アニメ専門有料チャンネル「アニマックス」にて、11月6日(日)18:25より『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I~III』が一挙放送されることを記念して、アニマックス協力のもと進行中のプロジェクト「GUNDAM THE ORIGIN TECHNOLOGY LAB ~機動戦士ガンダム THE ORIGINを科学する~」では、「モビルワーカーは、月面に着地できるのか?」を検証した実験ムービーと記事が本日公開された。
「モビルスーツをリアルに開発できる可能性はあるのか?」という疑問からスタートした本プロジェクトは、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の劇中にあるモビルスーツのプロトタイプ「モビルワーカー」の実用テストシーンに着目し、月面やコロニー内、地上でも運用されていくことになる「モビルワーカー」の実現性を、現実世界の宇宙開発技術の観点から検証することで、最先端の宇宙開発テクノロジーやガンダムという作品の魅力を届けることを目指す。
今回公開された実験ムービーと記事では、「JAXA(宇宙航空研究開発機構)」協力のもと「モビルワーカーは、月面に着地できるのか?」という疑問にフォーカスして、JAXA初公開の「月面模擬チャンバー」を利用した模擬月面でのリアルな実証実験を実施するまでのプロジェクトの全貌が明らかにされる。
実証実験には、JAXAに所属する月探査のプロであり、2003年に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」にも構想段階から携わった、JAXA「宇宙科学研究所」および「宇宙探査イノベーションハブ」の橋本樹明教授が登場。月面環境の再現からモビルワーカーの月面着地実験まで協力を得る。
橋本教授の監修のもとモビルワーカーの脚部を模した「足形試験機」を開発し、月面の砂「レゴリス」は、新雪のようにふかふかの状態で積もっており、人が月面をうまく歩くのは難しいという情報を踏まえて、「真空状態の模擬月面」でのモビルワーカーの着地実験を敢行する。
▲モビルワーカー足形試験機
▲月面模擬チャンバー
実験に利用した「月面模擬チャンバー」は、国内で唯一JAXAのみが保有する「月の砂“レゴリス”を敷き詰めて真空状態をつくれる装置」であり、その全貌は本動画で初公開となる。
同施設は「月着陸機がちゃんと月面に着陸できるのか」、「月面車(探査ローバー)が月面を本当に走れるのか」などの研究が日々行われている研究設備で、本動画の見どころのひとつとなっている。
はたして「モビルワーカー」(の脚部を模した足型試験器)は、月面環境にしっかりと着地できたのか?月面でモビルワーカー(ロボット)が活動したらどうなるのか?
その結論は、ガンダムインフォ内の特設ページで、ぜひ見てみよう。
▼「GUNDAM THE ORIGIN TECHNOLOGY LAB」特設ページ
http://www.gundam.info/techlab/
「月面模擬チャンバー」とは?
通称「月面模擬チャンバー」。正確には「月面環境を模擬した真空チャンバー」。
ドーム状の筐体内部に空気のない真空状態をつくる「真空チャンバー」といわれる装置に、月の砂レゴリスを再現した模擬レゴリスを敷き詰めることができる国内唯一の装置。この装置で、人工的に月面を再現した「模擬月面」を作り出すことができる。
真空チャンバーは他の研究施設にも数あれど、月の模擬砂を大量に敷き詰められる施設は国内でこれだけ。つまり「限りなく月面に近い場所」。本プロジェクトにて本邦初公開。
真空チャンバーは通常、中に何もない状態でのみ使用するため、月面環境を再現できるチャンバーは貴重。JAXAではこの「月面模擬チャンバー」を利用して「月着陸機がちゃんと月面に着陸できるのか」、「月面車(探査ローバー)が月面を本当に走れるのか」などの実験を日夜行っている。
▲模擬レゴリスが敷き詰められた「月面模擬チャンバー」
「月の模擬砂(模擬レゴリス)」とは?
月面の砂(レゴリス)は、地上の砂とは異なり新雪のようにふかふかの状態で積もっており、月面は足場が不安定な状態だと考えられている。そのため、人が月面をうまく歩いたり、車が走ったりするのは難しいという。
そんな足場が不安定な月面環境で、もしモビルワーカーが運用されたとしたら、果たして「歩行」することはできるのか?そもそもレゴリスに覆われた月面は人が「大地を踏みしめて立つ」ことすら危うい環境であり、そんな月面環境で、もしモビルワーカーが歩行したら、まっすぐに「着地」することができるのだろうか?そんな疑問に答えを出すのが、今回の月面着地実験の意義である。
月面の砂は、砂粒の角がとがっているなど、地球の砂とは異なる性質を持つ。地球の砂は、川の水や風などによる風化で削られて丸くなり粒の大きさもだいたいそろっている一方、月面は真空状態で水も風もないので風化することはなく、何億年もかけて隕石がぶつかって砕けることを繰り返してできた。そのためひとつひとつの粒の角がとがっていたり、様々なサイズの砂粒が混ざっているのが月面の砂の特長。そんな月面の砂を模擬的に再現した貴重な砂が、今回実験のためにお借りした「月の模擬砂(模擬レゴリス)」である。
「モビルワーカー足形試験機」とは?
JAXAのアドバイスをもと製作した「モビルワーカー足型試験機」。モビルワーカーの脚部を模した高さ85mm、約500gのこの試験機は、「月面模擬チャンバー」の極限環境に耐えられるよう特別に設計された。
プラスチック製のモビルワーカーの模型を「月面模擬チャンバー」に入れると、真空状態で塗料や樹脂が蒸発して飛散してしまったり、表面がボロボロになって欠け落ちてしまい、真空チャンバー内を汚染する可能性があるため、この試験機は「金属の一体成型で作る」、「塗料、ねじくぎは使わない」、「大きさ、質量は制限内で作る」などの厳しい条件をクリアするために設計された。
モビルワーカーの脚部とは見た目は異なっているが、「モビルワーカーの月面環境への着地」を検証するには最適な設計がなされている。
▲モビルワーカー足形試験機の設計図
▲足形試験機を数十cmにつるす。足型は月面に着地できるのか?
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I~III』11月6日(日)18:25よりアニマックスにて一挙放送!
「GUNDAM THE ORIGIN TECHNOLOGY LAB ~機動戦士ガンダム THE ORIGINを科学する~」と平行して、アニマックスでは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I~III』の3作品を、11月6日(日)18:25より一挙放送!
ぜひアニマックス公式サイトで詳細をご覧ください。
アニマックス公式サイト
http://www.animax.co.jp/
「GUNDAM THE ORIGIN TECHNOLOGY LAB ~機動戦士ガンダム THE ORIGINを科学する~」と平行して、アニマックスでは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I~III』の3作品を、11月6日(日)18:25より一挙放送!
ぜひアニマックス公式サイトで詳細をご覧ください。
アニマックス公式サイト
http://www.animax.co.jp/
「GUNDAM THE ORIGIN TECHNOLOGY LAB」とは?
本プロジェクトは、「子どもの頃に見たガンダムがきっかけで理工系を志し、宇宙工学・ロボット工学などの最先端の科学技術の現場を支えているプロフェッショナルなガンダムファンの大人たちが力を合わせて、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の中で描かれる宇宙空間における様々な事象・現象を再現。
最先端の宇宙関連テクノロジーやガンダムという作品の魅力をお届けする」ことを目的としたものです。
本プロジェクトは、「子どもの頃に見たガンダムがきっかけで理工系を志し、宇宙工学・ロボット工学などの最先端の科学技術の現場を支えているプロフェッショナルなガンダムファンの大人たちが力を合わせて、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の中で描かれる宇宙空間における様々な事象・現象を再現。
最先端の宇宙関連テクノロジーやガンダムという作品の魅力をお届けする」ことを目的としたものです。
JAXA 橋本樹明教授 プロフィール
JAXA「宇宙科学研究所」所属。専門は制御工学。小惑星探査機「はやぶさ」ミッションに構想段階から参加。1990年代からは月着陸機や、月探査ロボットなどの研究を主導。月面に大型の探査機やローバーを降ろす「SELENE-R」ミッションの実現を目指し、研究を続けている。
2015年4月に相模原キャンパスに設置された「宇宙探査イノベーションハブ」を併任し、地上の産業界と連携してイノベーションを起こそうと画策している、月探査に関する日本のキ―パーソン。
宇宙航空研究開発機構 JAXA公式サイト
http://www.jaxa.jp/
宇宙探査イノベーションハブ公式サイト
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/
橋本樹明教授プロフィール
http://www.isas.jaxa.jp/j/about/professor/h/hashimoto_tatsuaki.shtml
JAXA「宇宙科学研究所」所属。専門は制御工学。小惑星探査機「はやぶさ」ミッションに構想段階から参加。1990年代からは月着陸機や、月探査ロボットなどの研究を主導。月面に大型の探査機やローバーを降ろす「SELENE-R」ミッションの実現を目指し、研究を続けている。
2015年4月に相模原キャンパスに設置された「宇宙探査イノベーションハブ」を併任し、地上の産業界と連携してイノベーションを起こそうと画策している、月探査に関する日本のキ―パーソン。
宇宙航空研究開発機構 JAXA公式サイト
http://www.jaxa.jp/
宇宙探査イノベーションハブ公式サイト
http://www.ihub-tansa.jaxa.jp/
橋本樹明教授プロフィール
http://www.isas.jaxa.jp/j/about/professor/h/hashimoto_tatsuaki.shtml
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