“OPEN FUTURE”をテーマに未来のモビリティ社会を提案する「第46回 東京モーターショー 2019」では、10月31日(木)に「G-SATELLITE 宇宙へ」のトークショーが開催された。
トークショーには、インフォバーン・取締役 COOの田中準也さん、東京2020組織委員会の天野春果さん、東京大学 中須賀・船瀬研究室の研究院で博士(工学)の青柳賢英さん、衛星に搭載されるガンプラの製作を担当するBANDAI SPIRITSの山中信弘さんが登壇し、プロジェクトの進捗などが語られた。
「G-SATELLITE 宇宙へ」トークショー
トークショーは、田中さんが司会進行を務め、テーマを区切って他の登壇者へ質問をする形で進められた。
まず、「なぜ、ガンダムだったのか?」を問われた天野さんは、「今まで誰もやったことのない『応援衛星を打ち上げてオリンピックを応援する』ということを、ポップカルチャーとしての『ガンダム』がしたら面白いのではないかというのがきっかけでした。そして、小型人工衛星のスペシャリストである青柳さん、ガンプラ製作の山中さんを巻き込んで行く形で企画がスタートし今に至ります」と語ってくれた。
話は「制約条件の中で産み出されるチャレンジ」に移り、小型衛星の検証実験やロケット打ち上げの映像を交えながらプロジェクトの進捗を紹介。今回衛星に乗るガンプラについて聞かれた山中さんは「衛星に乗るサイズということで1/200サイズになりました。高温に耐えられる素材を使用したり、宇宙線に耐えられるよう特殊なコーティングを施したり、色々な“チャレンジ”をしているのできっと大丈夫だと思います。」と答えた。
「失敗を恐れず、やりきるモチベーションとは」というテーマには、天野さんは「オリンピックの期間にガンダムとシャアザクが、地球の周囲を秒速8kmで回ってるという絵を思い浮かべるだけでやる気になるし、次の世代を担う子どもたちに大人がこういう凄い面白いことをやっていいんだというのを見せたい」、青柳さんは「新しいことに挑戦できるということがモチベーションです。人工衛星をやっていると失敗は隣り合わせなので、恐れるというよりは失敗を考えて常に潰していくというやり方をしています」、山中さんは「ものを作っている立場なので(青柳さんと)同じ感覚なのですが、今までやったことの無い事、成功すれば歴史に残るような大きい事をやれるという楽しさがあります」と回答。
最後に「この体験で国民に伝えたいこと」について聞かれると、山中さんは「大勢の人に見て頂けるので、子どもに対して夢や面白さ、物づくりの楽しさを伝えられたらと思います」、青柳さんは「人工衛星は地球を観測したり砂漠化を見たりと非常に真面目なものというイメージが強いと思います。その人工衛星や宇宙空間を使って今回のような面白いことをやっていいんだということを伝えて、次の何か面白いことにつながって欲しいです」、天野さんは「オリンピックには“宇宙”カテゴリが無かったので“初めてやる”というロマンをこういう場でも生み出せることを伝えていきたいです」とそれぞれ語り、会場は大盛り上がりのうちに幕を下ろした。
(ガンダムインフォ編集部)
第46回 東京モーターショー
「G-SATELLITE 宇宙へ」トークショー
[日程]2019年10月31日(木)
[会場]MEGA WEB
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