MGインフィニットジャスティスガンダム特集、そのトリを飾るのは、開発にさまざまなアイデアとアドバイスを提供した重田智氏が自らポージングして撮影した、MGインフィニットジャスティスの画像集だ。
なぜ重田氏が写真を撮ることになったのか? その発端は1ヶ月ほど前。完成したMGインフィニットジャスティスをガンダムインフォスタッフがいじっていた時にふと思ったことだった。
『アニメのイメージを元にプラモデルを造ったのであれば、逆にプラモデルでアニメっぽい二次元の絵(=写真)も作れるのではないか……?』
さっそく、重田氏に相談してみた。
スタッフ 重田さん、MGインフィニットジャスティスをアニメっぽくポーズつけて、うまく写真を撮れば、アニメーションカットそっくりになるんじゃないですかね?
重田 まあ、本編の作画イメージで開発してもらっているんだから、ポージングと撮り方次第ではなんとかできるんじゃないの。
スタッフ じゃあ、お願いします。撮影した写真は今回の特集に掲載しますので。
重田 え? 俺がやるの!?
重田 まあ、本編の作画イメージで開発してもらっているんだから、ポージングと撮り方次第ではなんとかできるんじゃないの。
スタッフ じゃあ、お願いします。撮影した写真は今回の特集に掲載しますので。
重田 え? 俺がやるの!?
というわけで、より本物に近づけるため、重田氏本人にご協力いただくこととなったのであった。
■撮影風景
撮影場所はサンライズのD.I.D.スタジオ。主に『MS IGLOO』などのCG作品を制作するスタジオだが、ガンダムインフォでおなじみの「ガンプラぐるぐる」を撮影・制作しているスタジオでもある。ここでなら、機材等の撮影に必要なものが全て揃っている。「ガンプラぐるぐる」担当のD.I.D.スタッフに協力してもらい、撮影をすることになった。
▲ここが普段ガンプラぐるぐるを撮影しているサンライズ D.I.D.スタジオの一室。カメラ、レフ板、照明等、「ガンプラぐるぐる」とまったく同じ撮影機材を使用した。
▲重田氏が持参したポージングのアイデアスケッチ。稼動範囲を確かめながら、ポーズを決めていく。
▲ポーズが完成したインフィニットジャスティスを撮影台のターンテーブルに設置。重田氏自らカメラのファインダーを覗いて調節する。撮影位置が決まれば、今度はライティングの調整をおこなう。照明の強さ、角度だけでまったく写真の見え方は変わってしまうので、レフ板を使って調整している。
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■撮影画像集
それでは実際に撮影した画像を見ていただこう。こちらの
画像集では、ズームして見ることもできるので、ぜひ迫力ある画像を堪能して欲しい。
■各作品を見る
今回撮影したポーズは全部で7点。それぞれにアニメ本編のイメージを元に制作している。
重田氏のコメントと共にご覧いただきたい。
●ショット=1
▲PHASE-42、ラストのインフィニットジャスティス発進シーンのイメージです。
まず始めのポージング、撮影なのですが、ちょっと右腕が上がりきっていませんでした。ポーズをつける事にまだ躊躇いがありますね。 ポイントは、奥の左脚の見え方です。また、右脚の白い装甲部分の色が磁器のように、なかなか良い色の雰囲気に出ていますね。 今回の撮影では、ライティングのコントラストを強めて全体的に大人っぽいムードを出すようにしています。 |
●ショット=2
▲ショット=1のアングル違いですが、このアングルに対して写り映えするようにポーズの各部を微妙に調整しています。
両肩の砲身の左右への広がり具合とウイングの上反角のパース感がポイントでしょうか。これはカメラの画角ではなくポージングの方で調整しています。 ちなみに、右脚、右腕の角度は、かなり変更しました。 ツノに余分なカゲが落ちてしまっているのは残念ですね。 |
●ショット=3
▲手前に大きく入り込んでくる蹴り足がポイントです。
右脚のボケ具合は良いにしても、もう少し脚のサイズを大きく見せたかったのですが、アニメのようには簡単にいきませんでした。手前、奥のパース感を強調させるようなレンズ選択をもう少し勉強した方が良さそうですね。 カメラ目線と奥の右腕、右脚にも注意してポージングしています。また、レフ板を使って目のホイールシールを光らせました。 |
●ショット=4
▲ポーズ的にはあまりハデではありませんが、今回の撮影の中で一番気に入った上がりとなりました。
手前に突き出されたビームサーベルにも注目なのですが、微妙に調整した身体のラインの流れ、両足のラインの流れと開き具合がポイントです。各関節ごとに微妙なねじりを入れて、これで力の入り具合の表現、ポーズの表情付けをしています。これから大きく動き出す寸前の、力を溜め込んだ雰囲気が良く出ていると思います。 ちなみに、このポーズとアングルであれば左手のライフルは写真のように構えさせて、ライフル側面を見せないようにしました。見た目が重く、動きのある(見える)絵面にならないからです。 |
●ショット=5
▲こちらも、両脚のラインの流れと関節のねじり具合がポイントです。特に、手首、足首の角度の微調整に気を遣いました。
アゴを引いた睨み付ける感じのカオも、なかなか格好良く撮れていますね。こちらもレフ版を使って目を光らせています。 ショット=4やショット=5のようなポーズでは特に爪先の斜めカットがポーズの伸びやかさの中で生きていますね。 派手に力の入っているポーズより、ちょっとした力の入り具合を表現する方が難しいのはアニメと同じようです。 |
●ショット=6
▲今回の撮影では蹴り以外でのアクションポーズにチャレンジしたのですが、これもなかなか良い雰囲気になったと思います。
こちらも右脚のラインの流れがポイントなのですが、キットの構造上アンクルガードが臑の装甲に追従しきれず、ちょっと中途半端な感じになってしまいました。 ライティングによって、ビームサーベルのビーム部が発光しているように見える感じがなかなか良いです。 また、アニメ作画ではこんな場合、画面右側にもウイングが見えて欲しいものですが、やはり構造上、難しかったですね。 |
●ショット=7
▲ラストは「FINAL-PLUS」でのオープニングのシーンがイメージです。もう少し、ライティングのコントラストを強めて雰囲気を出した方が良かったかもしれませんが、撮影者側の疲労がなんとなく画面に滲み出てきていますね。
奥のウイング部分は、暗くなりすぎて見えないので、レフ板を使って浮かび上がって見えるようにしました。銀の装甲部分の色が良い雰囲気です。 本編と同じように、左側にストライクフリーダムを並べると、もっとムードが出たかもしれませんね。 |
●撮影を終えて
今回のこういった撮影は初めてで、また急遽作業することとなったために事前の準備がほとんどなく撮り始めてしまいました。
その為、撮りたいイメージに対しての撮影機材等の不備は、撮影をしながら気が付くという為体で、まったく情けない有り様となってしまい、事前のプランニング、打ち合わせ、準備の必要性を痛感した次第です。
もし、次回(?)があるのであれば、もう少し良い物が撮れるのではないかと思っているのですが……。
最後に、不慣れな自分の撮影に長時間付き合っていただいたD.I.D.スタジオの高木さん、山内さんには大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。本当にごめんなさい。
そして、ありがとうございました。(重田 智)
その為、撮りたいイメージに対しての撮影機材等の不備は、撮影をしながら気が付くという為体で、まったく情けない有り様となってしまい、事前のプランニング、打ち合わせ、準備の必要性を痛感した次第です。
もし、次回(?)があるのであれば、もう少し良い物が撮れるのではないかと思っているのですが……。
最後に、不慣れな自分の撮影に長時間付き合っていただいたD.I.D.スタジオの高木さん、山内さんには大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。本当にごめんなさい。
そして、ありがとうございました。(重田 智)
プレゼントのお知らせ | ||
今回撮影に使用したMGインフィニットジャスティスガンダムの完成品を、 なんと重田智氏の直筆サイン入りで1名様にプレゼント! ※今回使用したキットは試作品(テストショット)を使用しているため製品版とは異なります。 ご希望される方は下の「応募する」ボタンを押して、応募フォームに必要事項をご記入の上、 ご応募ください。 応募期間: 2008年12月5日(金) 17:00 ~ 2008年12月19日(金) 17:00 ※当選者は、12月25日(木)のガンダムインフォで発表いたします。 |
Flash制作 : SUNRISE D.I.D.
ガンダムインフォ編集部
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