展覧会「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」後期期間のスタートを記念し、2月19日(土)、「『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』上映&安彦良和先生トークイベント」が開催された。
「『THE ORIGIN』上映&安彦良和先生トークイベント」は、『THE ORIGIN』各話の上映と安彦良和氏のトークイベントを実施。本記事では、【昼の部】のアフタートークのレポートをお届けする。
【昼の部】は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』を上映。アフタートークには、安彦氏と福嶋大策氏(サンライズ)、MCを務める石井 誠氏が登壇した。
「『THE ORIGIN』上映&安彦良和先生トークイベント」は、『THE ORIGIN』各話の上映と安彦良和氏のトークイベントを実施。本記事では、【昼の部】のアフタートークのレポートをお届けする。
【昼の部】は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』を上映。アフタートークには、安彦氏と福嶋大策氏(サンライズ)、MCを務める石井 誠氏が登壇した。
所沢市在住の安彦氏は、「いつもイベントに出るときは『所沢から来ました、安彦良和です』と自己紹介するとウケるのですが、今日は使えないですね。はるばる所沢まで来ていただきありがとうございます」と感謝の気持ちを述べつつ登場。
展覧会の開始から約1ヶ月間が経過し、トークイベントが開催された2月19日(土)には後期期間がスタートしたことについて、安彦氏は「(会場が)ガラガラだったらどうしようとか、今日もお客さんがいなかったらどうしようって思っていました。連載が終わってから10年経っていますし、また同じものを見せられてもどうしようもないと思われないかと思っていましたが、今日も初めての方が来てくれていてよかったです」と、安堵の表情を浮かべた。
もう1人のゲストである福嶋氏は、今回はじめて本展覧会に訪れたとのことで、「安彦さんの絵は、僕を含めじっくり見たい人が多いので、沢山の人が列を作って鑑賞していてすごいなあと思いました」と感想を語った。
展覧会の開始から約1ヶ月間が経過し、トークイベントが開催された2月19日(土)には後期期間がスタートしたことについて、安彦氏は「(会場が)ガラガラだったらどうしようとか、今日もお客さんがいなかったらどうしようって思っていました。連載が終わってから10年経っていますし、また同じものを見せられてもどうしようもないと思われないかと思っていましたが、今日も初めての方が来てくれていてよかったです」と、安堵の表情を浮かべた。
もう1人のゲストである福嶋氏は、今回はじめて本展覧会に訪れたとのことで、「安彦さんの絵は、僕を含めじっくり見たい人が多いので、沢山の人が列を作って鑑賞していてすごいなあと思いました」と感想を語った。
はじめに、トークイベントに合わせて上映された第5話「激突 ルウム会戦」の話へ。当初、『THE ORIGIN』は第4話まで制作される予定だったが、のちに第5話、第6話の追加制作が決定。これについて安彦氏は「一応そういう事になっていますが、図々しい人間なので『絶対に過去編は全部やるんだ!』という気持ちだったので、想定内でした」と意外な心境を語り、会場の笑いを誘った。
制作時に印象深かったことは?という質問に、安彦氏は「カトキハジメさんがうるさかった(笑)」と回答。「みなさんもご存知だと思いますが、彼のこだわりは非常に異質なものがあって……。例えば“手すり”は必ず2段になっていて、しかも途中で曲がっていたり。これは描く身になってみれば憎らしいことですよ(笑)ですが、彼のこだわりがいい感じで絵に出てくれたところも多々あるなと思います。カトキさん、ありがとうね」と、制作時の悲喜こもごもを振り返った。
制作側からみたカトキ氏の印象について、福嶋氏は「細かいところにこだわっていただきました。とくに第5話から第6話にかけて描かれた艦隊戦は盛り上げなければいけないところですし、MS戦もあるので、映像ではカトキさんのこだわりが随所に出ているのかなと思います」と、作品への影響について言及した。
しかし、安彦氏は「ただね、コンテが遅いんですよ……」とため息を漏らす。続けて、「第4話までは1話1時間で作らなければならなかったのですが、第5話以降はその制限がなくなったんですね。そうなると作品は長くなりがちなのですが、とくに第6話が長かったのはカトキさんの仕事が読めないから。福嶋くんをはじめ制作陣は大いに泣かされたと思います。僕もちょっと泣きました」と懐かしそうに振り返った。
続いて、話題がメカデザインへと移ると、「昔、『機動戦士ガンダム』を作った時代は良かったですね、おおらかで……」と遠い目をする安彦氏。「だんだん熱心なファンが増えてくると、そのこだわりに応えるために、同じくらいこだわりをもっている設定マンが必要になります。それが明貴(美加)さんだったり、山根(公利)さんだったり、その最たるものがカトキさんだったり。まあ口ではいろいろい言いますけど、感謝しております。基本的には(笑)」と笑みを浮かべた。
制作時に印象深かったことは?という質問に、安彦氏は「カトキハジメさんがうるさかった(笑)」と回答。「みなさんもご存知だと思いますが、彼のこだわりは非常に異質なものがあって……。例えば“手すり”は必ず2段になっていて、しかも途中で曲がっていたり。これは描く身になってみれば憎らしいことですよ(笑)ですが、彼のこだわりがいい感じで絵に出てくれたところも多々あるなと思います。カトキさん、ありがとうね」と、制作時の悲喜こもごもを振り返った。
制作側からみたカトキ氏の印象について、福嶋氏は「細かいところにこだわっていただきました。とくに第5話から第6話にかけて描かれた艦隊戦は盛り上げなければいけないところですし、MS戦もあるので、映像ではカトキさんのこだわりが随所に出ているのかなと思います」と、作品への影響について言及した。
しかし、安彦氏は「ただね、コンテが遅いんですよ……」とため息を漏らす。続けて、「第4話までは1話1時間で作らなければならなかったのですが、第5話以降はその制限がなくなったんですね。そうなると作品は長くなりがちなのですが、とくに第6話が長かったのはカトキさんの仕事が読めないから。福嶋くんをはじめ制作陣は大いに泣かされたと思います。僕もちょっと泣きました」と懐かしそうに振り返った。
続いて、話題がメカデザインへと移ると、「昔、『機動戦士ガンダム』を作った時代は良かったですね、おおらかで……」と遠い目をする安彦氏。「だんだん熱心なファンが増えてくると、そのこだわりに応えるために、同じくらいこだわりをもっている設定マンが必要になります。それが明貴(美加)さんだったり、山根(公利)さんだったり、その最たるものがカトキさんだったり。まあ口ではいろいろい言いますけど、感謝しております。基本的には(笑)」と笑みを浮かべた。
ここからは、実際の絵コンテを振り返りながらのトークへ。ファン・リーとユウキが語り合うシーンについて、「ほとんどマンガのとおりに描けたと思います」と語った安彦氏。このシーンを描いた理由として、「コロニー落としはガンダム作品には何度か出てくるけど、『気安く言うなよ』と。コロニーにはどれだけの人が住んでいるのかは諸説ありますが、百万人とかそのくらいの単位になるわけです。“コロニー落とし”って簡単に言うけれど、コロニーにはたくさんの人が住んでいるんだ、という感覚が麻痺してしまうのは怖いことです。なので、こういう人たちがいて、その人たちが死んでしまったということを描かなきゃだめだろう、ということでかなりこだわりました」と明かした。
このシーンの制作当時を振り返る福嶋氏は、「このシーンも安彦さんのこだわりが強くて、雪を幻視するシーンでは『こんなふうに雪が舞ってほしい』という指示をいただいて、ほとんど書き直したんじゃないかなと思います」と知られざるエピソードを披露した。
そして、コロニーが落下するシーンについて、安彦氏は「シドニーに落とすというのも誰かが考えたんでしょうね。僕が『機動戦士ガンダム』を作った時は、マンハッタンのつもりで描いていたけれど」と、意外な思いを告白。さらに、「オーストラリアに落ちたとして、全人口が半分死ぬか?と思ったので、天変地異などが起きたということにしました。結構苦労しているんです」と、設定を守るための裏話を語った。
このシーンの制作当時を振り返る福嶋氏は、「このシーンも安彦さんのこだわりが強くて、雪を幻視するシーンでは『こんなふうに雪が舞ってほしい』という指示をいただいて、ほとんど書き直したんじゃないかなと思います」と知られざるエピソードを披露した。
そして、コロニーが落下するシーンについて、安彦氏は「シドニーに落とすというのも誰かが考えたんでしょうね。僕が『機動戦士ガンダム』を作った時は、マンハッタンのつもりで描いていたけれど」と、意外な思いを告白。さらに、「オーストラリアに落ちたとして、全人口が半分死ぬか?と思ったので、天変地異などが起きたということにしました。結構苦労しているんです」と、設定を守るための裏話を語った。
次に取り上げたのは、クラウレ・ハモンがピアノで弾き語りを行うシーン。このシーンを担当したのは、本作のキャラクターデザインと総作画監督を担当した西村博之氏。安彦氏は「西村さんは何でもできる人で、総作監をやってくれたことで大変助かりました。また、大変ありがたいことに何シーンか『人に任せてもどうせ直すから、ここは俺がやるよ』ということで自分で原画を担当してくれました」と裏話を紹介。福嶋氏は、「このシーンは実写の撮影シーンを参考に描いてもらいました。裏技的なものはなくて、全部力技ですね」と、熟練のアニメーターによる制作の裏側を明かした。
そして話題は、6月3日(金)に全国ロードショーの新作映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』へ。安彦氏が「僕は時々(言ってはいけない情報を)ポロリして後から怒られるんだけど、ドアン役って……?」と尋ねようするも、福嶋氏は「それはまだです!」とあわてて静止。制作チームをヒヤリとさせるやり取りに会場からはドッと笑いがあふれた。
『ククルス・ドアンの島』の見どころについて、福嶋氏は「メインスタッフは安彦さんを慕っていただいた方々で固めていますが、それ以外のスタッフは僕と同年代だったり年下だったり、新しい風を入れるようにしました。本作ではそういった部分が見て取れる映像になっているかと思います。また、昔から好きな方には懐かしんでいただける表情や動きでありながら、若い人が見ても新鮮に見れる映像になっていますので、楽しみにしていただければと思います」とコメント。
安彦氏は、「本作はみなさんがご存知のお話のそのままの物語です。僕は照れくさいので『あの話を叩いて引き伸ばして2時間にするんだ』なんて言っていましたが、そういういい加減なものではなくて、ちゃんとやっていますので、楽しみにしていてください」と意気込みを語る。続けて、「基本的に生活芝居が多いお話で、ガンダムが無機的に表現される場面も多い作品ではありますが、非常に人臭いお話です。ただ、先ほど話に挙がったカトキさんも絡んでおります(笑)そういう方にも楽しんでいただけるかと思うので、どうぞお楽しみに」とファンへメッセージを贈り、イベントは終了した。
『ククルス・ドアンの島』の見どころについて、福嶋氏は「メインスタッフは安彦さんを慕っていただいた方々で固めていますが、それ以外のスタッフは僕と同年代だったり年下だったり、新しい風を入れるようにしました。本作ではそういった部分が見て取れる映像になっているかと思います。また、昔から好きな方には懐かしんでいただける表情や動きでありながら、若い人が見ても新鮮に見れる映像になっていますので、楽しみにしていただければと思います」とコメント。
安彦氏は、「本作はみなさんがご存知のお話のそのままの物語です。僕は照れくさいので『あの話を叩いて引き伸ばして2時間にするんだ』なんて言っていましたが、そういういい加減なものではなくて、ちゃんとやっていますので、楽しみにしていてください」と意気込みを語る。続けて、「基本的に生活芝居が多いお話で、ガンダムが無機的に表現される場面も多い作品ではありますが、非常に人臭いお話です。ただ、先ほど話に挙がったカトキさんも絡んでおります(笑)そういう方にも楽しんでいただけるかと思うので、どうぞお楽しみに」とファンへメッセージを贈り、イベントは終了した。
▲会場にはたくさんのファンが集まった
このほか、ところざわサクラタウンでは、本棟2F「ダ・ヴィンチストア」にて限定グッズなど多数のアイテムが好評販売中で、本棟3F「角川食堂」のランチタイムには地元所沢の食材を使用した本展覧会とのコラボメニューも登場。
また、角川武蔵野ミュージアム2Fの「ロックミュージアムショップ」には、安彦氏の著書をはじめとした様々なグッズも展開されている。
なお、本展覧会の“後期”は、展示画稿の一部を入れ替え、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(24)特別編」に収録された描き下ろしコミック「アムロ0082」などを新たに展示。
また、「平日来場キャンペーン」として、平日14:00以降に入場するとミニポスターがプレゼントされる(なくなり次第終了)ほか、参加者の中から抽選でプレゼントが当たる「感想ツイートキャンペーン」も実施している。
会期は3月21日(月・祝)までとなっているので、この機会をお見逃しなく。
また、「平日来場キャンペーン」として、平日14:00以降に入場するとミニポスターがプレゼントされる(なくなり次第終了)ほか、参加者の中から抽選でプレゼントが当たる「感想ツイートキャンペーン」も実施している。
会期は3月21日(月・祝)までとなっているので、この機会をお見逃しなく。
(ガンダムインフォ編集部)
「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」開催概要
【開催日時】
2022年1月22日(土)~3月21日(月・祝)
前期:2022年1月22日(土)~2月18日(金)
後期:2022年2月19日(土)~3月21日(月・祝)
10:00~18:00(入館締め切りは閉館30分前)
<休館日>
毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
※最新情報は角川武蔵野ミュージアムホームぺージをご覧ください
【会場】
EJアニメミュージアム
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム 3F
2022年1月22日(土)~3月21日(月・祝)
後期:2022年2月19日(土)~3月21日(月・祝)
10:00~18:00(入館締め切りは閉館30分前)
<休館日>
毎月第1・第3・第5火曜日(祝日の場合は開館・翌日閉館)
※最新情報は角川武蔵野ミュージアムホームぺージをご覧ください
【会場】
EJアニメミュージアム
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム 3F
【当日券チケット】
販売期間:2022年1月22日(土)0:00~3月21日(月・祝)
・通常当日券…2,000円(税込)
・グッズ付き当日券(ガンダムVer.)…5,400円(税込)
・グッズ付き当日券(シャアザクVer.)…4,900円(税込)
販売:セブンチケット
販売期間:2022年1月22日(土)0:00~3月21日(月・祝)
・通常当日券…2,000円(税込)
・グッズ付き当日券(ガンダムVer.)…5,400円(税込)
・グッズ付き当日券(シャアザクVer.)…4,900円(税込)
販売:セブンチケット
※今後の新型コロナウイルス感染症の感染状況によっては、イベント内容の変更をさせていただく場合がございます。
「フルカラー版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」第7~12巻、2月26日より配信開始!
電子書籍「フルカラー版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」第7巻から第12巻は、今週末2月26日(土)より配信スタート。
また、第1巻から第6巻は好評配信中となっているので、あわせてチェックしてみよう。
■電子書籍「フルカラー版 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」
著者:安彦良和/原案:矢立 肇・富野由悠季/メカニカルデザイン:大河原邦男
第1巻~第6巻:好評配信中
第7巻~第12巻:2022年2月26日(土)配信開始
また、第1巻から第6巻は好評配信中となっているので、あわせてチェックしてみよう。
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著者:安彦良和/原案:矢立 肇・富野由悠季/メカニカルデザイン:大河原邦男
第1巻~第6巻:好評配信中
第7巻~第12巻:2022年2月26日(土)配信開始
複製原画 第1弾の予約受付は本日23:59まで!
「安彦良和/機動戦士ガンダム THE ORIGIN 展」複製原画 第1弾
種類(全5種):A/B/C/D/E
価格:各33,000円(税込)
予約受付期間:2022年1月22日(土)~2月21日(月)23:59
商品発送:2022年4月下旬~順次お届け予定
サイズ:[額装]W329×H452×D10mm、[原画]B4(W257×H364mm)
素材:[B4複製原画]紙、[額]木製
※「カドカワストア」内「Newtype Anime Market」限定商品
【販売サイト】
「カドカワストア」内「Newtype Anime Market」
種類(全5種):A/B/C/D/E
価格:各33,000円(税込)
予約受付期間:2022年1月22日(土)~2月21日(月)23:59
商品発送:2022年4月下旬~順次お届け予定
サイズ:[額装]W329×H452×D10mm、[原画]B4(W257×H364mm)
素材:[B4複製原画]紙、[額]木製
※「カドカワストア」内「Newtype Anime Market」限定商品
【販売サイト】
「カドカワストア」内「Newtype Anime Market」
※商品画像はイメージとなります。実際の商品と異なる場合があります。
※予定数に達し次第、ご予約終了となりますのでご注意ください。
※数量限定の高額商品のため、ご予約時の決済はクレジットカード払い・携帯キャリア決済・電子マネー決済(楽天Edy、モバイルSuica)のみとさせていただきます。ご了承ください。
※「第2弾」全5種類は2月22日(火)から3月21日(月)受付予定です。「第2弾」の内容に関する詳細は、続報をお待ちください。
※予定数に達し次第、ご予約終了となりますのでご注意ください。
※数量限定の高額商品のため、ご予約時の決済はクレジットカード払い・携帯キャリア決済・電子マネー決済(楽天Edy、モバイルSuica)のみとさせていただきます。ご了承ください。
※「第2弾」全5種類は2月22日(火)から3月21日(月)受付予定です。「第2弾」の内容に関する詳細は、続報をお待ちください。
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