展覧会「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」の開催を記念した「安彦良和先生サイン会&トークショー」が、3月15日(火)に、ZOOMによるライブ配信で開催された。
本トークショーには、安彦良和さんと井上伸一郎さん(角川武蔵野ミュージアム内マンガラノベ図書館ディレクター)MCとして伊藤耕平さん(ガンダムエース編集部)が出演。
数々の質問に回答したほか、アムロ・レイを描くライブドローイングも実施されたので、早速その模様をレポートしていこう。
本トークショーには、安彦良和さんと井上伸一郎さん(角川武蔵野ミュージアム内マンガラノベ図書館ディレクター)MCとして伊藤耕平さん(ガンダムエース編集部)が出演。
数々の質問に回答したほか、アムロ・レイを描くライブドローイングも実施されたので、早速その模様をレポートしていこう。
はじめに、本展示会を振り返ってみた感想を尋ねられ、安彦さんは「THE ORIGIN」の連載が終わって11年経った今、新しい素材も何も無いのに(開催して)いいんだろうかと心配していた様子。しかし、ガンダムエース編集部の方が安彦さんの仕事場から驚くほどの量の素材を持っていったことから、「どうなることかと思ったら、非常に素晴らしい展示にしていただいて、感謝感謝でございます」と感謝を伝えた。
井上さんは「連載当初から絵が全然変わらないなと新しい発見ができました。止まっているイラストなのに、動いているように見えるのがすごいなと感じました」とコメントした。
井上さんは「連載当初から絵が全然変わらないなと新しい発見ができました。止まっているイラストなのに、動いているように見えるのがすごいなと感じました」とコメントした。
▲左から、伊藤耕平さん、安彦良和さん、井上伸一郎さん
参加者からの質問のコーナーへ移り、「ガンダムで一番好きなキャラクターは?」の問いに、思い入れが深いとしてアムロ・レイを挙げつつも、「THE ORIGIN」を描き出してから、ランバ・ラルやララァ・スンなどのキャラクターにも愛着が沸いてきたとコメント。
また、タチ(・オハラ)少尉についても、「(クラウレ・)ハモンが好きだけど、本命のランバ・ラルに勝てないとわかっているけど、その思いを捨てきれない……、こういうモテないやつの片思いの気持ちがよく分かるなと思ってとても愛着がある」と語り、『機動戦士ガンダム』での登場シーンから安彦さんなりの忖度をした上で、出番を増やされたことが明かされた。
また、『機動戦士ガンダム』での大事なシーンは忠実に再現したとして、「随所にある変えちゃいけない部分は気を気を遣いました」「(『THE ORIGIN』と)読み比べ・見比べて見つけていただけると、わかっていただけると思います」と話した。
「アニメーターという職業を意識したのはいつ頃ですか?」の問いには、「アニメーターという仕事を、虫プロ(虫プロダクション)に入るまで知らなかったんです」と回答。虫プロのスタジオに入ってから、「アニメーターで何するんですか?色塗るんですか?って聞いたくらい無知だったんです」と苦笑する。
また、漫画が好きだったから子どものころは漫画家になりたかったと明かすも、高校生の途中で“漫画家になれるわけない”と諦めようとした時期があったとのエピソードも披露した。
「一番楽しかった仕事は?」の問いには「THE ORIGIN」を挙げ、「一番幸せだったかなと思います。とてもわがままを聞いてもらっていたので(笑)」と回答。「THE ORIGIN」連載終了後は歴史漫画を書くようになり、「地方へ取材に行ったことも楽しかった」「奈良盆地にもう一度訪れたい」と微笑んだ。
また、タチ(・オハラ)少尉についても、「(クラウレ・)ハモンが好きだけど、本命のランバ・ラルに勝てないとわかっているけど、その思いを捨てきれない……、こういうモテないやつの片思いの気持ちがよく分かるなと思ってとても愛着がある」と語り、『機動戦士ガンダム』での登場シーンから安彦さんなりの忖度をした上で、出番を増やされたことが明かされた。
また、『機動戦士ガンダム』での大事なシーンは忠実に再現したとして、「随所にある変えちゃいけない部分は気を気を遣いました」「(『THE ORIGIN』と)読み比べ・見比べて見つけていただけると、わかっていただけると思います」と話した。
「アニメーターという職業を意識したのはいつ頃ですか?」の問いには、「アニメーターという仕事を、虫プロ(虫プロダクション)に入るまで知らなかったんです」と回答。虫プロのスタジオに入ってから、「アニメーターで何するんですか?色塗るんですか?って聞いたくらい無知だったんです」と苦笑する。
また、漫画が好きだったから子どものころは漫画家になりたかったと明かすも、高校生の途中で“漫画家になれるわけない”と諦めようとした時期があったとのエピソードも披露した。
「一番楽しかった仕事は?」の問いには「THE ORIGIN」を挙げ、「一番幸せだったかなと思います。とてもわがままを聞いてもらっていたので(笑)」と回答。「THE ORIGIN」連載終了後は歴史漫画を書くようになり、「地方へ取材に行ったことも楽しかった」「奈良盆地にもう一度訪れたい」と微笑んだ。
次に、井上さんには「THE ORIGIN」のスタート時の思い出を尋ねると、「今から13年前に吉井孝幸さん(当時のサンライズの社長)から連絡があり、単行本4冊分のネームを家に持ち帰って一気に読み、『これは大変だ!すごいものができるぞ!』と思いました」と当時を振り返る。「1回100ページ以上欲しいと希望する安彦さんのために、雑誌一冊作ろうという話から月刊ガンダムエースができあがることとなったのも楽しい思い出です」とにこやかに語った。
続けて、「絵を描くときにどこに気を付けているか?」という問いに、「アニメーション・漫画ともに“目の芝居”を気にしている」と回答し、「目から描き始めてるというと驚かれるんだよね」と話す。
最初の落書きが(気持ちが入っている分)一番良いものができあがると持論を展開し、下書きのつもりで描いてちゃんと清書しようしても単なるなぞり作業になって気持ちが入っていかないと胸中を明かした。
それを受け、井上さんは、安彦さんの絵にはキャラクターの内面の細かい描写・感情がのっていると説き、「普段から人間の仕草をよく見て再現なされる力が強いんじゃないかなと思います」と独自の意見を述べた。
『THE ORIGIN』制作時の原画チェックで、安彦さんは目線をよく注視し、「明後日の方向を見ているじゃないか」と指摘したことがあったとの裏話も飛び出した。
さらに、電子書籍「THE ORIGIN フルカラー版」のカラーリングについての質問へ移ると、安彦さんはライティング(照明方法)をとくに意識してると答え、「どういう光を当てるかで色は変わるから、そういう着色にしてくれ」と注文したと話す。演出をいれることで白黒だった作品がグレードアップしたことに、「色校正する時が楽しみだった」と喜びいっぱいの顔を見せた。
続けて、「絵を描くときにどこに気を付けているか?」という問いに、「アニメーション・漫画ともに“目の芝居”を気にしている」と回答し、「目から描き始めてるというと驚かれるんだよね」と話す。
最初の落書きが(気持ちが入っている分)一番良いものができあがると持論を展開し、下書きのつもりで描いてちゃんと清書しようしても単なるなぞり作業になって気持ちが入っていかないと胸中を明かした。
それを受け、井上さんは、安彦さんの絵にはキャラクターの内面の細かい描写・感情がのっていると説き、「普段から人間の仕草をよく見て再現なされる力が強いんじゃないかなと思います」と独自の意見を述べた。
『THE ORIGIN』制作時の原画チェックで、安彦さんは目線をよく注視し、「明後日の方向を見ているじゃないか」と指摘したことがあったとの裏話も飛び出した。
さらに、電子書籍「THE ORIGIN フルカラー版」のカラーリングについての質問へ移ると、安彦さんはライティング(照明方法)をとくに意識してると答え、「どういう光を当てるかで色は変わるから、そういう着色にしてくれ」と注文したと話す。演出をいれることで白黒だった作品がグレードアップしたことに、「色校正する時が楽しみだった」と喜びいっぱいの顔を見せた。
中盤に差し掛かり、安彦さんがどう作画しているのかを実演するライブドローイングを実施。「何千回も描いているのに、一向に上手くならないんだよなぁ」と呟きながら、アムロを目から描きはじめていく。
その中で、シャアはヘルメットのツノから、ガンダムはアンテナから、ザクはモノアイから描くとこぼれ話もあり、“目(黒目)がある=表情がある”ことを意識して、それぞれの描きはじめがあることも明かされた。
その中で、シャアはヘルメットのツノから、ガンダムはアンテナから、ザクはモノアイから描くとこぼれ話もあり、“目(黒目)がある=表情がある”ことを意識して、それぞれの描きはじめがあることも明かされた。
最後に、6月3日(金)公開予定の映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』について、基本は『機動戦士ガンダム』の第15話と同じであるとしながらも、「リメイクである」と強調。
元が20分尺のため、映画の尺に伸ばすために「ちゃんと描こう」と取り組むと、ごく自然に2時間近い尺のものが出来上がってしまい、プロデューサーに「短くしてください」と言われてしまったと照れ笑いを浮かべる。
加えて、「非常にハートフルな話です。孫と見に来てもらえることを狙ってます(笑)」と意気込みも語った。
終了の時間が近づき、「貴重な話が聞けて大変嬉しかったですし、ライブドローイングも楽しかったです。『ククルス・ドアンの島』の完成が待ち遠しいです。マンガラノベ図書館で、安彦さんの本をぜひ読みに来てください」(井上)、「お付き合いありがとうございました。『ククルス・ドアンの島』はいろんな人が普通に楽しめるお話だと思っていますので、どうぞ見てやってください」(安彦)と挨拶があり、イベントは終了した。
元が20分尺のため、映画の尺に伸ばすために「ちゃんと描こう」と取り組むと、ごく自然に2時間近い尺のものが出来上がってしまい、プロデューサーに「短くしてください」と言われてしまったと照れ笑いを浮かべる。
加えて、「非常にハートフルな話です。孫と見に来てもらえることを狙ってます(笑)」と意気込みも語った。
終了の時間が近づき、「貴重な話が聞けて大変嬉しかったですし、ライブドローイングも楽しかったです。『ククルス・ドアンの島』の完成が待ち遠しいです。マンガラノベ図書館で、安彦さんの本をぜひ読みに来てください」(井上)、「お付き合いありがとうございました。『ククルス・ドアンの島』はいろんな人が普通に楽しめるお話だと思っていますので、どうぞ見てやってください」(安彦)と挨拶があり、イベントは終了した。
なお、「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」の会期は3月21日(月・祝)までとなっているので、この機会をお見逃しなく。
(ガンダムインフォ編集部)
「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」開催概要
【開催日時】
2022年1月22日(土)~3月21日(月・祝)
前期:2022年1月22日(土)~2月18日(金)
後期:2022年2月19日(土)~3月21日(月・祝)
10:00~18:00(入館締め切りは閉館30分前)
<休館日>
毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
※最新情報は角川武蔵野ミュージアムホームぺージをご覧ください
【会場】
EJアニメミュージアム
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム 3F
2022年1月22日(土)~3月21日(月・祝)
後期:2022年2月19日(土)~3月21日(月・祝)
10:00~18:00(入館締め切りは閉館30分前)
<休館日>
毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
※最新情報は角川武蔵野ミュージアムホームぺージをご覧ください
【会場】
EJアニメミュージアム
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム 3F
【当日券チケット】
販売期間:2022年1月22日(土)0:00~3月21日(月・祝)
・通常当日券…2,000円(税込)
・グッズ付き当日券(ガンダムVer.)…5,400円(税込)
・グッズ付き当日券(シャアザクVer.)…4,900円(税込)
販売:セブンチケット
販売期間:2022年1月22日(土)0:00~3月21日(月・祝)
・通常当日券…2,000円(税込)
・グッズ付き当日券(ガンダムVer.)…5,400円(税込)
・グッズ付き当日券(シャアザクVer.)…4,900円(税込)
販売:セブンチケット
※今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況によっては、イベント内容の変更をさせていただく場合がございます。
「フルカラー版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」第1~12巻、好評配信中!
■電子書籍「フルカラー版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」
著者:安彦良和/原案:矢立 肇・富野由悠季/メカニカルデザイン:大河原邦男
第1巻~第12巻:好評配信中
第13巻~第18巻:2022年3月26日(土)より配信開始
第19巻~第24巻(終):順次配信予定
著者:安彦良和/原案:矢立 肇・富野由悠季/メカニカルデザイン:大河原邦男
第1巻~第12巻:好評配信中
第13巻~第18巻:2022年3月26日(土)より配信開始
第19巻~第24巻(終):順次配信予定
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