バンダイが主催する公式ガンプラコンテスト「ガンプラビルダーズワールドカップ2013」の日本代表を発表・表彰する「日本代表決定戦表彰式」が、11月24日(日)に「ガンプラEXPO ワールドツアージャパン2013」会場にて行われた。
まずは、毎年司会者を務める川口名人ことバンダイの川口克己氏と、ガンプラビルダーとしてお馴染みの声優・池澤春菜さんが登壇。会場に集結した珠玉の作品を前に、川口氏は「実物を見ることで得られる刺激というものがあるので、このような機会に色々な人に素晴らしい作品を見てもらって、次は応募してみようかな、と思っていくれる人がいれば嬉しい」と、大会の意義について改めて語った。
さらに、スペシャルプレゼンターとしてビックコミックスペリオールで好評連載中の「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の作者である太田垣康男先生が登場。応募作品について感想を問われた太田垣先生は「参考になるな、と思うような作品が沢山あったので、じっくりと見させて頂きました」とコメントした。
今回で3回目となる世界大会に挑む日本代表は、果たしてどの作品か!?決定戦結果と表彰式の模様を、作品の写真とともにレポートしていこう。
■ ジュニアコース( 14歳以下)
日本チャンピオン(第1位) 作品名:人の心の光/製作者:畑 めい
「私がガンダムの中で一番好きな『逆襲のシャア』で作品を作ろうと思い、何度も何度も映画を見ました。そうして一番作りたい場面が決まりました。行ったこともない宇宙を作ることは難しかったけど、楽しかったです。この作品の見てほしいところは、敵なのにギラ・ドーガを助けようと手を伸ばすジェガンと、サザビーとの戦いの跡が残っているνガンダム、そしてアクシズの色です。」(畑 めい)
「私がガンダムの中で一番好きな『逆襲のシャア』で作品を作ろうと思い、何度も何度も映画を見ました。そうして一番作りたい場面が決まりました。行ったこともない宇宙を作ることは難しかったけど、楽しかったです。この作品の見てほしいところは、敵なのにギラ・ドーガを助けようと手を伸ばすジェガンと、サザビーとの戦いの跡が残っているνガンダム、そしてアクシズの色です。」(畑 めい)
■オープンコース(15歳以上)
第3位 作品名:「Fall」/製作者:三輪一樹
「全てが終わって地に堕ちていく、その瞬間を切り取った作品です。羽や目かの破片をワイヤーで空間に配置し、新しいプラモデルの表現に挑戦しました。破片の配置でジオラマとは違うリアリティを表現できたと思います。空間にパーツが浮いているように見えるのもこの作品の見所です。」(三輪一樹)
「全てが終わって地に堕ちていく、その瞬間を切り取った作品です。羽や目かの破片をワイヤーで空間に配置し、新しいプラモデルの表現に挑戦しました。破片の配置でジオラマとは違うリアリティを表現できたと思います。空間にパーツが浮いているように見えるのもこの作品の見所です。」(三輪一樹)
第2位 作品名:「今日のわたしは阿修羅すら凌駕する存在だ!」/製作者:渡邊一雄
「SVMS-01ESS、スーパーストライクフラッグ、コードネーム“ASURA”非太陽炉型単機が擬似太陽炉3機を一網打尽に殲滅する。本編では実現しなかったグラハム+翼の付いたフラッグのパッケージによる、プロフェッサーならびにハワードの仇討ちの再現です。テーマは躍動、俯瞰、遠近法です。フラッグはファイター形態に変形可能、スローネ3機は爆炎をパージしても展示可能です。」(渡邊一雄)
「SVMS-01ESS、スーパーストライクフラッグ、コードネーム“ASURA”非太陽炉型単機が擬似太陽炉3機を一網打尽に殲滅する。本編では実現しなかったグラハム+翼の付いたフラッグのパッケージによる、プロフェッサーならびにハワードの仇討ちの再現です。テーマは躍動、俯瞰、遠近法です。フラッグはファイター形態に変形可能、スローネ3機は爆炎をパージしても展示可能です。」(渡邊一雄)
日本チャンピオン(第1位) 作品名:「宇宙世紀最強の機体」/製作者:山内俊平
「MG νガンダム Ver.Kaを約5ヵ月かけてプロポーション、ディテールを見直し各所を改修、台座を含めプラバンとパテによる制作。装甲の解釈もあらため全体的に薄く加工。『ユニコーンガンダムの前身機という解釈ではないかつてのνガンダム』を意識し、自分の中の『宇宙世紀最強の機体 νガンダム』を製作いたしました。」(山内俊平)
「MG νガンダム Ver.Kaを約5ヵ月かけてプロポーション、ディテールを見直し各所を改修、台座を含めプラバンとパテによる制作。装甲の解釈もあらため全体的に薄く加工。『ユニコーンガンダムの前身機という解釈ではないかつてのνガンダム』を意識し、自分の中の『宇宙世紀最強の機体 νガンダム』を製作いたしました。」(山内俊平)
各賞の発表の後は、審査員として参加した各人よりコメントが送られた。
「我々も審査員として厳しく、模型ファンとして楽しく審査をさせていただきました。山内さんの作品は、模型誌を作る我々から見てもその作りこみに感服いたしました。畑さんの作品は、バーニアの表現など、“こういう表現を見せたい”という気持ちの伝わる素晴らしい作品でした。残念ながら入賞を逃された方々の作品も、“これが僕のガンプラだ!”という気迫を感じ、我々模型誌も負けられないな!と思いました。」
(ホビージャパン編集部 岡村征爾)
「山内さんの作品については、レベルの高い大会の中でも群を抜いた完成度かと思っております。チャンピオンを決める際には、どうしても減点方式になってしまうのですが、山内さんの作品からは正直言って1点も引けませんでした。工作レベル、塗装、表現方法含めて、これまでの3大会の中でも完璧な、最も素晴らしい作品かなと思っております。畑さんの作品も、ぜひとも世界一を目指して頑張って欲しいなと思います。」
(電撃ホビーマガジン編集部 木村 学)
「素晴らしい作品を沢山見せていただきました。特に山内さんの作品は、どれだけ近寄ってみても粗のない、完璧な仕上がりです。5ヶ月の製作期間の中で、集中力を一切切らさなかったことが素晴らしいと思います。他の国の代表作品も写真で見せていただきましたが、かなり勝てるのではないか、と感じておりますのでぜひとも良い結果を期待しております。」
(モデルグラフィックス編集部 古屋智康)
▲左より、川口名人、畑 めいさん、山内俊平氏、太田垣康男先生。
今回の大会を振り返り、川口名人は「日本大会に限っていいますと、例年大作志向が強いのですが、今年は山内さんの作品を筆頭に、しっかりと作りこんでいく“模型力”が感じられる作品が多いと感じました。実はこれは世界の作品でも今年は同じ傾向があり、世界大会ではかなり“模型”としての作品が競い合うのではないかなと思います。
自分のプラモデルに対する気持ち、それを十分に表現していただければ、決勝大会を競った30作品をはじめ、エントリーいただいた多くの作品のような、素晴らしいものが出来上がるのではないかと思います。また、そういった作品にお目にかかれればと思っております」と、今回の日本代表決定戦を締めくくった。
▲最後はノミネート作品の製作者とのフォトセッションが行われた。
第3回大会では、模型そのものを磨き上げた作品が多いという印象を受けた。自らの技術とアイデアが目一杯に詰め込まれた作品は、ガンプラビルダーだけでなく、それを見る人全てに感動を与えてくれる。
第1回、第2回と行われてきた世界大会では、日本代表の作品は惜しくも世界一の栄光を逃してきた。しかし、毎年レベルアップを重ねるエントリー作品と、ガンプラビルダーたちのガンプラへの愛と熱意を見れば、世界チャンピオンの座が決して遠いものではないと誰もが感じることだろう。
今回日本チャンピオンに輝いた、畑 めいさんの作品「人の心の光」と、山内俊平氏の作品「宇宙世紀最強の機体」は、12月22日(日)に東京・お台場の「ガンダムフロント東京」で開催される世界決勝大会に日本代表として出場し、各国の代表作品と世界一の栄冠をめぐって競うこととなる。
世界各国から集まる代表作品の中で勝利を獲得できるよう、ぜひともみんなで応援しよう!
※本文中一部敬称略
(ガンダムインフォ編集部)
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