2009年10月26日 (月)
「Soul G ~全ての戦士に捧げる音楽祭~」レポート
ガンダムファンの魂(Soul)をアーティストたちがふるわせた! 「機動戦士ガンダム30周年プロジェクト」をしめくくる、一大音楽イベントが開催!
「機動戦士ガンダム30周年プロジェクト」の「Real G」では、お台場・潮風公園に1/1実物大ガンダム立像が姿を現わし、公開期間中415万人を動員。「Feel G」ではさまざまなステージイベントや展示でガンダム・シリーズの世界観を体感。そして「Soul G」では30年間「ガンダム」を支えてくれた、すべてのガンダムファンとともに過ごす音楽の祭典が開催された。
全4部構成で進められた今回のライブ。まず古谷徹さんによる小説「機動戦士ガンダム」(富野由悠季著)の朗読のあと、バンド・パフォーマンスによる「Z」前期OPテーマ「Z・刻を越えて」の旋律が響き渡り、鮎川麻弥さんが颯爽と登場。きらびやかなスパンコールの衣装に身を包んだ鮎川さん。24年の“刻”を越えた歌声がファンの心をグッと引き寄せる。鮎川さんとオーディエンスとのコール&レスポンスもキマり、この後もアーティストとファンの一体感は失われることなくつながっていく。
鮎川さんからのバトンを引き継いだのはもちろん森口博子さん。「Z」後期OPテーマ「水の星へ愛を込めて」を伸びやかな声で歌う。スクリーンには「Z」の映像が流れ、森口さんのライブ映像ともオーバーラップし、2009年の今と1985年の当時がクロスオーバーしたようなテンションに。
新井正人さんのステージでは一転して、ポップなサウンドが広がった。「ZZ」の前期OPテーマ「アニメじゃない」のフレーズは当時も話題を呼んだほど強烈だった。会場からは自然にフレーズが飛びだし、「アニメじゃない」という歌のもつパワーを見せつけてくれた。
ライブの間をつなぐトークでは、最強のガンダム芸人、「ツッチー」こと土田晃之さんが登場し、珍妙(?)歴代ガンダム作品解説が披露された。
続いて第2部のステージではこの日限りのユニットが結成!? メンバーは「V」の川添智久さん、「G」の鵜島仁文さん、「X」の麻倉あきらさんの3人。歌うのは「W」前期OPテーマ「JUST COMMUNICATION」! 3人そろって歌うのはこの日が初めてだったそうで、「まるで『M-1グランプリ』出場前の芸人みたいに、リハーサル室の隅っこで3人固まって練習していた」(土田)という舞台裏のエピソードも。だがライブはとても初トライとは思えないグルーヴ感で会場を沸かせていた。その後もMIQさんが「0083」後期OPテーマ「MEN OF DESTINY」 を、米倉千尋さんが「08小隊」OPテーマ「嵐の中で輝いて」をパワフルなボーカルで熱唱。興奮の第2部となった。
対する第3部はしっとりとした心安らぐステージに。「∀」の後期EDテーマ「月の繭(まゆ)」を奥井亜紀さんが歌い、「∀」のもつ雄大な世界観を会場に再現させてくれていた。この日の奥井さんは前髪を切りそろえ、長い髪を2つに束ね"おさげ"にしたヘアスタイル。曲と相まって、どことなくキエル・ハイムを彷彿とさせるいでたちであった。その厳かな雰囲気を引き継ぎ、森口博子さんがイブニングドレスで登場。ご自身のライブでも必ず歌うという「F91」メインテーマ「ETERNAL WIND」 を包み込むようなのびやかな声で歌い上げていた。また、第3部では最新作「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の特報映像がサプライズ上映された。ハイクオリティーな映像にはキャラクターの声も入り、「UC」の世界にファンも引き込まれていた。
第3部では、21世紀に産声を上げた2シリーズから、2人の歌姫が登場。黒のストレートヘアとなった高橋瞳さんが、「DESTINY」3rdOPテーマ「僕たちの行方」を歌う。デビュー当時はまだ15歳だった彼女。ルックスもグッと女性らしくなり、歌声もパワフルに、その成長した姿を見せてくれた。石川智晶さんは、「00」2ndシーズンEDテーマ「Prototype」 と「SEED」1stEDテーマ「あんなに一緒だったのに」を披露。刹那的で心に迫るようなボーカルで歌い上げていた。
ステージもいよいよフィナーレに。スクリーンに「機動戦士ガンダム」のラストシーンが流れるなか、古谷徹さんが最後の挨拶を。そして古谷さんの紹介とともに富野由悠季監督がステージに上がり、ファンに向けてメッセージを送ってくれた。カーテンコールでは、全アーティストがステージへ。全員で「機動戦士ガンダム」OPテーマ「翔(と)べ!ガンダム」を歌い、ガンダム30周年を総括する一大ガンダム音楽イベントは幕を閉じた。ステージ終了とともに、会場には劇場版「ガンダムII」メインテーマ「哀・戦士」が。誰からともなく歌いはじめ、ファンはその余韻にしばし浸っていた。
※写真の掲載は11月2日までとさせていただきます。
【楽曲/出演アーティスト/作品名】
「Z・刻(とき)を越えて」 鮎川麻弥/「機動戦士Zガンダム」
「水の星へ愛を込めて」 森口博子/「機動戦士Zガンダム」
「アニメじゃない」 新井正人/「機動戦士ガンダムZZ」
「STAND UP TO THE VICTORY」 川添智久/「機動戦士Vガンダム」
「FLYING IN THE SKY」 鵜島仁文/「機動武闘伝Gガンダム」
「DREAMS」 麻倉あきら/「機動新世紀ガンダムX」
「JUST COMMUNICATION」 川添智久、鵜島仁文、麻倉あきら/「新機動戦記ガンダムW」
「MEN OF DESTINY」 MIQ/「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORIES」
「嵐の中で輝いて」 米倉千尋/「機動戦士ガンダム/第08MS小隊」
「月の繭(まゆ)」 奥井亜紀/「∀ガンダム」
「ETERNAL WIND」 森口博子/「機動戦士ガンダムF91」
「僕たちの行方」 高橋 瞳/「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」
「Prototype」 石川智晶/「機動戦士ガンダム00」
「あんなに一緒だったのに」 See-Saw (石川智晶)/「機動戦士ガンダムSEED」
「翔(と)べ!ガンダム」 全アーティスト/「機動戦士ガンダム」
【スペシャルゲスト】
古谷徹(「機動戦士ガンダム」アムロ・レイ役)
土田晃之
富野由悠季(監督)
全4部構成で進められた今回のライブ。まず古谷徹さんによる小説「機動戦士ガンダム」(富野由悠季著)の朗読のあと、バンド・パフォーマンスによる「Z」前期OPテーマ「Z・刻を越えて」の旋律が響き渡り、鮎川麻弥さんが颯爽と登場。きらびやかなスパンコールの衣装に身を包んだ鮎川さん。24年の“刻”を越えた歌声がファンの心をグッと引き寄せる。鮎川さんとオーディエンスとのコール&レスポンスもキマり、この後もアーティストとファンの一体感は失われることなくつながっていく。
鮎川さんからのバトンを引き継いだのはもちろん森口博子さん。「Z」後期OPテーマ「水の星へ愛を込めて」を伸びやかな声で歌う。スクリーンには「Z」の映像が流れ、森口さんのライブ映像ともオーバーラップし、2009年の今と1985年の当時がクロスオーバーしたようなテンションに。
新井正人さんのステージでは一転して、ポップなサウンドが広がった。「ZZ」の前期OPテーマ「アニメじゃない」のフレーズは当時も話題を呼んだほど強烈だった。会場からは自然にフレーズが飛びだし、「アニメじゃない」という歌のもつパワーを見せつけてくれた。
ファンとともに「おめでとう!!」と30周年を祝った鮎川さん。ことしは鮎川さんにとってもデビュー25周年という節目の年だった。 「25年経って、このステージで夢のようなひと時を過ごせるなんて、本当に幸せです。今日は最後まで楽しんでいってください!」(鮎川) |
森口さんはすてきなスマイルとトークを披露。実はファンの声援にうるッとくる場面もあったとか。 「本当に感謝のひと言に尽きます。これからも大切に心を込めて歌っていきたいと、今日改めて思いました。皆さんからもたくさん力をいただきました。ありがとうございます!」(森口) |
「ガンダム30周年ということで、今日『Soul G』のステージに立つことができたのは皆さんのおかげです。本当にありがとうございます!」(新井) 最後にアカペラでも「アニメじゃない」を熱唱! 新井さんの熱い思いにファンも声援で応えていた。 |
ライブの間をつなぐトークでは、最強のガンダム芸人、「ツッチー」こと土田晃之さんが登場し、珍妙(?)歴代ガンダム作品解説が披露された。
続いて第2部のステージではこの日限りのユニットが結成!? メンバーは「V」の川添智久さん、「G」の鵜島仁文さん、「X」の麻倉あきらさんの3人。歌うのは「W」前期OPテーマ「JUST COMMUNICATION」! 3人そろって歌うのはこの日が初めてだったそうで、「まるで『M-1グランプリ』出場前の芸人みたいに、リハーサル室の隅っこで3人固まって練習していた」(土田)という舞台裏のエピソードも。だがライブはとても初トライとは思えないグルーヴ感で会場を沸かせていた。その後もMIQさんが「0083」後期OPテーマ「MEN OF DESTINY」 を、米倉千尋さんが「08小隊」OPテーマ「嵐の中で輝いて」をパワフルなボーカルで熱唱。興奮の第2部となった。
対する第3部はしっとりとした心安らぐステージに。「∀」の後期EDテーマ「月の繭(まゆ)」を奥井亜紀さんが歌い、「∀」のもつ雄大な世界観を会場に再現させてくれていた。この日の奥井さんは前髪を切りそろえ、長い髪を2つに束ね"おさげ"にしたヘアスタイル。曲と相まって、どことなくキエル・ハイムを彷彿とさせるいでたちであった。その厳かな雰囲気を引き継ぎ、森口博子さんがイブニングドレスで登場。ご自身のライブでも必ず歌うという「F91」メインテーマ「ETERNAL WIND」 を包み込むようなのびやかな声で歌い上げていた。また、第3部では最新作「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の特報映像がサプライズ上映された。ハイクオリティーな映像にはキャラクターの声も入り、「UC」の世界にファンも引き込まれていた。
「JUST COMMUNICATION」を歌う鵜島さん、麻倉さん、川添さん。 もちろん川添さんは「V」前期OPテーマ「STAND UP TO THE VICTORY」 、鵜島さんは「G」前期OPテーマ「FLYING IN THE SKY」 、麻倉さんは「X」前期OPテーマ「DREAMS」も熱唱した。 |
実は奥井さんは「月の繭」を歌うまで音楽活動を休止していたそうで。 「以前お仕事をさせていただいた、作曲の菅野よう子さんに声をかけていただいたのが『月の繭』を歌うきっかけでした。私もこの曲で再び音楽を始めることができました。これからも20年、30年とずっと歌いつづけていきたいと思います」(奥井) |
第3部では、21世紀に産声を上げた2シリーズから、2人の歌姫が登場。黒のストレートヘアとなった高橋瞳さんが、「DESTINY」3rdOPテーマ「僕たちの行方」を歌う。デビュー当時はまだ15歳だった彼女。ルックスもグッと女性らしくなり、歌声もパワフルに、その成長した姿を見せてくれた。石川智晶さんは、「00」2ndシーズンEDテーマ「Prototype」 と「SEED」1stEDテーマ「あんなに一緒だったのに」を披露。刹那的で心に迫るようなボーカルで歌い上げていた。
ステージもいよいよフィナーレに。スクリーンに「機動戦士ガンダム」のラストシーンが流れるなか、古谷徹さんが最後の挨拶を。そして古谷さんの紹介とともに富野由悠季監督がステージに上がり、ファンに向けてメッセージを送ってくれた。カーテンコールでは、全アーティストがステージへ。全員で「機動戦士ガンダム」OPテーマ「翔(と)べ!ガンダム」を歌い、ガンダム30周年を総括する一大ガンダム音楽イベントは幕を閉じた。ステージ終了とともに、会場には劇場版「ガンダムII」メインテーマ「哀・戦士」が。誰からともなく歌いはじめ、ファンはその余韻にしばし浸っていた。
石川さんは「Prototype」 の曲づくりの際、水島精二監督と打ち合わせしたという。 「ガンダムのもつイメージに、あんまり外れてもいけないし、寄り添いすぎてもいけない。そのバランスが難しかったですね」(石川) |
土田さんが会場に「ジーク~」と振れば、会場は「ジオン!」と返す。そのみごとなレスポンスに「今日はステージにかなりのニュータイプがいますね! どんどん盛り上がっていきましょう!」(土田)と。 生のライブを堪能できた土田さんは「『Z』のときは当時、中学1年生で、塾をさぼってテレビを見ていたことを鮮明に覚えています」と、当時の思い出も語っていた |
「今日は音楽を通じて歴代のガンダムに思いをはせる特別な一日となりました。このひと時の感動を僕は忘れません。そして皆さんがこれからもアムロを、『ガンダム』という作品を愛しつづけてくださる限り、僕は永遠にアムロです」(古谷) 古谷さんには会場から割れんばかりの拍手が贈られた。 |
「今日ここで一堂に会することができる我々は、現在、生きている。現在生きているということは、 『明日』があるということです。ガンダム30周年を『過去』に封じ込めないために、我々は『Always Beginning』という旗印を掲げました。ガンダムを支えてくださる皆さんのために、我々自身を支えるためにこれからも頑張っていきたいと思います。今日はお越しいただいて本当にありがとうございました」(富野) |
※写真の掲載は11月2日までとさせていただきます。
(本文中・敬称略)
ガンダムインフォ編集部
ガンダムインフォ編集部
【楽曲/出演アーティスト/作品名】
「Z・刻(とき)を越えて」 鮎川麻弥/「機動戦士Zガンダム」
「水の星へ愛を込めて」 森口博子/「機動戦士Zガンダム」
「アニメじゃない」 新井正人/「機動戦士ガンダムZZ」
「STAND UP TO THE VICTORY」 川添智久/「機動戦士Vガンダム」
「FLYING IN THE SKY」 鵜島仁文/「機動武闘伝Gガンダム」
「DREAMS」 麻倉あきら/「機動新世紀ガンダムX」
「JUST COMMUNICATION」 川添智久、鵜島仁文、麻倉あきら/「新機動戦記ガンダムW」
「MEN OF DESTINY」 MIQ/「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORIES」
「嵐の中で輝いて」 米倉千尋/「機動戦士ガンダム/第08MS小隊」
「月の繭(まゆ)」 奥井亜紀/「∀ガンダム」
「ETERNAL WIND」 森口博子/「機動戦士ガンダムF91」
「僕たちの行方」 高橋 瞳/「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」
「Prototype」 石川智晶/「機動戦士ガンダム00」
「あんなに一緒だったのに」 See-Saw (石川智晶)/「機動戦士ガンダムSEED」
「翔(と)べ!ガンダム」 全アーティスト/「機動戦士ガンダム」
【スペシャルゲスト】
古谷徹(「機動戦士ガンダム」アムロ・レイ役)
土田晃之
富野由悠季(監督)
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