今年のメカデザイナーズサミットで発表された、ガンダムとシャア専用ザクの大型モニュメント。そのお披露目が4月23日(土)に、JR南武線「稲城長沼駅」高架下で行われた。当日は稲城市観光施設「いなぎ発信基地ペアテラス」もオープンし、モニュメントの除幕式には大河原邦男さん、アムロ役の古谷 徹さん、シャア役の池田秀一さんが出席。式終了後、3人の記念トークセッションも開催された。
最初に「アムロ・レイ役の古谷 徹さんです!」の紹介とともに、サプライズでモノマネ芸人の若井おさむさんが登場。おなじみになったアムロのモノマネを披露し、続いて登壇した本物の古谷さんと息のあった掛け合いを見せていた。若井さんが「アムロ、帰りま~す!」と退場すると、シャア役の池田さん、大河原さんがステージへ。実は古谷さん、池田さん、大河原さん3人だけでのイベントは今回が初めてなのだとか。
古谷
モニュメントを間近で見せてもらって驚きました。本当によくできていて、右手にビーム・ライフルを持って、左手にあるシールドは地面に下ろしているポージングも珍しいですよね。お台場のガンダムは武器を持っていないですからね。あれだけ大きいシャア専用ザクは滅多に見ないし、意外とマッチョだなぁと思いました。
池田
モニュメントでシャア専用ザクを見るのは初めてでした。ガンダムはお台場に実物大のほうがありましたが、以前、お聞きしたら「ザクの実物大は曲線を再現するのが難しい」というお話だったんです。
大河原
ほかにも、実物大だとシールドに当たる風圧がすごくて大変だ、ということは聞いたことがあります。
池田
僕が演じたシャアはいろんなモビルスーツに乗せていただいたんですが、やっぱりザクがいちばん印象に残ってますね。「見せてもらおうか~」っていう一連のセリフは、あのデザインだから何の抵抗もなく、すんなり出てきたんだと思います。
稲城長沼駅の改札を出てすぐ、東側にペアテラスがあり、施設内には特産品の販売や喫茶、観光案内のスペースが設けられている。モニュメントは約3.6mで設定全高の1/5ほど。下にライトが設置されており、夜はライトアップされる。
大河原
『機動戦士ガンダム』は37年も前の作品で、その間にガンダムもザクもデザインが進化していて、アニメの設定画とは相当違ってきているんです。今回はアニメ第1話に出てきた、プレーンなザクとガンダムを基本にしています。それと私の独りよがりで作ってもおもしろくないので、いろんな方が楽しんで参加できるよう、譲れないポイント以外はお任せしました。
大河原さんをはじめスタッフのアイデアが結集して2体のモニュメントが完成した。実は大河原さんは池田さん同様に、お台場ガンダムの横にザクがいないことがずっと心残りだったそうだ。生みの親にとってはガンダムとザクの両方が主役であり、ガンダムと違って自分の裁量で自由にデザインできたザクは特に思い入れも強く、モニュメントの製作では生みの親ならではのポイントがあったとか。
大河原
ザクでは“女子高生の太もも”を再現しています(笑)。かなりボリュームがあって、最近のガンプラを見慣れた人にはショックかもしれませんが、いまどきのデザインとはまた違った魅力を感じていただけたらと思っています。
トークでは大河原さんが少年時代のころ、まだ市ではなくのどかな村だったころの稲城の思い出や、池田さんも若いころには時代劇のロケで稲城に来ていたというエピソードも。ほかにも「大河原さんはジオン派なんですよ」と言っていた古谷さんが、実はゲルググがいちばん好きだったということが判明。
最後に稲城長沼駅に集まったファンへの感謝のことばでトークセッションは幕を閉じた。
古谷
こうして稲城長沼駅に3.6mのガンダムとシャア専用ザクが立ったことはとてもうれしいです。この駅を利用する皆さんが毎朝2体を見て、勇気をもらって出勤して、疲れて帰ってきたらライトアップされた2体を見て癒される。そうやって『機動戦士ガンダム』という作品がさらに愛されて、皆さんのお子さんたちお孫さんたちに伝わっていくことを心から願っております。
池田
富野さん、大河原さん、安彦さんが立ち上げた『ガンダム』という作品が今年で37年を迎えますが、『ガンダム』という作品は今も脈々と受け継がれています。来月21日(土)に『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』という作品の第3話が劇場で公開されます。これまでのガンダム作品に引けを取らないものになっております。見ていただけたら幸いです。
大河原
ガンダム以外でも、子供向けの柔らかいメカから、リアル志向のロボットまでデザインしておりますので、今後も市から依頼をいただいた際には、何でもご協力申し上げたいと思っております。今後も稲城を宜しくお願いします。
「大河原邦男プロジェクト ガンダム&シャア専用ザク モニュメント」は、JR南武線「稲城長沼駅」高架下の「いなぎ発信基地ペアテラス」内の広場に設置。ペアテラスでは、稲城の特産品や魅力、観光情報を市内外に向けて発信する。
モニュメント付近のシャッターボックスや施設名称のロゴも大河原邦男氏がデザインしているほか、ペアテラス施設入り口では、稲城市イメージキャラクターの「稲城なしのすけ」と「1/1ハロ」が来場者を出迎える。
メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト
稲城市は、メカニックデザイナーとして高名な大河原邦男氏の出身地ということで、大河原邦男氏デザインを感じさせる作品を稲城市内に設置することや、メカデザイナーズサミットの開催などにより、子どもや家族にとって魅力的な街づくりを行い、生き生きとした街を目指すプロジェクトを進行している。
稲城市はこのプロジェクトを通して、稲城市の魅力を向上させ、地域の活性化、観光事業の推進、定住者の増加などにつなげていく。
©K.Okawara・Jet Inoue
©サンライズ
©創通・サンライズ
©タツノコプロ・読売テレビ2008
稲城市は、メカニックデザイナーとして高名な大河原邦男氏の出身地ということで、大河原邦男氏デザインを感じさせる作品を稲城市内に設置することや、メカデザイナーズサミットの開催などにより、子どもや家族にとって魅力的な街づくりを行い、生き生きとした街を目指すプロジェクトを進行している。
稲城市はこのプロジェクトを通して、稲城市の魅力を向上させ、地域の活性化、観光事業の推進、定住者の増加などにつなげていく。
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