▲左から司会の藤津亮太さん、演出の原 英和さん、撮影監督の脇顯太朗さん、制作デスクの岩下成美さん
3月27日(土)・28日(日)に国内外を代表するアニメ関連企業・団体・コンテンツが集結する世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2021」が開催され、イベント内プログラム”AJスタジオ”にて「Production Works Channel【プロダクション】映像を生み出すスタッフの力~『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』より~」が実施された。
本プログラムでは、5月7日(金)より全国ロードショーとなる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』より、演出の原 英和さんと撮影監督の脇顯太朗さん、制作デスクの岩下成美さんが出演。司会は藤津亮太さんが務め、本作の映像よりいくつかのパートに焦点を当て、それぞれのシーンがどういった工程を踏んで1枚のカットになるかが詳しく紹介された。
本プログラムでは、5月7日(金)より全国ロードショーとなる『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』より、演出の原 英和さんと撮影監督の脇顯太朗さん、制作デスクの岩下成美さんが出演。司会は藤津亮太さんが務め、本作の映像よりいくつかのパートに焦点を当て、それぞれのシーンがどういった工程を踏んで1枚のカットになるかが詳しく紹介された。
様々な絵(レイヤー)を重ねて1枚のカットにする“撮影”作業の工程では、脇さんより実際に使用された絵素材を1枚1枚分解し、各々の絵に光や影を足す“撮影処理”が加えられていく様子を説明。セル画の頃は、重ねられる素材の枚数が決まっていたが、デジタルは無限に重ねられると話す。
また、各工程に必要な素材が集まっているかなど、制作状況の全体を把握するのが“制作デスク”の役割であり、岩下さんは「必要な素材数が多くなるとクリエイターへの発注・回収も増えるので、管理が大変になってくる」と語る。作品によって作業内容は異なるが、およそ90分の劇場作品になると、カット数は1500カット以上になり、1カットに対して数十人のスタッフが関わっているとのこと。
“演出”というポジションについて、原さんは「細部まで監督がディレクションをしていると膨大な時間がかかってしまうので、監督からディレクションを引き継ぎ、各セクションのスタッフと打ち合わせを組んだり素材の確認をする、中間管理職ともいえる役割ですね」と語る。
本作の制作にあって現場へのオーダーはあったのか?という問いに、岩下さんは「村瀬監督の作品は締まった画面のイメージがあると思いますが、今回はあまり暗くし過ぎず“色の入ったものにしよう”というイメージは最初から共有されていました」とコメント。
次に、劇中での印象的なカメラワークについて「“カメラマップ”という手法を駆使して、今までの作品よりかは立体的なカメラワークは意識しました」(原)、“カメラマップ”手法を使用したカットについては「もともとアニメーションをしている素材に光と影を足していかなければならないので大変でした」(脇)とそれぞれ明かす。
また、各工程に必要な素材が集まっているかなど、制作状況の全体を把握するのが“制作デスク”の役割であり、岩下さんは「必要な素材数が多くなるとクリエイターへの発注・回収も増えるので、管理が大変になってくる」と語る。作品によって作業内容は異なるが、およそ90分の劇場作品になると、カット数は1500カット以上になり、1カットに対して数十人のスタッフが関わっているとのこと。
“演出”というポジションについて、原さんは「細部まで監督がディレクションをしていると膨大な時間がかかってしまうので、監督からディレクションを引き継ぎ、各セクションのスタッフと打ち合わせを組んだり素材の確認をする、中間管理職ともいえる役割ですね」と語る。
本作の制作にあって現場へのオーダーはあったのか?という問いに、岩下さんは「村瀬監督の作品は締まった画面のイメージがあると思いますが、今回はあまり暗くし過ぎず“色の入ったものにしよう”というイメージは最初から共有されていました」とコメント。
次に、劇中での印象的なカメラワークについて「“カメラマップ”という手法を駆使して、今までの作品よりかは立体的なカメラワークは意識しました」(原)、“カメラマップ”手法を使用したカットについては「もともとアニメーションをしている素材に光と影を足していかなければならないので大変でした」(脇)とそれぞれ明かす。
続いて話題は、今作でもかなりのレイヤー数となった“cut956”に。
このシーンは停電状態の街並みとなっており、光源がなく暗い状態がデフォルトになるという。そこで、村瀬監督の意向により、光源が発生した場合には「その光源にあわせて光の影響が出るように」と指示があり、各種対応する素材を撮影しやすいように別で分けて用意したため、膨大な量のレイヤーになったと解説。
このシーンを観た村瀬監督は「脇さんが“何をやりたくてこういう風にしてるのか”を理解してくれて、原さんが粘り強く素材を用意してくれたからこういう素材が出来上がった」と感想を述べたそうで、岩下さんは「褒めの言葉をいただけました」と笑顔を浮かべた。
このシーンは停電状態の街並みとなっており、光源がなく暗い状態がデフォルトになるという。そこで、村瀬監督の意向により、光源が発生した場合には「その光源にあわせて光の影響が出るように」と指示があり、各種対応する素材を撮影しやすいように別で分けて用意したため、膨大な量のレイヤーになったと解説。
このシーンを観た村瀬監督は「脇さんが“何をやりたくてこういう風にしてるのか”を理解してくれて、原さんが粘り強く素材を用意してくれたからこういう素材が出来上がった」と感想を述べたそうで、岩下さんは「褒めの言葉をいただけました」と笑顔を浮かべた。
また、原さんは本作は3Dと作画で違和感が出ないように“MSの影つけ”に気を使ったという。それを受け脇さんは「撮影に来る前の段階でどっちか区別がつかないほどだったので、うまくいっていると思います」と語る。
原さんは、苦労した部分について「素材の運用も大変でしたが、演出面や感情も複雑で、二面性を表現するのが大変でした」と明かした。
最後に、アニメ業界の仕事を目指している人たちに向けて、「事実大変ですが、それだけやりがいのある仕事だと思っています。ぜひ遠慮せずに目指してみてください」(岩下)、「一見すると簡単に見えるものも大変な作業なので、ぜひ我々のことを手伝う気持ちで目指してみてください」(脇)、「基本的には敷居の低い業界なので、興味のある人は目指してみてください」(原)、とコメントがあり、本プログラムは終了した。
原さんは、苦労した部分について「素材の運用も大変でしたが、演出面や感情も複雑で、二面性を表現するのが大変でした」と明かした。
最後に、アニメ業界の仕事を目指している人たちに向けて、「事実大変ですが、それだけやりがいのある仕事だと思っています。ぜひ遠慮せずに目指してみてください」(岩下)、「一見すると簡単に見えるものも大変な作業なので、ぜひ我々のことを手伝う気持ちで目指してみてください」(脇)、「基本的には敷居の低い業界なので、興味のある人は目指してみてください」(原)、とコメントがあり、本プログラムは終了した。
AnimeJapan 2021
会期:2021年3月27日(土)・28日(日)
※オンライン開催
会期:2021年3月27日(土)・28日(日)
※オンライン開催
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