『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、本日1月23日(水)に、原作者である富野由悠季氏よりコメントが到着した。
本作は、『ガンダム』の生みの親でもある富野由悠季監督により、1989年に出版された同名小説を原作とし、劇場版3部作の新作アニメーションとして、来冬以降公開予定。
なお、公式サイトでは、予告PVとスタッフリストに加え、本作の“クリアファイル付き前売り券”の情報が公開中となっているので、ぜひともチェックしておこう。詳細は『閃光のハサウェイ』公式サイトをご覧ください。
映画化に期待する
原作者:富野由悠季
30年ちかく前に書いたノベルスの映画化は、原作者として嬉しい。まさかという驚きがあった、しかも三部作。製作関係各位から、本作のテーマは現代にこそ必要だと判断をされてのことだと聞けば、あらためて内容をチェックした。そして、また呆然とした。
現実の世界は進歩などはしないで、後退しているかも知れないのだ。だから、ガンダムのファンの皆々様方が牽引してくださった道筋があったおかげで、今日、本作のテーマが現実にたいして突きつける意味があると知ったのである。
その意味では、本シリーズを牽引してくださった皆様方に感謝をするだけである。
同時に、諸君等ひとりびとりも本作のメッセージの希望である解決策を次の世代は開拓してもらいたいと願ってのことでもあろうとも想像する。
すなわち、大人になったガンダムファン世代は、ファンの力だけではリアリズムの閉塞感と後退感を突破する力はなかったと自覚もしたからこそ、その申し送りを本作に託していらっしゃるのではないかとも想像するのだ。
アニメがリアルである必要はないのだが、映画という公共の場に発表されるものであるのなら、少なくとも幅広く若い公共に響くものであっても良いのではないかと信じるのである。
製作する世代が若くなり、それを享受する観客がさらに若くなれば、それら次の若い世代が、いつか人の革新――ニュータイプ――への道は拓いてくれるのではないかと信じるのである。
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