機動戦士ガンダム
【TV】全43話
1979年4月7日~1980年1月26日放送
ストーリー
宇宙世紀0079年、地球から最も遠くに位置するサイド3は「ジオン公国」を名乗り、地球連邦に宣戦を布告した。ジオン独立戦争、後に一年戦争と呼ばれる戦乱の幕開けであった。その戦禍は史上類を見ないほどであり、戦争が始まってからわずか一ヶ月で全人口の約半数が失われた。しかし、戦線は膠着状態となったまま、約8ヶ月が経過した。
その間、地球連邦軍は戦局を打開するために、サイド7においてモビルスーツの開発を進めていた。しかし、それがジオン公国軍のシャア・アズナブルに察知され、彼が偵察に派遣したザクによって、サイド7は戦場と化してしまう。そうした中、民間人の少年アムロ・レイは避難途中に地球連邦軍のモビルスーツ「ガンダム」に搭乗し、ジオン公国軍のザクを撃破する。その後、コロニーからの脱出を余儀なくされたアムロと他の民間人は地球連邦軍の新造艦ホワイトベースに乗り込み、連邦軍本部ジャブローを目指し、長い旅路につくこととなった。
スタッフ
[企画]サンライズ
[原作]矢立 肇、富野喜幸
[キャラクターデザイン]安彦良和
[メカニカルデザイン]大河原邦男
[美術設定]中村光毅
[アニメーションディレクター]安彦良和
[音楽]渡辺岳夫、松山祐士
[総監督]富野喜幸
キャスト
[アムロ・レイ]古谷 徹
[ブライト・ノア]鈴置洋孝
[シャア・アズナブル]池田秀一
[セイラ・マス]井上 瑤
[フラウ・ボゥ]鵜飼るみ子
[ミライ・ヤシマ]白石冬美
[カイ・シデン]古川登志夫
[ハヤト・コバヤシ]鈴木清信
[リュウ・ホセイ]飯塚昭三
[ララァ・スン]潘 恵子
[ナレーター]永井一郎
キャラクター
アムロ・レイ
サイド7に住む15歳の少年。機械いじりが得意で、その腕前は近所でも評判であった。ジオン公国軍の襲撃に際し偶然からガンダムに搭乗、ザクを撃破する。元々は内向的な性格で、度重なる戦闘でノイローゼ状態になったこともある。親指の爪を噛むクセがあり、幼馴染のフラウ・ボゥに注意されていた。
ブライト・ノア
ホワイトベースに搭乗していた地球連邦軍の士官候補生。ザクの襲撃時に受けた傷によってパオロ艦長が死亡してからは、若干19歳でありながらもホワイトベースの艦長として指揮を執った。
シャア・アズナブル
ジオン公国軍のエースパイロット。赤くカラーリングされたザクを乗機とすることから「赤い彗星」の異名を持ち、敵に恐れられた。常にマスクを着用し、素性を隠しているが、その正体はジオン・ズム・ダイクンの遺児である。
セイラ・マス
サイド7に住む医学生。避難民としてホワイトベースに乗り込んだ後は、医療スタッフの手助けやオペレーターなど、様々な役職をこなした。ジオン公国軍のシャア・アズナブルは彼女の実兄であり、その事実は長く彼女を苦しめることとなった。
フラウ・ボゥ
アムロの近所に住んでいる少女。父親が不在なことが多く、身の回りのことに無頓着なアムロに食事を差し入れるなど、何かと世話を焼いていた。ホワイトベースに避難してからは怪我人の介護や孤児の面倒を見るようになった。
ミライ・ヤシマ
サイド7に住む少女で、名門ヤシマ家の令嬢。スペースクルーザーのライセンスを有しており、ホワイトベースに避難した際は自ら操艦を買って出ている。後には艦長のブライト・ノアの相談役になるなど、艦の副長的な役割も担った。
カイ・シデン
サイド7で避難民としてホワイトベースに乗り込んだ少年。皮肉などを口にすることが多く、初対面のセイラに「軟弱者」と罵られ平手打ちされている。ホワイトベースで当初は砲座を担当し、その後、ガンキャノンのパイロットとなった。
ハヤト・コバヤシ
アムロの家の向かいに住む少年。地球連邦軍が軍施設を建設する際に立ち退きさせられたことが原因で、アムロに対し反感を抱いていた。ホワイトベースに搭乗後は、ガンタンクのパイロットとなった。柔道が趣味でリュウと乱取りをすることもあった。
リュウ・ホセイ
ブライトと同じく、ホワイトベースに乗っていた士官候補生。ホワイトベースに残った数少ない正規の軍人であり、その立場からブライトの相談役になると同時に、アムロたち民間人をサポートした。ハヤトと共にガンタンクのパイロットとして活躍した。
ララァ・スン
サイド6でアムロが出逢った謎の少女。シャアに見いだされ、ニュータイプ専用モビルアーマー“エルメス”のパイロットとなる。サイコミュを使ってビットを精神波で遠隔誘導する。
メカニック
RX-78-2 ガンダム
地球連邦軍が開発した白兵戦用のモビルスーツ。ビーム・ライフルやビーム・サーベルなどを装備し、ジオン公国軍のザクを遥かに凌駕する戦闘能力を有する。その性能と戦果から、ジオン公国軍将兵に「連邦の白いヤツ」として恐れられた。
RX-77 ガンキャノン
ガンダムと同じくV作戦で開発された機体。両肩に240mmキャノン砲を装備し、専用のビーム・ライフルを携行するなど、中距離戦を主眼に置いた設計となっている。装甲が厚く、シールドは装備しない。
RX-75 ガンタンク
地球連邦軍が最初期に開発にしたモビルスーツ。両肩に長砲身のキャノン砲を装備するなど、長距離戦用の機体として開発が進められた。また、ガンダム、ガンキャノンと同様、コア・ブロック・システムを採用している。当初は射手と操縦手のふたりで運用した。
RGM-79 ジム
ガンダムのデータなどを元に地球連邦軍が開発した量産機。生産性を重視しているため、武装や機体構造などが簡略化されているが、それでもジオン公国軍のザクよりも高い性能を有する。
MS-06 ザクII
ジオン公国軍の主力として運用された機体で、これまでの兵器を凌駕する戦闘力と運用性を持つ。ザク・マシンガンをはじめ、多彩な武装によりあらゆる任務に投入された。地上用など、バリエーションも豊富で一年戦争を通じて最も多く生産されたモビルスーツと言われる。
MS-06S シャア専用ザク
MS-06S ザクIIは指揮官用の機体で、頭部のツノが特徴。その中でもこの赤いザクIIはシャア・ アズナブル少佐専用の機体で、ジェネレーター出力を約30%向上させているが、少佐の操縦技術によって、より高い戦闘能力を見せ「通常の3倍のスピード」を発揮するとまで言われた。
MS-05 ザクI(旧ザク)
史上初めて量産されたモビルスーツで、ザクIIと区別して「旧ザク」とも言われる。開戦当初は活躍していたが、欠点を改良したザクIIが実戦配備されてからは、前線を退き、補給や後方での任務に就くこととなった。
MS-07 グフ
対MS戦を想定して開発された陸戦用のモビルスーツ。右腕に伸縮式のヒート・ロッド、左腕に5連装フィンガー・バルカンを内蔵している。さらにシールドとヒート剣を装備するなど、高い格闘戦能力を有する。
MS-09 ドム
グフと同じく陸戦を主眼とした重モビルスーツ。ホバーによる高い機動力とジャイアント・バスによる高い攻撃力、重装甲による防御力が特徴で、一撃離脱戦法を得意とした。一年戦争末期には、宇宙用に改良されたMS-09R リック・ドムも投入されてい る。
MSM-07 ズゴック
地球上での作戦にあたって開発された水陸両用モビルスーツ。両腕のクローとそこに内蔵されたメガ粒子砲などを装備し、水中だけではなく、陸上でも高い攻撃力を発揮した。赤く塗られたシャア大佐用の機体も存在する。
MS-14 ゲルググ
一年戦争末期にジオン公国軍が開発にした量産機。ジオン公国軍のMSでは初めてビーム・ライフルを装備し、ガンダムに匹敵する性能を持つとまで言われた。シャア少佐は本機の先行量産型であるMS-14Sを使用している。
MAN-08 エルメス
ララァ・スンが乗ることを前提に開発されたニュータイプ専用モビルアーマー。12機のビットを放出、サイコミュの使用によりミノフスキー粒子散布下でも自在に無線誘導し、敵にオールレンジ攻撃をしかける。
MSN-02 ジオング
ニュータイプ用として開発途上にあったモビルスーツ。5本の指先にメガ粒子砲を内蔵し、有線誘導によってオールレンジ攻撃をしかける。シャア大佐が脚部の装着されていない未完成機に乗りこみ、出撃した。
作品解説
「ガンダム」シリーズの記念すべき一作目で、ファンからは「ファーストガンダム」とも呼ばれる。スペースコロニーに代表される当時最先端の科学技術などを元に緻密かつリアルな世界観を構築し人気を得た。また、登場人物の置かれた状況や内面なども描いており、従来のロボットアニメにはない人間ドラマでも好評を博した。アニメ本編だけではなく、プラモデルが爆発的にヒットしたことでも知られる。1981年から1982年にかけては本編を再編集した劇場版が制作され、その人気を不動のものとした。
世界観
宇宙世紀が幕を開けて半世紀以上、人類はスペースコロニーを第二の故郷とし、宇宙をも生活の場としていた。しかし、宇宙と地球、それぞれに住む人の溝は年を追う毎に深くなり、宇宙世紀0079年、ジオン公国が地球連邦からの独立を宣言し、宣戦を布告するという事態が起こる。こうして、宇宙世紀の開始以来、地球と宇宙の間でくすぶっていた火種は、戦争という形となって噴出したのである。
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