はそれぞれ、うつろいやすく不安定で、複雑で曖昧な環境にいます。なにがしか来月の予定はあっても、来月なにが起きるのかはよく分かりません。この1年で、そうした印象はより深くなったように思います。人がそんなに便利になるわけもありません。
とはいえ、心構えと対処の方法はありそうです。「身構えているときには、死神は来ないものだ、ハサウェイ」。この言葉はきっと、ハサウェイだけでなくさまざまな場面で私たちを救ってくれそうです。変化を認識しながら受け入れつつ、油断なく身構えておきましょう。

ハサウェイと言えば、5月7日(金)全国ロードショーの『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』です。試写会場ではペーネロペーとΞガンダムの戦闘のように、頭の中をいくつもの思念が閃き巡りました。強く感じたのは、モビルスーツがいままでの作品群に比べて、ずいぶんと生々しく大きく見えたことです。それは、ひとつの印象深い感覚を思い出させるものでした。
ひょっとすると、今回のモビルスーツの見え方には、実物の威力が大きく作用したのではなかろうか、と想像しました。実物とはすなわち、横浜(GUNDAM FACTORY YOKOHAMA)のガンダムです。可動する実物大を開発し、その起動を目の当たりにするという体験では、モビルスーツは目の前にある現実として身体性をともないます。それは、お台場で初めて見たときの戦慄以上に衝撃的なものかもしれません。直接・間接にさまざまな影響があったことでしょう。
横浜以後の第一作目として見逃せない進化を遂げた、必見の新作であると思います。
GMBとは
ガンダムをこよなく愛し、ガンダムでビジネスを語る、謎でもないマーケターユニット。
音部 大輔
日米P&G、ダノンジャパン、ユニリーバ・ジャパン、資生堂などで、マーケティング担当副社長やCMOとしてマーケティング組織を構築・指揮し、持続的成長を実現。2018年より株式会社クー・マーケティング・カンパニー代表取締役。国内外のさまざまなクライアント企業にマーケティング組織強化など提供。博士(経営学 神戸大学)。日本マーケティング学会 理事。日経BPマーケター・オブ・ザ・イヤー審査員、日経BtoBデジタル・マーケティングアワード審査員。著書に『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(宣伝会議)、『マーケティングプロフェッショナルの視点』(日経BP)
田中 準也
新卒でクレディセゾン入社。その後ジェイアール東日本企画、電通、トランスコスモス、メトロアドエージェンシー、電通レイザーフィッシュ(現電通アイソバー)を経て、2015年インフォバーン入社。2017年に取締役に就任。2019年より取締役COO。マスからデジタルまで精通し、オンラインとオフラインを横断する総合的なコミュニケーションデザイン及び新規事業開発・推進が得意。
一般社団法人マーケターキャリア協会 代表理事。
豊後 祐紀
30歳。デジタルマーケティング支援会社、読売広告社 シンガポール支店、DMM.com(現 DMM GAMES) でeスポーツ(PUBG JAPAN SERIES)のマーケティングマネージャーを経て、Lenovo Japan入社。ゲーミングPC(LEGION)事業のマーケティングリードとして、自社ブランドの向上に日々研鑽している。
新卒でクレディセゾン入社。その後ジェイアール東日本企画、電通、トランスコスモス、メトロアドエージェンシー、電通レイザーフィッシュ(現電通アイソバー)を経て、2015年インフォバーン入社。2017年に取締役に就任。2019年より取締役COO。マスからデジタルまで精通し、オンラインとオフラインを横断する総合的なコミュニケーションデザイン及び新規事業開発・推進が得意。
一般社団法人マーケターキャリア協会 代表理事。
豊後 祐紀
30歳。デジタルマーケティング支援会社、読売広告社 シンガポール支店、DMM.com(現 DMM GAMES) でeスポーツ(PUBG JAPAN SERIES)のマーケティングマネージャーを経て、Lenovo Japan入社。ゲーミングPC(LEGION)事業のマーケティングリードとして、自社ブランドの向上に日々研鑽している。
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